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UVライトの話 [鉱物・パワーストーン全般]

UVライトについて、最近わかったことも含めて書いてみます。
過去395nm、375nmを使ってきて、ある日365nmのライトを入手しました。
あまりに蛍光の具合が違うので、以後長波に関しては365nmのライトのみを使っています。
この波長のライトではH2Tが定番ですが、電池抜きで12,000円ほどするので、次に安いJAXMANの機種を買ったのが4年ほど前のこと。先日久々に現在マーケットに出回っているUVライトについて情報をアップデートすると共に、3本新たに試し買いしてみました。
結果、日亜化学の365nmのLEDの採用を明記した機種以外は、一部の例外を除き365nmを謳った製品であっても看板に偽りありの商品ばかりでした。
最初に例外を列挙すると、全て入手して確かめたわけではないけど、まず間違いなく365nm出ているであろうと推測される製品は次の通り。

①LUMITOP ブラックライト (365nm、出力3W、14500充電池付属)
②Olight  Seeker 4 Mini EDCライト + UVライト

もっとあるけど、以下省略。
さて、日亜化学のLED(NCSU276A 365nm)について、なぜ信頼置けるのかを確証した記事を見つけましたのでリンクを貼っておきます。
一時的なメーカーの在庫切れだと思うのだけど、現在JAXMANのU1Cは品切れになっているショップがほとんどなので、友人に購入を頼まれたせいもあり、代替品を探してみました。
すると、どちらもどちらかのOEMだと思うのですが、はっきり日亜のNCSU276A 365nmを採用していると商品説明に明記してある製品を2つ見つけました。
しかも値段が安い。
18650の電池と充電器込みで3000~5000円くらいで買えるのです。
実際1本買ってみたのですが、ぼくのJAXMANと蛍光の仕方、光の強さなど全てが一緒だったので、追加でもう1本買ったくらい(大人の事情で機種名は伏せさせて頂きます)。

さて、①は自分用(沢登りや登山を伴う、ハードな石活用)に購入してみました。
JAXMANは電池込みで120gあるのですが、こちらは14500という単三電池規格のリチウム充電池込みで約45g。少しでも荷物の軽量化を図りたいので、山専用のUVライトとして買ってみました。
結果、限りなく日亜版のJAXMANと蛍光強度が同じで、大満足。
ただし、ボディーの発熱はかなりありますが、アウトドアでは長時間使うことはないため、これくらいは許容範囲。
重箱の隅をつつけば、例えば次の写真でイエローの彩度がほんのわずかに弱く、色相も2~3%違いがあるけど、これも許容範囲。
単三電池と同じサイズの14500電池を採用しているので、もちろん単三電池でも使えます。
ちなみに、Lumitopではこの14500電池を使った普通のフラッシュライトも発売しているのですが、その商品紹介のページに14500を使った時と単三電池を使った時のルーメン数の違いについて明記してありました。
前者使用時は600lm、後者使用時は220lmと約3倍も光量が違うのです。
ミネラルマルシェや巷の鉱物&パワーストーンショップへ行くと長波のUVライトが販売されていますが、たいていは乾電池駆動の機種。
しかも395や375nmの製品もあり、それらはほとんどがバッタモノ。
365nmを謳った機種も2年くらい前から見かけるようになりましたが、どれも怪しい製品ばかり。
鉱物ファンこそ本物志向にこだわってもらいたいのですが・・・
蛍光を発するか否かのチェック用でしたら乾電池駆動のものでも差し支えありませんが、ぼくのように蛍光現象を愛でる、鑑賞するのが楽しみで、そのツールとしてUVライトを買おうと思っている人には是非18650や14500のリチウム充電池を使う機種をお勧めするものです。

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7日、今日も今日とて海岸の護岸地帯で鉱物ウォーキング。
最近珪灰石の蛍光に魅せられたので、より色鮮やかに蛍光しそうな石を1個だけ持ち帰りました。
これも割ったものの片割れ。
硬くて割るのは一苦労だけど、割って新鮮な断面を露出させないとなかなか思ったような蛍光現象は見せてくれません。

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JAXMANのUVライトを照射してみました。
短波(280nm前後)で色の濃いイエローに蛍光することで知られる珪灰石ですが、長波でここまでレモンイエローに近い黄色に蛍光したのは初めて。
しかも全面的に蛍光しています。
これだから蛍光遊びはやめられない。

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試しに、届いたばかりのLumitopのUVライトでも試してみました。
シャッタースピードは全く同じではありませんが、イエローの蛍光がほんの少しくすんだ色合いになっていることがわかります。
でも悪くない。
この機種はライトの強度をHighとLow2段階にボタン半押しで調整することができるのだけど、Highにした場合の光量はJAXMAN比マイナス10%くらいでしょうか。
予想以上に差は少なかったです。

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いったん電池を出さないといけないけど、充電はUSB-C規格なので便利。
ただし、充電用のコードは付属していなかったです(普通の人は持っているだろうから、省略したのでしょう)。







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ドデカ水晶 best5 [鉱物・パワーストーン全般]

2021年度の春に下越地方で採取した水晶や玉髄の中から、大きいものを5つ選んでみました。
1個は表五頭産ですが、あとの4個は阿賀町の新産地のもの。
その新産地の山、玉髄密度が特に高いわけではないのですが、とにかく大型のそれが多い。
ただし五頭山とは違い、ヤマビルが生息している可能性が高いので、5月中旬以降は山に入る気になれませんが。

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重いものから順に掲載します。
こちらは質量9.7kg。
最初から、母岩から玉髄部分が切り離されて斜面に転がっていました。
形状も色合いも非常にユニークで、摩耗して入るものの、その個性が気に入っています。
上の写真は裏面です。

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表の結晶部分は、色合いが赤からオレンジ~イエローと多彩。
透明感のある赤い色合いは、下越ではレアだと思います。

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質量5.1kg。
結晶部分、母岩部分それぞれ厚みが5cm前後あります。
川の中に水没していた水晶です。

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柱面が割と発達しており、先端が磨耗していなかったら博物館クラスであることは間違いありません。

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質量1.9kg。
母岩部分が体積の半分を占めるのですが、結晶の粒の大きさ、摩耗の少なさ、絶妙な透明感と色合いなど、総合的に見てぼくのコレクションの中ではNo.1といえる水晶。

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下越地方の無名の山に、こんなお宝的水晶が眠っているとは誰が想像できるでしょう。
しかも、このような産地はあそこにもここにもある可能性がある。
新潟県で初めてヒメボタルの生息地を発見したのは自分だと自負していますが、その後、ヒメボタルの生息地はどんどん見つかり、それを通して同好の士と知り合ったりもしました。
水晶だってそう。
県内で過去稼働していたのはほとんどが金属鉱山ばかりです。
ヒメボタル同様、水晶だってきっとあちこちに眠っているはず。
誰も探索しないから知られていないだけです。

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質量375g。
これは一番最近見つけた、アメジストらしいアメジスト。
水晶の仲間としては特に大きいクラスターではないけど、県内産の紫水晶はどれも小さいので、紫水晶同士で比較するならかなり大きい方です。
ハンマーで整形したわけではなく、やはりこのままの形で河原に転がっていたのです。

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紫がかった水晶や玉髄はやはり少ないですが、それだけに見つけたときの喜びはひとしおです。

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質量970g。
これだけ表五頭で見つけた玉髄です。
これだけ厚みのある玉髄は珍しく、それで取り上げました。





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新潟ミネラルマルシェの戦利品 [鉱物・パワーストーン全般]

今年も新潟ミネラルマルシェ、3日間通しで通ってしまいました。
それにしてもこのご時世、イベント開催にこぎつけてくださった関係者の皆さんの努力に頭が下がります。
観客もみなさんイベントに飢えていたようで、小雨模様の一日だった金曜日でさえそこそこ人が来ていました。
そして土日はほぼ例年並みの混み具合。
今年はカメラが故障して買い替えたので懐具合は超苦しかったのですが、主催者に敬意を表し、ちょっとだけど買い物してきました。

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今回初日に一目惚れして購入したゴールデンヒーラーのクラスター。
似たような色合いの鉱物にゴールデンオーラがありますが、そちらはチタンなどをイオン蒸着した人工鉱物です。
とはいえオーラ系水晶も実は好きで、今回もアクラオーラの小さなポイントを買ったりしましたが、クラスター版はほとんど見かけません。
こちらはラベルを見るとパキスタン産とあります。
この黄色はリチウムとマグネシウムが特定の条件で溶け込んで生まれた色で、世界的に見ると非常に珍しいのだそうです。
天然シトリンの黄色はややくすんだ感じの色合いで、好みではありません。
なかなか好みの”黄金色”に出会うのは難しいのです。
ゴールデンヒーラーと似たような質感・色合いの石で、H&E社のヒマラヤゴールドアゼツライトがありますが(このブレスレット持っています)、これが最も似ているかな?
黄金色の光線について語りだすと止まらないのだけど、ちょっと思い出しのでコネタを少々。
アメリカの世界的に有名な透視ヒーラーであるレバナ・シェル・ブドラ女史が、日本に来るたびに必ず立ち寄る場所として京都の浄瑠璃寺を挙げていました。
その記事を書いた雑誌(たぶんパワースペースだったかな?)は既に手元にないので詳細はうろ覚えなのですが(読んだのも30年以上昔です)、彼女は浄瑠璃寺に来ると必ず薬師如来坐像の前で瞑想するのだそうです。
そこで最初に瞑想した時、初めて向こう側の世界~黄金に輝く世界(注釈:ヒランヤも確か山田隆男先生が瞑想中に黄金色に輝く世界とつながり、そこで得たインスピレーションを元に製品化したものと聞いたことがあります)~につながり、神秘的な体験をしたのだとか。
以来、日本に来るたびに浄瑠璃寺を訪れるそうです。
かくいうぼくもその記事を読んで翌年のことだったと思いますが、実際に浄瑠璃寺へ行き、くだんの薬師如来坐像(重文)の前で瞑想したことがあります。
その日は不思議なことに、お客さんはぼく一人。
周囲の目を気にすることなく20分くらいでしたか、瞑想したと記憶しています。
そして、黄金世界につながることはできなかったけど、いともたやすく(比喩的表現を使うと)地球の成層圏を脱し、4次元空間から地球を眺める、そんな感覚を体験することができました。
当時大阪に住んでいたこともあり、それから3~4回ほど浄瑠璃寺を訪れたものです。
あのお寺の敷地全体の波動がとても軽いので、敷地に入った途端その違いを体感することができました。
浄瑠璃寺、いいですよ~。

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同じショップ(universe)で同時購入した、中国・湖南省産のフローライト。
結構大きく、色合いも完全に好みで全体の形も整っているのでやはり一目惚れ。
昨年からフローライトに魅せられ、下越の複数の場所で低品質ではあるけど、念願のフローライト(蛍石)を見つけました。
これから徐々にコレクションを増やしていこうと目論んでいる次第。
ちなみに、今回初めて買い物をしたユニバースさん、値頃感のある商品ばかりでとても好感が持てました。
アクリル製の台座が付いているのもなにげに嬉しい。
その台座には産地名を印字した透明なシールが貼ってあり、重宝します。

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自宅でマイUVライト(365nm)を当ててみました。
会場で試したところ淡くしか蛍光しなかったので期待はしていませんが、やはり蛍光度は弱い。
色も透明感はなく、濁りが感じられます。
でも、中には全く蛍光しないフローライトもあるので、蛍光するだけで良しとしよう。

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こちらは最終日の終了間際に、蛍石の専門店・スーパーノバさんで購入したイギリス・ダラム産のフローライト。
半額セールのコーナーから選びました。
イエロー系のフローライトはマイナーな存在。
色合いはもっと透明感が欲しいところですが、数千円のお値段ではないものねだり。
それでもしっかりと強蛍光してくれます。

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蛍光の色合いと質感が素晴らしく、それに魅せられての購入。
今回のミネラルマルシェ、過去のそれの中で一番面白かったような気がする。
たくさんの知り合いに会っておしゃべりに花を咲かせたし、本当にみんなすごくイキイキしていた!
やはり人間は、人と人とのつながりの中で生きていくのが当たり前だし、それを絶対に断ってはならない(もしそれを断つように仕向ける勢力があったとしたら、そこにはその勢力にとって有利となる意図が隠されていると視るべきです。過去の歴史でひとつの例外もありません、もちろん現在進行系のパンデミックにおいても)。
ぼくの人生はそろそろ後半を過ぎて終盤に差し掛かっているけど、この地球と呼ばれる星で”人間”を体験していく中で最も大切なものはなにか、改めて気づきを得た3日間でした。


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スピネルの蛍光 [鉱物・パワーストーン全般]

25日、天然石工房キューさんのところでミャンマー産スピネルの原石を買ってきました。
本当はドイツから大量に買い付けたというイギリス産のフローライトを見に行ったんだけど、同じくドイツから入荷したばかりというこちらに心を奪われてしまった次第。
今日はUVライト持参で馳せ参じたわけですが、そのUVライトであれこれ照射していたら、スピネルが赤く強蛍光することを発見。
この石、外観も蛍光色もルビーと全く変わりがありませんね。
スピネルが蛍光するという記事は図鑑でもネットでも見たことがないのですが、化学式はルビーがAl2O3、スピネルがMgAl2O4なので、ルビーが蛍光するんだったらスピネルが蛍光してもおかしくないかなと。
昔からルビーとスピネルは混同されてきたようで、イギリス王室の戴冠式用の王冠に使われている”黒太子のルビー”は実はスピネルであるとの由。

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マクロレンズで撮ってさらにトリミングしているので、実物はそれほど大きくありません。
結晶の長辺が5mmくらいといったところです。

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365nmの紫外線ライトを当ててみました。
実際の赤い蛍光色はもう少し青味があり、透明感と奥行きの感じられる紅色といったところ。
フローライトの蛍光もそうですが、WEB用の狭い色空間の中ではこの深みのある赤を到底再現できません。

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ルビーは三方晶系ですが、スピネルは等軸晶系。
従ってスピネルは八面体の結晶として産出することもあるそうなのですが、こうしてどアップで観察してみるとその片鱗を伺い知ることができます。
摩耗していない完璧な結晶だったら、とても庶民には手の出せない価格に跳ね上がるんでしょうね。
ぼくはこれで満足ですが。


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サイエンスミュージアム再び [鉱物・パワーストーン全般]

21日、新潟大学五十嵐キャンパス内にあるサイエンスミュージアムを再訪しました。
今回はMy UVライト(Jaxman 365nm)持参。
五十島鉱山産の蛍石の蛍光度を確かめるためです。

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館内にあった全ての蛍石の標本は、このように青味の強い紫色に蛍光しました。
ついでに他の鉱物にもUVライトを当ててみると、いくつか蛍光を示すものがありました。

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例えばコレ、赤谷鉱山産の苦灰石です。
ただし、ピンク色に蛍光したのはこの個体だけで、他の苦灰石は無反応。
かすかに混じっていたマンガンが反応したのでしょうか?

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赤谷鉱山の鉱物は複数個展示されていました。
こちらはヨハンセン輝石。
スカルン鉱床や熱水鉱床に産する鉱物で、美しい水色~青緑色を呈するものがあります。
赤谷鉱山産のそれはまさに色合いが美しく、写真ではお伝えできませんが、原石の大きさが半端ないです。

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赤谷鉱山産の石をもうひとつ、灰鉄ザクロ石です。
ザクロ石はなかなか種類が多いのですが、色合いはこのように赤褐色~桃色が一般的。
透明度の高いものはガーネットと呼ばれ、宝石としても利用されます。
典型的なスカルン鉱物のひとつです。

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前回は取り上げませんでしたが、館内には糸魚川産の鉱物も多数展示されています。
これは、青海産の透閃石。

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こちらは糸魚川の代名詞・ヒスイ輝石。

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こないだ来た時は気にも留めなかったのですが、聞いたことのない鉱山名がいくつか出てきたので、帰宅後ネットで調べてみました。
この緑色の鉱物は、西川鉱山産(阿賀町)の珪孔雀石(クリソコラ)。
銅を含むアルミノ珪酸塩鉱物です。
三川鉱山はじめ結構あちこちで見かけますが、実は新潟市の海岸でも見られます。
溶けたプラスチックみたいで全然美しくないのでブログで取り上げたことはありませんが、この標本より大きな結晶(というか切れ端)を見たことがあります。
さて、くだんの西川鉱山ですが、とてもいい資料を見つけたのでシェアしたいと思います。
昭和26年に作成された資料で、西川鉱山以外にも多数の小さな鉱山情報が掲載されています。

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最後に、柏崎市米山谷根採石場で採れた菱沸石。
ソーダ沸石なんかも見られますが、菱沸石の結晶の大きさは国内随一ではないでしょうか。
この採取地についても調べてみました。
海側でなく、ちょっと山あいにあるんですね。
とっくに閉鎖された採石場のようですが、グーグルアースで前の道路から見ると、上部の岩壁がいい感じです。
今でも何か採れるのでは?

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蛍光鉱物の撮り方~正確な色再現のために [鉱物・パワーストーン全般]

先週末、R7競馬場IC近くにある天然石工房キューさんが、開店2周年記念セールをやりました。
なんと、店内全品半額の太っ腹!
そこでぼくがゲットしたのは、福島県内産の蛍石の原石でした。

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幅14cm、質量1440gの巨晶。
形はそれほど整っているわけではありませんが、白く透明な蛍石が表面積の半分を覆っており、他にも針水晶が若干見られる貴重な石です。
そしてこの原石、強く蛍光するのです!
ショップ内にイギリス産など、強蛍光する蛍石も幾つかあり比較してみたのですが、蛍光の強さ、蛍光色の美しさにおいて全く遜色ありません。
さて、夜いつもの365nmのUVライトを用いて蛍光実験を行ったわけですが、その美しさに目を見張りました。
それはちょうどこんな色です。

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なぜこんな写真を用意したかというと、現在のカメラの性能ではこの深みのあるブルーを、紫外線下で再現することは不可能だからです。
撮影していてすぐ気付いたのですが、赤紫に近い発色をするのです。
黄色に蛍光する鉱物を撮ると、少し赤が入るためオレンジに近い黄色になります。
今までの様々な石の蛍光写真を撮ってきましたが、カメラのオートホワイトバランスではレッドが強めに出る現象には気付いてきました。
赤系統の色に蛍光するならそれほど色相が変わるわけではないので問題にはならないのですが、このように青~紫の蛍光色の場合は色相がかなり転びます。
どういう設定にしたら見た目の発色に近づけられるか、いろいろ試した結果、カメラのホワイトバランスをマニュアルで色温度10,000に設定するのが最もよい結果が得られました。
カメラはキャノンのEOS6D Mark II もしくは EOS 80Dなのですが、これらキャノン機の場合だと色温度の上限は10,000までなので上限に設定します。
ただ、これでも十分ではなく、さらにフォトレタッチソフトで調整を加える必要があるのですが、そのようにして見た目に近づけた蛍光写真がこれです。

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つくづく人間の眼ってすごいなと思います。
実際の蛍光はこれより何倍も透明感と深みがあり、コントラストも強いです。
色空間はsRGBですが、例えAdobe RGBで撮ったとしても(Adobe RGB対応モニターを使うとして)、人間の眼で得られる情報量~そこには五感を通して入ってくる情報も含まれます~に比べたら何十倍もプアなわけです。
それにしても、この蛍石の蛍光の光線にはすっかり魅了されてしまいました。
決して大袈裟ではなく、この世のものとは思えない光です。
ちなみに、375nmのUVライトでも蛍光することはしますが、この場合は青紫に発色します。
365nmだと純粋な青です。
色相だけでなく、光線そのものの純度も倍増します。
ゆえに、蛍光鉱物を楽しむには365nmの紫外線ライトを強くお勧めします。

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これは、新潟の海岸で拾ったマンガン方解石(たぶん)の巨晶。
これはやや青味が入った鮮やかな赤に発色するのですが、やはり従来のオートホワイトバランスに頼った撮り方だと赤の深みが出せないでいました。
この石でも、例の色温度を10,000に設定して撮るやり方でテスト撮影。

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うまくいきました。
強度の画像処理を加えなくても、まあまあ見た目通りの色に写し取ることができました。
昼光下だと、色温度をこれだけ上下させれば色は思い切り変わりますが、紫外線の領域下だとその変化は微々たるもの。
RAWで撮る場合は、さらにトーンカーブでレッドを減衰させ、ブルーを少し持ち上げてあげるといいです。

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新潟市にある鉱物博物館 [鉱物・パワーストーン全般]

新潟大学の五十嵐キャンパスにサイエンスミュージアムがあります。
このミュージアムの主な展示物は鉱物。
鉱物を展示する博物館と言えば真っ先にクレーストーン博士の館(胎内市)が思い浮かびますが、新潟市にもあったのです。
しかもこちらの展示物は、割と岩石や鉱石が主体のクレーストーン博士の館に比べ、我々一般の鉱物ファン・パワーストーンファンが興味を示すであろう鉱物の結晶がメインであり、興奮すること必至。
当代一流の標本が展示してあり、ピュアな鉱物が放つ本物のバイブレーションを体感することができます。


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館内は入場無料で、しかも写真撮影OKです(クレーストーン博士の館もOKですが)。
新潟県産の鉱物では、間瀬の沸石、糸魚川のヒスイ、三川鉱山の銅の各種二次鉱物、赤谷&飯豊鉱山の黄鉄鉱、持倉&五十島鉱山の蛍石が思いつくのですが、それらの第一級の標本が展示されているのです。

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県内の金属鉱山で採れる石では黄鉄鉱(パイライト)が人気あると思いますが、なかなかどうして、黄銅鉱も非常に美しいですね。
こちらは赤谷鉱山の黄銅鉱。
間瀬銅山の黄銅鉱の結晶は、これよりもっと粒が大きいものが展示されていました。
まさに博物館クラスです。

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こちらは、同じく赤谷鉱山で採れたブルーアラゴナイトの原石。
クレーストーン博士の館には巨大な原石が展示してありますが、こちらの原石も十二分に美しいです。
新潟日報の記事を読んだ方はご存じかと思いますが、ブルーアラゴナイトが見つかった晶洞に、新大の赤井教授も訪れているのです。
おそらくこの原石も、同教授が持ち帰ったものでしょう。

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赤谷鉱山の隣に飯豊鉱山がありますが、これは飯豊鉱山産の黄鉄鉱。

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間瀬の各種沸石類も、実に見事な標本がたくさん展示してありました。
間瀬と言えば、青い魚眼石が採れることでも知られています。
実は昨日初めて間瀬海岸の一角で水色の魚眼石を見つけたのですが、ブルーアラゴナイトの質感とはまた異なりますね。
アポフィライトの独特の輝きに魅せられた次第。
この標本は少し輝きがあせていますが、結晶の大きさはやはり博物館クラスです。

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近年、石好きの人たちの間では蛍石(フローライト)が特に人気を集めてきていると思います。
新潟県で蛍石といえば、阿賀町の五十島鉱山が有名。
そして、ここには伝説の巨大標本が展示されていました(上の写真)。

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蛍石は色の違う石が幾つか展示されており、これは無色のそれ。
結晶の形が崩れておらず、風格さえ感じます。
今度サイエンスミュージアムに来る時は、マイUVライトを持ってこなければ。
(てか、最初に訪れたのが火曜日で、金曜日に2度目の訪問を果たしたのですが、金曜は休館日でした。)

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やはり五十島鉱山産の蛍石の原石になります。
このような縞々模様の産状が最も一般的らしく、今度五十母川の河原を探索する時はこの原石のイメージを保って探すことにします。


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母岩の蛍光美 [鉱物・パワーストーン全般]

今年の春から夏にかけて、下越地方で拾ったメノウや玉髄(アゲート)にUVライトを当ててみると、軒並み白~クリーム色に蛍光します。
なので、これから紹介する表五頭産メノウも、メノウ部分にだけUVライトを照射しました。
それで、ああ、白く光るな、で終わっていたのだけれど、今回試しに母岩にもUVライトを当ててみたら、赤く光ることを発見。
かといって、母岩付きの結晶の母岩ならどれでも蛍光するかといったら、もちろん違います。
赤だけでなく、青く蛍光した部分もあり、その色彩美にすっかり魅せられてしまいました。

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サイズ12X10cm、メノウの厚み6~9mm

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365nmのUVライトを照射。
375nmだと、クリーム色っぽくなります。明るさもこの1/3くらい。

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裏側の母岩にUVライトを照射した画像(Before&After)。
ちなみに、母岩は流紋岩質凝灰岩だと思います。
真ん中部分を拡大します。

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ただひたすら美しいです。

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こちらは側面部。
採取してきた鉱物は、念のため結晶だけでなく、それ以外の部分にもUVライトを照射してみると新たな発見があるかもしれませんよ。


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新潟ミネラルマルシェを終えて [鉱物・パワーストーン全般]

新潟ミネラルマルシェが終了しました。
今回も3日間皆勤賞。
先ほどFBで主催者が、3日間で入場者数が東京以外の会場で、初めて1万人を突破したと発表していました。
確かに、土日は会場の駐車場が午前中早い時間帯で満杯になり、11時に来たぼくも道路をはさんで向かいの臨時駐車場に停めざるをえなかったので。
さすがに台風が来た月曜日は、正面の駐車場に余裕で停められましたが。

ところで、多くの業者が出展するこのイベント、会場は鉱物の博物館になります。
つまり、鉱物を基礎から学びたい者にとっては、石の種類を覚える絶好の機会なのです。
図鑑も10冊近く持っていますが、同じ石でも産地が違えば外観ががらりと違うことがあるし、色合いも結晶の形状も様々。
なので、できるだけ多くの現物に触れることが鉱物学習の王道だと思うので、この手のイベントは利用しないと損です。
さて、今回は予算の関係から大きな買い物はしませんでした。
そんな中で、ヒスイの良さに改めて目覚めてしまい、最終日の閉店間際に、懇意にしているショップから糸魚川産の原石を安くゲット。

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幅8cmほどの小さな石ですが、たまたま店頭で手に取ってみると、その滑らかな肌触りの虜になってしまったのです。
ヒスイは2年前に10mmのブレスレットを買いましたが、もちろんブレスの石は研磨されています。
多くの糸魚川産のヒスイは海岸や河原で採取されるもので、このように自然に表面が磨かれているものがほとんど。
その質感に触れる機会がなぜか今までなかった。
というか、今になって始めてヒスイの波動に魅せられたというか。
こういう質感を脂肪光沢と言います。
表面を撫でていると、全身の細胞が快感で打ち震える感じ。
本当に気持ちいいんです。
こんな感覚を味わえた石はヒスイが初めてかもしれない。
意外とヒスイの原石を置いているショップは少なく、一応会場を改めて一周したものの、結局このショップで一番先に手に触った石を購入した次第。
ヒスイは原石が一番ですね。
ヒスイハンターの心境がわかりました。こんな石を探すのは本当にワクワクするでしょうね。
台風一過の24日なんか、朝から大勢のヒスイハンターで海岸は賑わうことでしょう。

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ついでに、365nmのブラックライトを照射してみました。
白っぽく蛍光している部分もありますね。
ほんのり中央のあたりがピンクに色づいているのが興味深いです。

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あとは、クンツァイトのチップを500円で買いました。
昨年からクンツァイトが好きになったのですが、10mmのブレスで3万以上するので手を出せないでいました。
それが、十分品質の高いものがたくさん入ってこの値段。
これは掘り出し物でした。
そして、蛍光実験させてみると・・・おお、サーモンピンクに鮮やかに蛍光するではありませんか。
ますます惚れた。
ちなみに、左のブレスは10mmのカイヤナイト。
これも2年くらい前に買ったものです。
友人が昨日この会場で12mmのカイヤナイトのブレスを買ったのですが、持ち歩いていたぼくの365nmのブラックライトを遊び半分に照射させたら、球の半分くらいの面積がオレンジ色に蛍光しました。
強蛍光といっていいくらい明るく光ったので、ぼくのカイヤナイトでも実験してみた次第。
でも、ご覧のようにかすかに青白く部分的に蛍光するのみ。
ちなみに、ぼくのカイヤナイトはタンザニア産、友人のはブラジル産です。
産地による違いがあるのでしょう。
光ればいいってものでもないけど、なんだか複雑な心持ちになりました。
本当に蛍光現象は奥が深い。
ていうか、予測不能。だから面白い。

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最後に、新潟ミネラルマルシェ初日に2000円で買った蛍石のブレスレットで蛍光実験。
八角形の粒を集めてブレスに仕立てるのはいいアイデアです。
今回蛍石の、結晶の形がよく出ている原石もいろいろと物色したのですが、所有したいと思うレベルの原石は相場が2万以上することがわかり、今回はあきらめました。
蛍石なら全て蛍光するわけではないのですが、このブレスの蛍石はどれもそこそこの明るさで蛍光してくれました。
ちなみに、後ろの石はこないだ日和山海岸で拾った花崗岩。
こいつだけが青白く(かなり淡いけど)光ったので、後学のために持ち帰った石です。
これを蛍光と言えるのかどうかはわかりませんが。



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3種の紫外線ライトの見え方比較 [鉱物・パワーストーン全般]

昨日の実験の続きです。
ふと思ったのですが、最近はUVカット機能を持ったカメラレンズ用の保護フィルターは少なくなってしまいましたが、紫外線ライトを使って撮影する時、このUVカットフィルターを付けて撮るとかなり色被りが取れるのではないかと。
事実、実験の最中にUVカットグラス(uvカット率100%、ブルーライトカット率60%)を顔から外して、鉱物と紫外線ライトの中間に入れてあげたら、見事紫外線ライトを全面的にカットしたのです。
鉱物の蛍光が止まりました。

IMG_0013p.jpg

昨日、サーモンピンク色に蛍光した謎の鉱物。
このような質感を土光沢と言います。
単なる方解石かもしれませんが。
今日、紀伊國屋で「岩石と鉱物」化学同人刊という本格的な図鑑を買ってきたので、今週はこの本でじっくり勉強してみます。
ちなみに蛍光灯下では、UVカットフィルターの有無で色合いに違いは生じませんでした。
まずは改めて3種類の紫外線ライトでの見え方の違いを実験してみました(いずれもUVカットフィルター付きでの撮影)。


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JAXMANの365nm紫外線ライトを照射した場合。

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KONTECの375nm紫外線ライトの場合。

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安物の395nmのナンチャッテ紫外線ライトの場合。
最後のケースでは、やはり可視光線を多く含むので彩度が最も強くなり、ケバい感じの色合いになりました。
次はUVカットフィルターの有無での、見え方の違いの実験。

IMG_0002.jpg

9月14日の記事で紹介した石です。
この石もまだ種類を特定できていませんが・・・

IMG_0005p.jpg

365nmの紫外線ライト照射版(UVフィルターあり)。

IMG_0006p.jpg

こちらはUVフィルターを外した場合。
14日の写真と似たような色合いになりました。
それにしても、ここまで大幅に色合いが変わるとは予想していなかったです。
できるだけ忠実な色再現を目指すなら、UVカットフィルターは常用した方がいいですね。
一般の風景写真を撮る時も、UVフィルターは常用したいと思います。
表面に撥水撥油コーティングを施した薄型の保護フィルターを、Amazonで買い増ししなければ(K&F Conceptの製品を早速ぽちった)。

IMG_0032.jpg

もうひとつ実例。
フローライト(蛍石)製のイルカです。
写真でおわかりのように、背景はグレーです。
ここでホワイトバランスを取ってもいいのですが、さらに正確を期すためカラーチャート一緒に写し込んで撮影。

IMG_0033.jpg

グレーでホワイトバランスを合わせました(撮影時、UVフィルターも付けています)。
375nmの紫外線ライトに比べ、365nmのそれは3倍くらい明るい。
バッテリーがハイパワーなのと、可視光線カットフィルターが前面に付いているのが効いているようです。





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