SSブログ

月明かりとヒメボタルの発光頭数の関係 [ヒメボタル 2020 (下越)]

29日、前日に半月(上弦の月)を迎えた明るめの月が空に出ています。
表題の、月明かりと(ヒメボタルに限らず)とホタルの発光頭数の関係はどうなっているんだろうと毎年疑問に持ってきました。
自分なりに観察してきましたが、どうもよくわかりません。
見つけにくいだけで、意外と発生しているのではないかと感じてきてはいましたが。
ところがつい先日、興味深い論文を見つけました。


13年間に及ぶ調査の結果、その年のピーク日の「月の満ち欠けの影響」(=月齢X出没時間)が高いほど、多く発生する傾向にあることがわかったそうです。
その理由についても詳述してありましたが、ここでは省略します。
これは固定観念を覆すものであり、画期的な研究成果だと思います。
言われてみれば、確かにそういう傾向にあるのかもしれない。
もうひとつぼくなりに得た結論は、ピーク日はかなり固定されており、その年の気温などの条件にそれほど左右されないというものです。
それならば標高400m前後に位置する県北の生息地、今年はそれこそ満月のあたりにピークが来そうなのですが、満月の前後に一度行ってみる必要がありそうですね。

ところで、29日は27日に訪れた場所を再訪しました。
伐採のために林の中に作られた作業道をさらに奥まで歩き、そこにカメラを構えました。

IMG_5669_5701p.jpg

光り始めは前回より早く、19時45分。
これは最初の10分間の画像。
頭数も前回より多く、3割増しといったところ。
天候は薄曇りで、朧月夜といった感じでしょうか。
20時20分頃から時折雲が取れ、直接月明かりが林内を照らすこともありました。
このように明るさが残っている状況ですと、ホタルの光はよくわかりません。
ピクセル等倍にすると、ほぼ全域にヒメボタルの光跡が写っているのです。
昨年までより若干数は少ないけど、思ったより工事の影響はなさそうで少し安心。
ただし、ピンクのテープがぶら下がっているあたりが今後伐採される可能性はあります。
来年はどのような姿になっているのか、不安が残ります。

IMG_5702_5792p.jpg

こちらはその後の30分間の画像。
うっすらとした月明かりがあるため、林内はヘッドライトなしでもぎりぎり歩けるほどでした。
尚、直接月光が林内に入ってきた20数枚の画像は、この写真の比較明合成から外しました。
この林のピーク日は大体6月末~7月頭にかけてなので、月が明るくなってきているにも関わらずホタルの数が増えてきたことは、くだんの論文の内容を立証するものです。

IMG_0987_1066p.jpg

もう1台のカメラの画像。
前回カメラを構えた場所に比べると、今回の2箇所はそれほど多くヒメボタルが回遊しに来てくれなかったです。
やはり、あまり林の奥に行くと、若干数は減るようです。
月が頭上に上ってきてわかったのですが、林内には比較的月明かりが差し込まない区域があることに気づきました。
また、撮影中あちこち歩き回ってみて、この林の面積はかなり広大であり、若干のばらつきはあるものの、基本的にまんべんなくヒメボタルが生息していることがわかりました。
今回歩き回ったのは谷側の林だけです。
山側の林でも前回より2~3割ほどホタルは増えているように見えたので、いつか機会があれば山側の林の奥でも撮影してみたいと思います。

撮影を早めに切り上げ、向かった先は高坪山の登山口。
夕方下見して非常にいい感じだったので。
現地着21時30分。
登山道が蔵王コースと虚空蔵コースに分岐する地点のそのちょっと奥~石碑の立つあたり~まで歩いてみました。
そこから先は原生林っぽい威厳のある杉林が続きますが、残念ながらヒメボタルを見つけることは叶わず。
この日の夕方、関川村の中束周辺も下見したけど、広大すぎてどこに的を絞ったらいいかわからない。
探せばいくらでも生息地は見つかると思うんですが、神林村も関川村も山また山。
ひ、広い・・・







nice!(0)  コメント(6) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

異変は続く [ホタル (村上市)]

28日、ぼくがヒメボタルの乱舞を初めて見た林(村上市の山間部)を訪れました。
もっとも盛大だったのが2016年。

IMG_3066.JPG

そのとき写した、このポイントの画像。
農道の終点から100mほど歩いてきます。
途中草丈が50~70cmくらい伸びているヤブが40mほど続き、道はいつもぬかるんでいるので長靴必須。
この先に田んぼがあるわけではなく、ほとんど歩く人もいないと思われる廃林道。
ヒメボタルは左右の林だけでなく、道の両脇や中央のこんもりした茂みにも産卵しているようで、そこから光り始めることも多い。
ヒメボタルだけでなく、ゲンジやヘイケも同じ空間を飛び交う稀有な場所。

IMG_5581.jpg

そこがこんなになっていました。
撮影場所は厳密には同じではありませんが、誤差は前後5mほどでしょう。
左右の林は伐採されいる様子はなく、強いて言えば右側の沢に続く斜面で、道に近い側の大きな木が何本か伐採されていましたが、これだけで済んでいるのだったら絶滅することはないはず。
と、心のなかでつぶやき、気を静める。

IMG_5578.JPG

後方を振り返ると、さらに衝撃的な映像が目に飛び込んできました。
来た時歩いてきたのは左側の小道なのです。
右手にまっすぐ林道が伸びている!
実はこの林道(というか、林道の痕跡)は国土地理院の地形図に載っています。
しかしながら10m先で完全に自然に帰しており(昨年までは)、入り口も深いヤブに覆われ、よく注意してみないとそこに道の痕跡が残っていることに気づかなかったくらいです。
50mほど新しい林道を歩いてみましたが、地形図記載のそれはジグザグに上へ伸びているのですけど、それと同じ軌道をトレースしているように思いました。
ここから直線距離で3kmほど離れた山では、数年前から7~9合目にかけて山腹の林の大規模な伐採作業が進行中。
今はほぼ終えたと思うのですが、その周辺でも同様の作業が進行中のようです。

さて、ヒメボタルはといえば、このポイントで30分ほど連続撮影してみましたが、ゲンジが2匹写ったのみ。
ほぼ毎年1度はこのポイントへ来ているのですが、ボウズは初めてです。
いつもは7月上旬、7~10日あたり、にピークが来ることが多く、6月下旬に来たことは2~3回しかありません。
それでも1匹も見られないということはなかった。
この廃林道入口の田んぼの周辺の林にもヒメボタルは生息しており、実はそこで2匹くらいのヒメボタルを目撃。
なので、やはり林道が復活したことによる何らかの影響があり、そこに生息していたヒメボタルがいなくなったと考えるのが妥当かと思います。

IMG_0920_0983p.jpg

もう1台のカメラは、廃林道入口の田んぼに構えました。
こちらのヘイケは順当に発生し、いつもの見慣れた風景が展開しました。
ただ、背後に周囲を杉林に囲まれた一枚田があるのですが、かつて猛烈な乱舞が見られたそこではヘイケの姿はほぼ皆無。
数年前から突然ホタルの姿が消えたのですが、こちらの原因は今でもわかりません。
かくして自然は毎年姿を変えていきます。
外的な要因だけでなく、内的な要因、自然そのものの人智を超えた要因など様々な要素が働き、刻一刻と人間を含めた自然や宇宙は移り変わります。
どんな一瞬も一期一会です。




nice!(0)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

ヒメボタルよ、生き延びてくれ [ヒメボタル 2020 (下越)]

27日、県北にある蔵王山を目指しました(山形県のそれではない)。
ネットの登山記録を見ると、登山道途中にある鳥居がいい感じだったし、周辺の林もすっきりした雰囲気だったので絵になりそうと思って。
ところが、あともう少しで鳥居が出てくるあたりで登山道が分断されていました。

IMG_5380.jpg

ここに至る杉林は非常にいい感じで、ヒメボタルがいかにもいそうだったのですが、なんとこの一帯はヤマビル天国でもありました。
車に引き返してきて念の為靴を脱いでみると、うわ、靴下に何匹もヤマビルが付いている。
パニックになり、ズボンも靴下も脱ぎ、あられもない格好になりました。
幸いまだ血は吸われていなかったけど、ヤマビルが多いところは無条件に却下です。
この山の周辺はヤマビルがいないと思っていたんだけど、どんどん生息範囲が拡がっているのでしょうか?

IMG_5386.jpg

気を取り直して、ぼくが見つけた中で最もヒメボタルが数多く生息する林へ移動。
ところが、ここでも異変が起きていました。
林の中に時縦横無尽に作業道が付けられており、間伐が行われていたのでした。
作業はもう終了したのか(重機がなかったのでそう信じたい)、それともまだまだ続くのはわかりませんがショック。
これでひとまずの伐採作業が終わったのならヒメボタルは絶滅することはないし、遅かれ早かれ数的にも復活するでしょう。
さて、ヒメボタルはどのくらい減ったのか、気をもみながらカメラ2台体制で撮影開始。

IMG_0744_0911p.jpg

1台は、道路より山側の斜面に向けました。
こちら側の方が伐採が密に行われており、感覚的には7割ぐらいホタルの数が減っていたと思います。

IMG_5398_5567pp.jpg

もう1台は、道路より谷側の斜面へ設置。
伐採道が生じたために、今までは入っていけなかった林の奥まで入っていけるようになったので、50mほど入ったところ~比較的伐採が行われていないあたり~にカメラを構えました。
こちら側は4割ほどホタルが減っていたでしょうか。
総露出時間はどちらも約50~55分。
撮影中、伐採道をあちこち歩き回りながらホタルの分布を確認。
林のずっと奥にはそれほどいなかったです。
でも、広範囲にまんべんなく生息していることがよくわかりました。
そして前述したように、道路から山側の林のヒメボタルが目に見えて減ってしまいました。
どうか生き延びてほしい。
それだけです。



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

漆黒の暗闇を満喫 [ホタル (阿賀町)]

去年から鉱物採集を本格的に始め、下越の鉱山跡を片っ端から行き始めました。
そこで体感したのですが、ある程度大きな鉱山で精錬所を併設していた場合、周囲の山林は有毒ガスで禿山になるのでヒメボタルの生息は望めないこと。
例えば関川村の畑鉱山、阿賀町の三川鉱山、草倉銅山、持倉鉱山。
それ以外でも、赤谷鉱山など大きな鉱山の古写真を見ると、山は完全に丸裸です。
去年おととしと、焼峰山登山道入り口の杉林もしつこく通い詰めたのですが、赤谷の古写真に焼峰山の下のほうが写っている写真があったのですが、やはり今森があるところに森がない。
鉱業だけでなく、昭和30年代までは各地で林業も盛んだったでしょうから、現在の森の状態を見て良さそうに見えても、昔はいったん丸裸になってから植林された可能性もあります。

さて、26日は旧三川村の笠菅山東麓の林道で姫探しをしてきました。
三川鉱山が近いのでだめかなあと思いましたが、やはりいませんでした。
時期的には今がベストなので、今いなければいないと断定していいでしょう。
20時5分には見切りをつけ、次なる目的地・新谷~行地間の林道へ行ってきましたがやはり不発。
ビジュアル的には、特に後者は最高だったのですが、やはり三川鉱山が近いですからね。
で、新発田への帰りに先日友人ファミリーを連れてきた川へ立ち寄り、新たなポイントでしばしホタル見物。

IMG_0676_0696p.jpg

IMG_0700_0727p.jpg

26日は20時20分くらいまで雨が降っていました。
そのせいもあってか、先日来た時より21時以降の遅い時間帯でもホタルは割と活発で、行動範囲が広いように感じました。
雲が低く垂れ込めていたせいか、まるで山奥の谷間にいるような暗さで、足元も見えません。
これらの写真は強引な画像処理で地形をあぶり出していますが、見た目は本当に真っ暗闇でした。
暗闇フェチなので暗さは大歓迎。
しびれたなあ。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

ホタル前線北上せず [ホタル (胎内市)]

今季初めて胎内市のS川上流へやってきました。
ここは川沿いに農道がかなり長く延びており(400~500m)、どこにホタルがより多く出現するかは行ってみないとわかりません。
ここから直線距離で約1.5km下流のポイントでは、知人がこないだの週末に乱舞を見たとのこと。
ならばそろそろここまでホタル前線が北上してくるかなと思ったのですが、結局最も下手の方で多く見られたので、まだ完全には北上していなかったようです。

IMG_0596.jpg

明るいうちにざっと全域を下見して驚きました。
ここはご多分に漏れず休耕田が多かったのですが、田んぼがかなり復活しており、荒れ地だったところには写真のように花菖蒲が植えられている光景を複数箇所で目にしました。
あぜ道や奥の林との境の土手もきれいに整備されており、なんというか、土地の持ち主の方の自然への愛情が感じられるのです。
ここは農家の方の世代交代がうまくいったようですね。
ということで最初はここにカメラを構えたのですが、かなり上流に位置するこの湿原にはまだホタル前線が北上していないとみえて、ホタルはさっぱり。
早めに見切りをつけて下手の方へ三脚担いで場所移動。

IMG_0600_0621.jpg

結局、上流域への入り口にかかる橋の前後で最も多くホタルが見られました。
ここもヘイケが多数生息するのですが、まだヘイケはごくわずかだったので、この場所ではシーズン始まったばかりのようです。

IMG_0628_0662.jpg

この場所の撮影を20時25分に早めに切り上げ、どうしても絶好の条件の時に訪問したかった、新発田のヒメボタルがいるかもしれない小沢の源流へ。
そこは櫛形山脈を流れる、新発田市管内の沢の上流(というか源流)。
林道終点から山仕事用の細々とした踏み跡が沢沿いに延びており、その先は原生林といった風情の場所。
林床もふわふわして適度な湿り気があり、ヒメボタルの生育環境としては理想的です。
もっとも、とうの昔に絶滅していたらまず復活することはない種類のホタルだし、100年前にタイムスリップしたとしても、全ての山林にまんべんなくヒメボタルが生息しているということはないと思うのです。
地質や鉱物の分布と同じく、地域ごとの特徴があると思うので、下越地方においては三面川から北の方にしかもともと分布していないのではないでしょうか。

※先日、私のブログを見て姫探しを県内で始めたという方からメールを頂きました。
それによると、下越の、村上市以外の場所で姫を見つけたとのこと。三面川以南にもいたのです!
嬉しいですね。
やはりピンポイントで下越各地に生息しているようです。



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

雨上がりの渓流にて [ホタル (阿賀町)]

どちらかというと、ホタルが田んぼを飛び交う風景より、川、特に渓流をホタルが飛び交う風景の方が好きかもしれません。
近年田んぼの姿が激変しており、ぼくの記憶にある古き良き時代の田んぼを見つけることは、少なくとも新潟県下越地方においては困難になりました。
もちろん河川だってほとんどのそれが護岸工事されているし、ナチュラルなままの景観を保っているのはその流域のごく一部にすぎなくなりましたが。
そんなこんなで、田んぼのポイントは河川のポイント以上に年々減る一方。
気がついてみると、川に生息するホタルを撮る機会のほうが多くなってきた次第。
24日、こないだの友人ファミリーを連れて、とっておきの渓流ポイントへ(阿賀町T川上流)。

IMG_5189_5270pp.jpg

総露出時間約18分。
夕方から新発田市内はにわか雨となり、一時は行くのをやめようかと思いましたが、現地へ着く頃には雨が上がると予想。
遅かれ早かれ雨雲が去り、曇りになるのはハッキリしていたので意を決して小雨が降る中を出発。
結局直感どおりに事は運び、現地へ着いた瞬間に雨が上がりました。
そんなわけで、絶好の状況でゴールデンタイムに突入。
ここは標高が200mあり、本来なら6月末からのポイント。
しかし気温の高さゆえ、この時期にしてはピーク時の半分くらいではありますがゲンジボタルが現れてくれ、先日に続いてみんなで至福のひとときを過ごすことができました。
大自然に感謝。
ただし、ヘイケはまだほとんど発生しておらず(ここはヘイケが非常に多い)、まだまだこれから見頃が続くことでしょう。

IMG_5271_5327p.jpg

総露出時間約15分。
暗闇が増すと、ゆっくり回遊する個体が増えてきました。
この日は20時15分~25分にかけてが、数的にはピークだったようです。

IMG_5329_72.jpg

農道を隔てた山側の湿原にも多数のゲンジボタルが。
この渓流の流域でホタルが生息する範囲は300mくらいでしょうか。
隣接する湿原や田んぼにはおびただしい数のヘイケが発生するし、数少ないホタルの聖地と言えそうです。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

とある里山風景 [ホタル (村上市)]

23日、今季初めてホタルを観察しに村上市へ。
この川の近くでは既に何回か撮影しているのだけど、川の右岸に杣道を見つけ、それを辿っていったら素敵な風景が展開したので、そこでカメラを構えてみました。
この日はカメラ2台体制。
杣道はこの先杉林の中へと消え、そこの林がいい雰囲気だったので、ヒメボタル狙いでもう1台のカメラを杉林の中へ設置。
結果、いないのか時期尚早なのか、ヒメボタルの姿を見かけることはなかったけど、川ではゲンジの幽玄な舞が見られました。

IMG_0424_89.jpg

次の写真は、この川のやや下流で写したもの。

IMG_5138_76p.jpg

結構枚数を重ねているので多く見えますが、実際の数はまだまだ少なかったです。
おそらく今週後半がピークになるのでは?

IMG_0572_0589p.jpg

帰りに近くの、これまた新規の林へ立ち寄ってみましたが、右の杉林の中にヒメボタルがいました。
数は少なかったですが、これから増えてきそうな予感。
空を見上げると満天の星空で、しかも濃い天の川が横たわっています。
既にホタルは、林の中のヒメボタルだけでなく、左側にある田んぼを飛び交っていたヘイケも飛翔をやめていました。
しかし、ホタル星景は無理でも、とにかくこの素晴らしい星空を写したかったので15枚ほど撮ってみました。
ひとつだけでもホタルの光跡が写り込んでくれたので嬉しかったです。
村上市は、ちょっと山の方へ入るとコンクリートで固められていない渓流がたくさんあるのでホッとしますね。
新発田市だとこうはいかない。
もちろん、ホタルを含めた豊かな生態系が残っているところが多く、探索のしがいがあります。




nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

三光石鉱山手前の湿原 [ホタル (新発田市)]

今年の春、三光石鉱山(新発田市)の坑口を探検してきました。
その際、入り口の林道沿いに見事な湿原が200mほど連続しているのを見つけました。
同時に頭に浮かんだのは、ここは間違いなくホタルの聖地である、ということ。
標高は約75m。
頃合い良しと22日、現地へ向かいました。

IMG_4949.jpg

200~250mほど湿地帯~おそらく昔は田んぼだったのかも~で、もっとも良さそうだったのはここ。
最初ここにカメラを構えて撮り始めたのですが、19時50分のゴールデンタイムに突入すると20mほど下手の湿原のほうが数が多かったので、20枚撮った後にそちらへ移動。

IMG_4976_99p.jpg

総露出時間約5分。
ビジュアル的に美しい湿原です。
ばかみたいに数が多いわけではないけど、これくらいが最も和めるかも。

IMG_5000_21p.jpg

総露出時間約6分。

全部重ねるとホタルの軌跡で背景の地形がわからなくなってしまうので、時系列で半分に分けて比較明合成しました。
暗さが増してくるとホタルの飛翔範囲は広くなり、湿原中央部を活発に行き交うようになりました。
撮影中、端から端までこの湿原地帯を歩いてみましたが、ここから上手にはほとんどおらず、下手の方にはここよりやや少なかったものの、田んぼが始まる辺りまで広範囲にホタルが光っていることを確認。
ホタルはゲンジのみで、奥の林との堺に水路があるのですが、そこを中心に生息しているようでした。

IMG_5026_61p.jpg

総露出時間約10分。

かなり広範囲に生息していることがわかったので、他の場所でも撮ってみたく、20時20分早々と下手の方へ場所移動。
ここまで下がってくると、やや新発田の街明かりの影響を受けるようになり、特にどこかのパチンコ店の異常に明るい照明が目に飛び込んでくるため、ホタルの光が相殺されてやや肉眼では見にくくなります。
このあと三光川中流部のポイントへ立ち寄ってみたのだけど、川沿いの農道が整備され、大きな木が伐採されたりして様変わりしたのを春に確認しました。
案の定今がピークであるはずのホタルは激減しており、例年の1/10もいない。
さらに5~6年ぶりに南俣集落の、二王子岳登山口に通じる林道の出会いに展開する湿原へ立ち寄ったけど、やはりホタルは4~5匹しかいません。
いったん失われた環境は二度と戻ってきません。
ちょっと残念。

IMG_5063_82p.jpg

EOS80D + SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM (18mm)

今回天体仕様のEOS 6D MK2は持ってきていなかったので、80Dでそのまま固定撮影。
意外とこっち方面の雲が取れてきて、くっきりと蠍座が見えるようになったので、最後に11秒x20枚撮りました。
21時を回っても、まだまだホタルは飛んでいました。







nice!(0)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

採石場跡で鉱物探し [鉱物(新発田市)]

DSC_0099.jpg

入り口に立入禁止のロープがなかったのをいいことに、採石場のてっぺんまで歩いてみました。
先日ちょっとだけ下見した際、地面に方解石の脈が露出しているのを見つけたので、大きな方解石の自形結晶を探すのが目的です。
ジグザグに付けられた道は意外と歩きやすく、金丸鉱山の標高500m地点にかつてあった露天掘り跡もこんな感じだったんだろうなあと感慨も新たに。
ここの頂上の標高は、GPSが示すそれによると116mでした。
決して高くはありませんが、景色は抜群。
天上天下唯我独尊。

DSC_0097.jpg

鉱物観察が目的でしたが、残念ながら水晶や方解石の脈は一切上部には見られなかったです。
一番見かけたのは鏡鉄鉱と灰鉄輝石、あと黄鉄鉱の微粒子の付いた石とか・・・
結局、最初に訪れた時方解石の小石を見つけた場所の前後3mの範囲で方解石が路面に露出しており、手頃なサイズの奴を数個持ち帰りました。
同様に、最初に訪れた時石英の小石も幾つかその周辺で見かけたのだけど、やはり上部にはなく(山頂で小さな石英を2個見つけたのみ)、方解石に比べるとその存在自体がレアでした。

DC_IMG_3969.jpg

DC_IMG_3981.jpg

今回拾った方解石の小石は全てサーモンピンク色に蛍光しました。
(365nmのUVライト使用)
ということは、マンガン方解石ですね。

DC_IMG_4020.jpg

DC_IMG_4027.jpg

これは8X5.5cmと今回拾った中で最も大きい石。
正確に言えば拾ったのではなく、地面から掘り出したものです。
裏面も方解石に半分くらい覆われており、サーモンピンクに蛍光します。
ところが、こちらの面は一部水色~青紫に蛍光する部分があり、興味深いので掲載しました。
この日は一旦この後家に戻り、日没後からここから奥に続いている棚田的田んぼを訪れたのだけど、ホタルはそれほど現れてくれませんでした。
時期的には今がピークのはずなので、ここの田んぼはあまりいないようです。
おそらく除草剤をかなり使っていると思われるので、そのせいかなと思います。
下手の田んぼにはそこそこいるのですが・・・




nice!(0)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

ゲンジの楽園 [ホタル (新発田市)]

20日、ホタル好きの友人ファミリーを誘って、新発田市管内のある川へ行ってきました。
毎年うまくそのポイントでのピーク時に行ければいいんだけど、ちょっと外すこともあります。
今年はどうだろう・・・

IMG_4730_72p.jpg

最初に光ったのが19時36分。
とても早いです。
気温は低かったけど、これは期待できるかも。
19時54分~20時00分にかけての写真。

IMG_4773_4794dp.jpg

それから爆発的に増えていくことはなく、ゆるやかに、少しずつ光が増えてきました。
20時1分~8分にかけての写真。
明るさが残っているうちに見るホタルの光は、真っ暗になってから見るそれよりずっと幻想的です。
一応乱舞と言っていいと思いますが、このポイントでの本当のピーク時に比べると、まだ2~3割程度数が少ないです。

IMG_4795_4845p.jpg

20時9分~20分にかけての写真。
写真撮影は二の次で、基本的に友人たちとおしゃべりするのが優先事項ですから、2つの構図で写しただけ。
基本、放置プレイです。

IMG_4847_4899p.jpg

20時22分~39分にかけての写真。
こちらは川の上流側です。
上流側、下流側、数はほとんど同じです。
これも例年通り。
途中から雲が取れてきたので、双眼鏡を取り出し、みんなで星を見ました。
アンタレスとスピカの存在感が抜きん出ていました。



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー