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二宮家の庭石 [鉱物(聖籠町)]

バラ園で有名な二宮家(聖籠町蓮潟)の庭園へ行ったついでに、日本庭園の方も覗いてみました。
静勝園と言うのですが、ここの庭石にどんな石が使われているか、興味を持ったためです。

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日本庭園へ入ってすぐ、大きな珪石(石英の大きな塊)が幾つもあることに気づきました。
帰宅後、二宮家のHPで静勝園の庭石について記述がないかどうか調べたのですが、ありました。
引用します~「座敷正面の赤玉石2つは、天王村の市島徳次郎氏より譲り受けたもので、白石は当地のもの。半洞は天然の花崗岩で名品といわれています。・・・」
白石が珪石のことと思われます。
そして驚くべきことに、白石は当地のものと書かれています。
二宮家のある蓮潟は聖籠町ですが、当地とは広義での新発田市を指すと考えてよさそう。
となると、こないだ探検してきた千石鉱山で採れた珪石なのかもしれません。

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珪石のある部分。
千石鉱山へ続く沢を歩いていると、これと同じ質感・色合いを持つ珪石が次から次へと現れてきました。
年代的にも重なるので、おそらく間違いないと思います。

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こちらは赤玉石。
赤いジャスパーのことです。
もしくは鉄石英と言ったりします。
佐渡の赤玉地区で採れる石なので、新潟県では赤玉と呼ぶことが多いようです。
一番下の写真の赤玉は、横幅1m以上あります。
HPの説明文には、天王村の市島氏より譲り受けた、とありますが、天王村は今の新発田市天王。
これらの赤玉も佐渡産である可能性が高そうです。
尚、佐渡の赤玉は現在ほぼ絶産したとのこと。
個人的には石英の存在感に圧倒されました。

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次第浜と関屋浜の鉱物 (後編) [鉱物(聖籠町)]

昨日の続きです。

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次第浜のみならず、関屋浜でも見かけたジルコンです。
こちらのサイトの写真を見ると、そっくりです。
ジルコンは花崗岩のアクセサリー鉱物、つまり微量ですが普通に含まれる鉱物なので、それほど不思議ではありません。
よく黒雲母と共生しているようです。


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ほんのりと、紅が強い水晶。


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小さいけれど、立派なポイントです。


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幅50~60cmくらいの、大きな石英の塊。
これには驚きました。
ほとんどの場合、サーモンピンク色をしているカリ長石の肥大化したものが混在しているのですが、こちらは石英だけです。


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次第浜の縦堤の付け根に敷き詰められている花崗岩は、寄居浜や関屋浜のそれと違って形や大きさが様々です。
花崗岩以外にも、色々な石があります。
そこの小石地帯?で見つけた石。
ハンマーでたたき割ったものではなく、このままの形で半分砂に埋もれていたのを拾いました。
手に取るとずっしりと重く、明らかに同じサイズの石と比べると比重が重いので、メタル系の成分が含まれているかもしれません。
元々は左上部にポイントが伸びていたと思われます。それが折れたのでしょうね。


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ジルコンと黒雲母が混在しています。


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かなり太い(幅2cmくらい)ポイントです。
隙間一杯に成長しています。


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よく言えばグリーンファントム。
これも海岸の花崗岩地帯でたまに見かけますが、形の整ったものにはなかなかお目にかかれません。
ジルコンもちょっぴり付着しています。

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次第浜と関屋浜の鉱物 (前編) [鉱物(聖籠町)]

19日、次第浜と関屋浜(こないだ探索できなかった所)を歩き回ってきました。
東港から加治川河口まで何本もの縦堤がありますが、グーグルアースで見るとそのうち4本の付け根部分に花崗岩が敷き詰められているのが確認できます。
4本全て歩きましたが、うち2本に集中して大きな石英があちこちで見られました。


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黒雲母とジルコン(多分)の大きな塊。
花崗岩の主な構成物は、無色鉱物である斜長石(plagioclase)、カリ長石(K-feldspar)、石英(quartz)が90%程度を占め、これに10%程度の有色鉱物を伴います。
有色鉱物は大抵の場合、黒雲母(biotite)または角閃石族(amphibole family)ですが、アクセサリー鉱物(微量ではあるが普通に含まれる鉱物)として、磁鉄鉱、チタン鉄鉱、磁硫鉄鉱、燐灰石、ジルコン、褐簾石、チタン石が挙げられます。ジルコンについては後述します。


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この日は、写真のようにポイントが形成されているものを探して写真を撮りました。
レンズもマクロレンズを使いました。写真によっては大きくトリミングしているものがあります。


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緑色の成分というか鉱物はなんでしょう?


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こちらの濃い緑はマラカイト(孔雀石)だと思います。銅の一般的な二次鉱物です。
決してゴミか何かが付着したものではありません。



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透明なチビ水晶が左側と真ん中に見られます。


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大きな石英の塊。
海岸に見られる、おそらく中国(福建省や四川省)から輸入されたであろう花崗岩では、よくこのような岩を見ることができます。

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