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ホタル、発生しました [ホタル (新発田市)]

ホタルが活発に飛び回る目安となる気温は、20度以上と言われています。
ホタル写真を撮り始めて約15年になりますが、5月の19時での気温が20度以上あった日は記憶にありません。
31日の気温は19時で21度あったので、新発田でおそらく最も早くゲンジボタルが発生するポイントへ行ってみました。

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実はこの場所へ1週間前に下見に来ており、今年2度めの夜の訪問です。
この水路沿いに300mほど歩いたのですが、その間2~3匹のゲンジを見ました。
早い時間帯(20時頃)はふらふらと水路沿いを漂っている個体もいたけど、それもほんの10分の間だけ。
それ以降は飛ばなくなって、葉っぱの上で点滅を繰り返すのみ。
新潟県下越地方で5月にホタルを見たのは初めてです。記録更新。
ところで、このポイントも圃場整備で農道が拡張され、橋も一新されました。
車で入ってきやすくなったので、ホタルの生息地にダイレクトに車で侵入してくる人が出てくるものと思われます。
実際20時半頃、ビオトープがある場所に軽が1台入ってきて、5分くらいヘッドライトをつけっぱなしでした。
ポイントには明るいうちに入ることが大原則。
生息地のど真ん中に車で横付けするのもやめてほしいものです。
みなさん、もっと歩きましょう!




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柳の下のどじょうを狙って [鉱物 (新発田市・赤谷鉱山)]

当ブログ、5月18日の記事の石を見つけた場所へ行ってきました。
ラベルを書くとすれば赤谷鉱山産ですが、厳密には赤谷鉱山のズリや坑口付近で採取した石ではなく、地理的に広義での赤谷鉱山に属するエリアで見つけた石になります。
柳の下のどじょうに終わるかと思いきや、50分の探索の結果、運良く類似の石を発見!

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道路の端から1mほどの、岩壁の基部を覆い尽くしている土を掘り起こして発見しました。
既に草がぼうぼうとなっているし、シダ系植物の胞子の飛散が半端なく、土埃の発生もひどく、マスクをしていても時に咳き込むほど。
もちろん目には透明なゴーグルをしているのだけど、なかったらひどいことになりそう。
そんなこんなで1時間近く探索した割には、ごっく限られた範囲しかチェックできませんでした。
ということは、まだまだ可能性を秘めているということです。
これは土の中から見つかった状態の石。洗浄前です。

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横幅17.5cm、質量1080g。
こちらは洗浄後。
タワシで洗い、つまようじで隙間の土をざっと取り除いた状態です。
前回見つけた類似の石同様、ミニ水晶の群生とパイライトの自形結晶が見られます。
ルーペで見ると、クローライト付きの水晶のポイントもあったりして興奮します。
でも、老眼がかなり進んでいるので、これ以上のクリーニングは難しい。
前回のは1日サンポールの原液に浸けて赤錆を取ったけど、サンポールではあまり効果がなかったので今回はこれで最終形とします。

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マクロレンズで撮った画像を見ると、いやになるほど根っこやゴミやドロが目に付き、がっかりするのと拡大画像に感動するのと半々の感情に襲われます。
今回は感動するほうが勝ったので記事にした次第。


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月齢5.4の天の川 [星景写真(新発田市)]

撮影日は5月28日。
半月が30日なので、この日は大きめの三日月といったところでしょうか。
近年二王子山山麓は林の伐採が進み、星見に使える展望地が増えてきました。
この日訪れた場所もそんなポイントの一つで、標高は約100mジャスト。
夜行くのは5~6年ぶりの場所です。

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EOS6D Mark II 改 + EF16-35mm F2.8L III USM (共通)

思ったより夜空は明るかったです。
目の前に芝生広場のような大草原が広がっていますが、この草原、以前より面積が倍になりました。
左のピークが二王子岳です。

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同じ場所からカメラを左に振って、白鳥座方面の天の川。

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そして草原の手前にある池を入れた構図。
先日も県北の棚田地帯で、田植えが行われたばかりの田んぼの水面に天の川が映る様子を撮りましたが、露出不足に終わったという反省を踏まえ、再度トライ。
このくらいの月明かりがあるとISO6400で十分なため、画質は前回より大幅に向上し、色乗りも良くなりました。
天の川方向は光害はありません。
この場所いいわあ~。




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金丸鉱山の黒雲母 [鉱物 (関川村・金丸鉱山)]

先日、金丸鉱山(関川村)へ行った際、観世音沢上部で写真の石を拾いました。

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8cmほどの石ですが、ズリの表面に落ちていたものではなく、沢の側壁(次の写真)からほじくり出したものです。

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時間がなくてちょっと見ただけですが、赤谷鉱山の場割沢でも同様の地形があり、そこにはこれは!?と思えるような石が多数ありました。
今回見つけた石は発見時はもっと黒っぽく、1日サンポール液に浸して洗浄した結果黒っぽさが取れ、光沢面が現れました。
沢の側壁は宝の宝庫。
今年はもう一度行くとしたら晩秋になるかと思いますが、次回は側壁をもう少し調べてみたいと思います。

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樹脂光沢が特徴の黒い結晶は黒雲母。
これだけの塊は初めて見ました。
花崗岩のペグマタイト鉱床である金丸鉱山では不規則片状をなして産出することが多く、火山岩中のもののように6角形の輪郭を示すものはやや少ないようです。

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これも黒雲母。
風化作用で黒い結晶が分解し、その鉄分がしみ出して水酸化鉄となり、周囲の長石類が褐色に染まっています。
中央やや左斜上に見える、茶色の結晶は灰鉄柘榴石だと思います。
もう一箇所、同じようなサイズの灰鉄柘榴石が付いていました。

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一応長波のUVライトで蛍光実験も行いましたが、この部分のみ僅かに蛍光しました。
黒雲母の周囲を覆っている斜長石か方解石か何かが蛍光しているようです。

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黒雲母、マクロ撮影するとその独特な質感に目を見張らされます。
母岩は長石なのですが、一部石英や輝水鉛鉱も見られました。



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わかってきたクロマドボタルの生態 [ホタル (新発田市)]

昨日、村上の山奥へ行った際、ありえないものを目撃しました。
ホタルの光です。といっても飛び回るホタルではなく、ホタルの幼虫の発光ですが。
標高400mもあるのに、既に幼虫が何匹も動き回っている。
あとで色々調べたのですが、どうもクロマドボタルの幼虫のようです。
クロマドボタルといえば2018年にハマり、10月中旬まで幼虫の発光が見られることを確認しました。
ここで、今の時期に見られる幼虫と、9~10月に見られる幼虫とでは世代が違うのです。
5~6月に見られる幼虫の発光は、成虫になる直前の幼虫によるもの。
一方9~10月に見られる幼虫の発光は、7~8月に成虫になったペアが産み落とした卵から孵ったばかりの幼虫になります。
であるならば、おととし見つけた新発田のクロマドボタルの生息地でも、そろそろ幼虫の発光が見られるかもしれません。
そこで24日、比較的自宅から近い、菅谷の山間部へ行ってきました。

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EOS80D + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM (共通)

やはりいました!
おととしの秋に行った時より弱々しい光だったし、ほんとにたま~にしか光らないのですが、1時間粘ってなんとか写真に収めることができました。
写真に写っていない個体も含めると、少なくとも7~8匹は周囲にいたと思います。
しかも、おととしの場所とピンポイントで全く同じ場所で光っているし。
クロマドボタルは成虫になるとほとんど光ることはなくなり、フェロモンで相手に引き寄せられ、交尾をするそうです。
クロマドボタルの生態については大谷雅昭氏の「クロマドボタルの生活史と幼虫の斑紋変異」が最も詳しく書かれています。
PDFファイルがネットにアップされていますので、興味のある方は検索されてみてください。
この文献によると、6月上旬から10月下旬まで幼虫の発光が見られるとありますので、クロマドボタルの幼虫の発光は結構長い間楽しめそうです。


※大谷氏の修士論文からの要約です。
file:///C:/Users/PC_User/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/HFUVZ3P5/kuromado_life.pdf

a.羽化直後に刺激を与えると、雌雄ともに比較的よく発光した。しかし、徐々に発光することは少なくなり、数日するとほとんど発光しなくなった。

b.夜間の交尾実験では、雌を入れた容器に雄を入れた場合はすぐに雄は雌を探知できず、雌の弱発光によって接近し、交尾行動を取った。新しい容器に雄と雌を入れた場合はすぐに雄が雌に向かっていき、交尾した。
これは、雌を入れた容器には雌のフェロモンが容器全体に染み付いているため、雄は雌の存在を特定できなかったためと思われる。

c.新しい容器に雄と雌を入れた昼間の交尾実験では、少なくとも数分後までには雄は雌の存在に気づき、活発な動きををみせた。交尾は連続的に数時間から数日続いた。同一雄と交尾を繰り返すパターンのほか、違う雄とも交尾をするパターンもあった。また、産卵後も交尾をしている雌を見かけた。

d.幼虫の発光は月明かりとの相関関係がみられた。幼虫の発光数は月による野外の明るさに反比例し、天気や湿度の影響はあまり受けなかった。野外における発光は日没後30分後くらいから始まり、明け方近くまで各個体が断続的に発光したが、時間帯による発光個体数の規則性はほとんどなかった。

e.日本産の既知のホタル科の幼虫は、全種発光する。しかし、クロマドボタルも含め、なぜ幼虫が発光するのかは不明。クロマドボタルでは成虫は弱い持続光しか発しないが、その成虫に比べ、幼虫はかなり強い持続光を発することがわかった。




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大好きな棚田から見る天の川 [星景写真(下越)]

23日は夕方の時点でかなり雲があり、予報でも雲の量は減ることはなさそうでした。
しかし、なんとなく県北は快晴になりそうな予感がしたので、久々にT高原方面へ。
最初に向かったのはマンニモ山(450.7m)。
わずか10分で山頂に立つことが出来、しかも山頂からの展望は抜群。
今年、大毎金山の調査で見つけた穴場で、ここなら星見スポットとしても最高なのではないかと。

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EOS6D Mark II 改+ EF16-35mm F2.8L III USM (共通)

山頂に鉄塔があり、それの監視路を歩いていくのだけど、痩せ尾根に沿って道が付けられており、ヤブもなく非常に歩きやすかったです。
おそらく夏場でも問題なく歩けるでしょう。
山頂は広く刈払がされており、特に東南から南西にかけての視界に優れています。
中央に見える尖った山が駒ケ岳(776m)。その左が金山跡の残る鳴海山。
いつものように露出不足の画像を量産したけど(ちゃんとヒストグラム見ないから・・・)、こういう場所ならポタ赤で追尾させてみたいところ(今回は全部固定撮影)。

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そして、くだんの鉄塔。
スリーウェイ雲台だとカメラを真上に向けられないので、こんな構図に。
本当は真下から真上を見上げたかった。

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場所移動して、お気に入りの棚田スポットへ。
中央に天蓋山。
この頃はほぼ快晴になり、とても濃い天の川を堪能。
木星が天蓋山の上に顔を出しました。

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やや場所を移して、もう一枚。
土星も上がってきました。
T高原にはキャンパーを含め、お客さんが何人もいたけど、こちらの棚田では誰にも会いませんでした。
知り合いに会うことを密かに期待していたのだけど・・・

※愚痴:右斜上に淡紫色のゴーストが出るので、それは保護フィルターの汚れのせいかなと思い、フィルターを新調しました。しかし、相変わらず同じ場所にゴーストが写ります。ということはレンズに曇りがあるのかも。一応チェックしたけど、素人目にはわかりませんでした。美品で買ったレンズなのになあ。
R6が発売されたら、6D MK2から買い換えるぞ。もちろんレンズも。
えいえいお~。





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金丸鉱山のズリ [鉱物 (関川村・金丸鉱山)]

金丸鉱山へ行くのは今回が3回目(昨年2回)。
標高550m前後に展開する露天掘り跡や、幾つか残る坑口を見てみたいのは山々なれど、今回(22日)も昨年同様ズリの鉱石を見て回ってきました。

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金丸鉱山も現在急速に自然に還りつつあり、国土地理院の地形図なども林道が見直されてしかるべきです。
これは今回ぼくが幾つかの文献を元に作成した地図なのだけど、まず、林道は砂防堰堤横までで消えています。
その先もしばらくは踏み跡が残っていますが、GPS機器で記録した赤い軌跡の末端の辺りでほぼ消滅。
神社もとっくに祠の屋根が崩壊しており、周囲も深いヤブに覆われているので、4月中に行かないとその屋根でさえ見つけるのは容易でないと思います。
緑で囲った部分が今回訪れたズリ、黄緑で囲ったズリは今回は探索しませんでした。

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こちらは大成坑のズリ。
結構横幅があり、こちらは左側なのですが、右へ行けば行くほどやや傾斜が増します。
ここまでなら長石橋から歩いたとしても、所要30分で来ることができます。
今回気づいたのですが、観世音沢沿いのメインのズリよりはるかにカリ長石や石英の密度が高く、それらの石で良かったらこのズリを探し回ったほうが効率がいいです。
尚、昨年4月に初めて訪れたときは大成坑の施設の一部が視認できましたが、今回は葉っぱが生い茂っていたため視認できなかったです。


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こんな純白の石英がゴロゴロしています。
もう少し透明度が高いものがありますが、それらは灰色に濁っているものが多く、キレイなものはあまりありません。

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こちらは観世音沢の入り口付近(標高365m)。
5月の中旬ともなると、観世音沢の入り口が木々に埋もれて見えないので、初めて来る方は迷うと思います。
20mほどの藪こぎでこの地点へ来ることができます。
中央に古タイヤが見えますが、このタイヤが目印。
おそらくずっとこのタイヤはこの場所にあり続けると思うので、タイヤの有無を一応確認するといいでしょう。

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観世音沢上部です(標高415m)。
今回標高422m地点で引き返しましたが、この先で傾斜は一気に増し、沢沿いのズリ歩きはこの辺までです。
膨大な数の鉱石が散乱していますが、鉱物の種類はそれほど多くはありません。

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大きい方の石英で、横幅14cm。
アゼツライトの原石のような、非常に質感の高い石英は大切坑のズリで簡単に見つけることができます。

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金丸鉱山でよく見かける、輝水鉛鉱付きのカリ長石(こちらは観世音沢のズリにて)。
金丸鉱山の鉱床は、細粒黒雲母花崗岩とアプライト質岩から成るペグマタイト鉱床です。
ここで見られる鉱物は、黒雲母、白雲母、ざくろ石、曹長石、輝水鉛鉱、燐灰石、灰重石、鉄マンガン重石、石英、微斜長石、カリ長石など。
ただし、長石系と石英以外は丹念に探さないと見つからないかも。
鉱床は標高550~570m地点に露出し、1坑、2坑、及び3坑の坑道によって地表下約100mの深さまで開発されています。



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鉱物の箱庭 [鉱物 (新発田市・赤谷鉱山)]

5月14日、最初に場割沢のズリへ行った時、ある鉱石を土の中から見つけました。
その場所は正確に言うと場割沢ではなく、次に立ち寄った、近くのちょっとした崖の下の地面から掘り起こしたものです。
3/4が土に埋もれており、発見できたのは奇跡と言うしかありません。

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横幅約13cm、質量805g。
2日間サンポールの原液に浸け、さらに2日間酸を完全に抜いてから改めて隙間にこびりついている土などを掻き出し、やっと撮影にこぎつけました。
母岩は緑泥石でしょうか。
黄鉄鉱、黄銅鉱、石英(水晶)、閃亜鉛鉱が含まれています。
こないだスダチ沢の坑口を訪れた際、坑口付近の壁や地面に転がっている鉱石で、初めて黄鉄鉱の天然の自形結晶を見ました。
まさか、これほど早く自形結晶がたくさん付いたクラスターを入手できるとは。

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マクロレンズで、あちこち拡大撮影してみました。
水晶のポイントのように、単一鉱物の自形結晶もいいけど、複数の鉱物が共生・同居しているクラスターもいいものです。
すっかり虜になってしまいました。


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場割沢のズリへ [鉱物 (新発田市・赤谷鉱山)]

数日前に引き続き、2回めとなる赤谷鉱山場割沢鉱区のズリ場へ行ってきました。
前回も今回も諸々の事情で現地には約40分しかいられなかったのだけど、中身の濃い探索ができました。

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古写真を見ると草木一本生えていない大斜面なのだけど、現在は完全に自然に還っており、赤谷鉱山随一の産出量を誇った(場割沢鉱区が9割を占めていた)面影は表面上はありません。
とはいえ、GPS機器で記録した今回歩いた軌跡をチェックしてみると、標高差でわずか20m弱登っただけ。
270m地点で引き返したのだけど、場割沢の上部は標高500mあります。
やっぱり場割沢鉱区はとてつもなく広大なんです。

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途中、大きな壁かブロックが崩れているところを通過しました。
その脇に自然に出来たものか、壁が崩れたことで出来たものかはわかりませんがちょっとした穴が出来ており、隣接する斜面には、粘土(カオリナイトかモンモリロナイト)に埋もれて鉱石が多数顔を出しています。

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これはその粘土に覆われた斜面のほんの一部だけど、写した写真をピクセル等倍で見てみると、水晶のポイントらしいものも見られます。
今度ゆっくりここでホジホジしてみたいものです。
水が赤茶色に染まった場割沢を詰めていくと、ほどなく小滝を通過しますが、右手から何とか巻けました。
小滝の上へ出ると一気に沢筋に散乱している鉱石の”質”が上がり、種類も増えてきます。
結局ここだけで探索に30分を費やし、頭に思い描いていた鉱物もゲットすることができました。
といっても、ドロマイトの美晶にはお目にかからなかったけど(それらしい大きめの鉱石は転がっていたので、ハンマーで割れば或いは中から汚れのないドロマイトが姿を現した可能性はあります)。

東赤谷にあった本来のズリ山はとうの昔に撤去され、今は幾つかの広場にズリの名残が残っているだけ。
赤鉄鉱だったら今でもこの広場で拾うことができますが、採掘現場により近い斜面に行くと、比べ物にならないくらい鉱石の質と量は向上します。
ただし、かなり急な沢を登っていくので一般的ではありません。
といっても、お隣飯豊鉱山の坑口直前の、あの斜面の急峻さに比べたら天国ですけど。
沢靴は必要なく、スパイク付きの長靴なんかで十分。
繰り返しますが、場割沢鉱区は下部だけでも面積が非常に広く、一般的な知名度はないので人が入っている形跡もなく(ゴミは皆無でした)、ズリのポテンシャルの高さは特筆モノです。

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今回ゲットした石たち。
みんな7cm前後の小さな石ばかり。
しかし、赤鉄鉱と言えどこだわりをもって質感の高いものを拾ってきたのでとりあえず満足です。

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今お話しした赤鉄鉱。
鏡鉄鉱のシルバーと赤い部分が同居しており、イメージ通りの赤鉄鉱を見つけることができました。

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こちらは鏡鉄鉱。
かなり大粒の結晶が見られます。
方解石や石英も付いています。

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灰鉄輝石(ヘデンベルグ輝石)も多数見られました。
できれば水色~黄緑のヨハンセン輝石を見つけたかったですが、それは叶わず。
もっとも両者(灰鉄輝石とヨハンセン輝石)は連続体として出現することもあるので、ヨハンセン輝石に近いものはあったかもしれません。
写真のこれも比較的グリーンが入っている方だと思います。

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さっきの赤鉄鉱の反対側の面を写してみると、何やら黄褐色の部分が・・・
どうやら菱鉄鉱か苦灰石のよう。
貝殻のような菱面結晶が見られますが、図鑑で調べてみると上記の鉱物が候補に上がりました。

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黄銅鉱の中にはこのように虹のような色が付いているものがあります。
赤谷鉱山スダチ沢へ行ったときもレインボー黄銅鉱は見つけたけど、こちらの石はレインボー部分の面積が広い。
石英や亜鉛系鉱物、それに自然銅も見られます。
まだまだあるかもしれない。
もっと勉強しなければ。

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最後にコレ、謎の鉱物。
見つけたときは泥にまみれており、灰鉄輝石だろうと思いました。
しかしながら、帰宅後入念に水洗いすると思ったほど繊維質な質感はなく、焦げ茶色部分の透明度がかなりあることに驚きました。
煙水晶のようなガラス質の質感。

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実際、水晶のようにとんがっている部分があったので、拡大撮影してみました。
面の数から言うと水晶ではないようです。
もう少し図鑑で調べてみます。
(一応、灰鉄輝石ということにしておこう。)










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蛍石の蛍光 [鉱物 (関川村・畑鉱山)]

昨日関川村の畑鉱山で拾ってきた10cmと7cmの、部分的に蛍石の脈が付いている石の蛍光写真を改めて撮ってみました。

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10cmの方の石。
底面にも少し筋状に蛍石の脈が走っています。

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365nmのブラックライトを照射.
昨年買った福島県蛍鉱山産の蛍石同様、真っ青に蛍光しました。

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拡大写真。
結晶は摩耗しているし形が崩れてはいますが、蛍光度合いは最高です。

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7cmの方の石は汚れがひどく、タワシで洗っても汚いままだったので、実験がてらハンマーとタガネで真っ二つにカット!
すると、断面には新鮮な蛍石だけでなく、黄鉄鉱と微量の閃亜鉛鉱が顔を出しました。石英も少々。
複数の鉱物が同居している石は、特に種類が3種類以上の場合は観察していて飽きません。







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