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マンガン方解石の新産地発見 [鉱物 (村上市)]

自身、下越地方では5箇所目となるマンガン方解石の産地を発見しました。
といっても面積はそれほど広くはなく、かなりピンポイントではあります。
数百メートル離れたところにも方解石がそこそこ見られる場所があるのだけど、そちらの方は赤く蛍光する方解石はありません。
個人的に、水晶についでマンガン方解石は好きな鉱物なので、新しいポイントが見つかると丸々一日ドヤ顔が継続します。

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現地にはUVライトを持っていったわけではないので全部が全部マンガン方解石であるとは断定できませんが、見るからにわずかな赤みを帯びており、ひと目でマンガン方解石とわかる結晶も多々ありました。

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中にはこのように結構透明度の高いものも。

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自形結晶もかなり見られました。

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かなり上の方の岩場のそこかしこに白い脈が付いています。
沸石ではなく、おそらく全部方解石だと思います。
母岩は玄武岩でしょうか。

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長辺7~4cmの石を4個持ち帰ったのですが、いずれの結晶もこのように赤く蛍光しました。
なのでマンガン方解石確定。



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白い岬 [鉱物 (村上市)]

新潟県北部から山形県にかけての羽越地域には、タイプの異なる3種類の花崗岩体が存在します。
磁鉄鉱系列の早田花崗閃緑岩、チタン鉄鋼系列の岩船花崗岩、その中間の西田川花崗閃緑岩です。
新潟県側の羽越地域の山間部には、かつて脇川、神徳、塩野町、高根、重石、鍋倉、能化山、金丸、観世音、大徳鉱山など、岩船岩体に伴う10箇所の鉱床群が知られ、鉱山が操業されてきました。
今回調査したのは笹川流れの磯ですが、一口に岩船花崗岩といってもところによっては微妙なバリエーションがあります。
笹川流れ全域の岩場に共通して言えるのは、思い切り粗粒な花崗岩が多いこと。
ぼくの地元の二王子岳で見られる二王子花崗岩とは明らかに特徴が異なり、行く度に新たな発見があります。
さて今回の大発見ですが、大規模な石英脈を見つけたのです。

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この先の磯が真っ白な石英に覆われていたのです。

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興奮を禁じえませんでした。
かなり時間を食ってしまったので、この日の行動予定が大幅に狂ってしまい、本来の目的地であった山形県の五十川までは行けませんでした。
岩船花崗岩は晶洞を伴わないのが基本とのことですし、白い不透明な他形結晶しか見当たらなかったので水晶はないと思うのですが、それでも可能性はゼロではないと思います。
珪石といえば、新発田の千石鉱山が下越で操業された中では最も規模が大きかったと思うのですが、現在その露天掘り跡へ行っても石英はほとんど見つかりません。
そこに至る小沢の転石の方が石英や珪石の数は多いでしょう。
きっと千石鉱山の露頭も、採掘が始まる前はこんな感じだったんでしょうね。





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犬牙状方解石を愛でる [鉱物 (村上市)]

県北の磯の一角に、犬牙状方解石を多産するエリアがあります。
9月1日、2年ぶりくらいに犬牙状方解石を探しに行ってきました。

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波が非常に荒く、あと少しで一発大波を被るところでした。
危ない危ない。

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水晶は混じっていないと思います。全部方解石の結晶です。

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なぜこの岩場にだけ、こんなに犬牙状の立派な方解石が自生するのかフシギ・・・
長さは1~2cmが主体ですが、大きいものになると3~4cmの結晶も見られます。

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右横にも、この下側にもビッシリと方解石が付いていました。

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奥の結晶は4cmクラス。

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水晶はおろか、石英でさえもほとんど見かけないのですが、この日は運良く手の平サイズの水晶クラスターを2つ見つけることができました。
結晶の輝きが非常に強く、例えて言うなら下越の他の産地の水晶クラスターより、こちらの水晶はモース硬度がワンランク上に思えるような、そんなイメージ。

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この場所で初めて孔雀石を発見。
他にも3つほど見つけました、どれも並品ですが。

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この産地の方解石は例外なく表面が汚れているものばかり。
アルカリ性の洗浄液に漬けたらどの程度汚れが落ちてくれるだろう?
ぜひ実験してみたいところですが、母岩がどれも鬼のように固く、1kg未満のハンマーではまったくもって役不足。
ということで、今年も見るだけに留めました。



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判定は水晶 [鉱物 (村上市)]

過去2~3回ブログで取り上げたことのある、謎のクラスターがあります。

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場所は笹川流れ某所。
今回(11日)も巻き尺を持っていくのを忘れてしまったので目分量ですが、45~50cmの横幅がありそうです。
最近3年間でかなり笹川流れも(山形県側も含めて)あちこち岩場を探索していますが、玉髄自体があまり見られず、これは奇跡の水晶クラスターと言えるでしょう。
しかしながら産状から方沸石の可能性もあり、正体がわからないでいました。
2ヶ月ほど前でしたか、鉱物の専門家に写真を見せて聞いてみたら、「・・・右下の方に錐面および頂点が見えるため、方沸石ではなく水晶のように見えます。ただ、産状としては方沸石のそれに似ていますね。」とのことでした。
そして、ガラス片で引っ掻いてみて、傷つけば方沸石、傷つかなければ水晶なので、今度機会があったら試してみてください、とのアドバイスを頂きました。
(注:方沸石のモース硬度は5、水晶のそれは7)
そこで、遅ればせながら本日ガラス瓶を割ったその破片を持って、現地へ行ってきた次第。

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結果、傷は付きませんでした。
よって、この大きなクラスターは水晶と判定。
改めてここの岩場を端から端まで歩き回り(100mはあります)、他にも透明な、ある程度グレードの高い結晶が見られないか探してみたのですが、やはりこれがオンリーワンのようです。

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このような、犬牙状の方解石の結晶は多くあるのです。
写真のような自形結晶のそれは少なめではあるものの、他形結晶のそれでしたらあっちにもこっちにもあります。
しかし、繰り返しますが、ここで見つかる半透明な鉱物の9割は方解石。
残りの1割は沸石か玉髄系でしょうか。

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切り立つ崖もゆっくり観察したのですが、やはりもっと接近してみないとよくわからないのが実情。
あちこちにちょっとした窪みや穴があり、ザイルを上から垂らしてじっくり探せばきっとお宝的鉱物に出会えそうな予感がします。
この写真に写っているクリーム色の鉱物も方解石。
崖の10mくらい上で見つけました。
かなり大きな塊のようです。

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方解石が8割以上を占めると思われる突起が岩の隙間に付いていたので、なんとか根本から割って取り出してみました。
新鮮な破断面はつやがあって美しいです。
ちなみに、右横に転がっているグレーの鉱物は、蛋白石ライクな玉髄。
こちらも蛍光するのですが、手持ちで方解石にだけUVライトを照射し、写してみました。
写真で伝わるかわかりませんが、この発色と言うか、蛍光の輝きが実に精妙なのです。
普通はもっと均一な蛍光を示すのですが・・・
新鮮な結晶は、昼光下でも蛍光下でも妙なる輝きを見せてくれます。






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謎の鉱物、その後 [鉱物 (村上市)]

20日、もう一度旧山北町の謎の坑口を訪れました。
「ミックンのつぶやき」の超抜粋シリーズに、笹川鉱山(山北村・勝木)の名前が載っていましたが、ひょっとしてこれかな?
引用します。
「花崗岩中の鉱脈10数条、走向E-W、傾斜Nのものが多く、他に走向N-S、脈幅0.1~。鉱石:黄銅鉱、黄鉄鉱」
1955年現在、中外鉱業(株)によって探鉱中だそうです。
もともとの脈幅が小さいのと、ほぼ採り尽くしたであろうことから、今回も黄銅鉱や黄鉄鉱の存在は確認することができませんでした。
例のやや透明度が感じられる斑晶を含む部分を削ってみると、次の写真のように花崗岩的な断面が現れます。

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数カ所、比較的もろい部分をカットしてみましたが、どれも同じ断面が現れました。
これら灰色の斑晶を含む岩石は、花崗閃緑岩か斑れい岩だと思います。
これらの花崗岩類と安山岩がせめぎあっているのがこの鉱山の地質の特徴。
このようにカットして露出した新鮮な断面にUVライト(365nm)を照射すると青紫に蛍光するのですが、地層の表面は汚れているのでほとんどが擬似蛍光。
かなり近くから照射してやっと暗紫色に蛍光しているのに気づく程度。
ですから2mも離れた地点から照射すると疑似蛍光ばかりになるのですが、面白いから実験してみました。


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3枚目の写真の左側には、薄い紫に蛍光する斑晶が多数写っています。
これは稀な例だったのですが。

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洞窟中程にリアカーの残骸。
あと、洞窟内には鍾乳石も見られました。
笹川流れには鍾乳洞が幾つかありますが、それらの鍾乳洞と同じく、曹灰長石が風化してできたものだと思います。
さて、家に持ち帰った2つの鉱石と現地で観察した結果をまとめると、ここで見られた鉱物は輝水鉛鉱、黒雲母、長石類(カリ長石・斜長石・アルカリ長石、曹長石など)、石英、方解石などでした。
前回よりさらに大きい斑晶からなる鉱石をゲットしたので、帰宅後、UVライトで蛍光実験。

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横幅11cm、質量440g。
EOS80D + EF100mm F2.8L IS MACRO USM 

たわしでゴシゴシこすって洗浄しただけですが、随分きれいになりました。
結果、現地でUVライトを当てたときよりビビッドに蛍光するようになりました。
基本、蛍光している部分は斜長石なのですが、これだけひとつひとつの斑晶が大きいと見ごたえがあります。
これは美しい・・・

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側面です。
こちらはわずかに赤みが交じる薄い紫です。

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ラストの写真ですが、中央の上寄りに透明な結晶が見られます。
石英です。その左側にもやや暗めの石英。
それらの部分はUVライトに反応しませんでした。






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謎の坑口、謎の鉱物 [鉱物 (村上市)]

偶然、旧山北町で謎の坑口を見つけました。
いろいろ調べたのですが、その場所には、例えば通産省所管の地質調査所が平成11年に発行している村上・地質図にも鉱山マークの記載はないし(休廃止鉱山がたくさん記載されている)、昭和62年発行の新潟県地質図説明書にも記載がありません。
尚、ここは大府鉱山(村上市堀ノ内)ではないので念の為。

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坑道の奥行き30~35m。
入り口は狭い(といっても、背を屈めずに入れる)ですが、中の空間は広く、天井は一番高いところで7~8mはありそうです。
上の写真は最奥部。

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これは天井。
右側にはテラス状となっている部分があり、そこにはハシゴを使わないと侵入できません。
地面には錆びたレンチのようなものや、朽ちた木製のハシゴかなんかの残骸、茶碗やレトロな形のガラス瓶がたくさん入口付近に散乱していました。
上記の地質図によると、このあたりは(笹川流れ全般に見られる)黒雲母花崗岩に隣接して、安山岩溶岩及び火砕岩となっています。
確かに坑道内は安山岩がメインだとは思いますが、複数の地層が混在しているような気が・・・
それにしても、何を採掘していたのでしょう?
少なくとも、亜炭でないことは確か。
笹川流れ山脈(ぼくが命名)では、葡萄鉱山と並び、鍋倉鉱山が最も規模が大きかったようですが、鍋倉では灰重石、鉄マンガン重石などのタングステン鉱石を採掘していました。
近隣の共立鉱山では黄銅鉱やモリブデン鉱石(輝水鉛鉱など)、鷺沢鉱山ではモリブデン鉱石を採掘していたようです。
ざっと壁面を観察してみると、ところどころ半透明なグレーの鉱物が析出しているのが目に付きました。

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ハンマーを持っていなかったので、もろそうな所はないかと片っ端から突起をわしづかみしていたら、運良くベリッとこぶし大より一回り大きな石がベリッと剥がれてくれたのでそれをお持ち帰り。
帰宅後、ルーペでじっくり観察したり、UVライトを当ててみたり・・・

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おお、なんか紫に蛍光している部分があります。

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こちらは反対側。
やはり紫に蛍光している部分がある!
あと、肌色に蛍光しているところや、青白く蛍光しているところ、ピンクに蛍光しているところもある。
今度はもっと近接して撮ってみました。

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同じ質感、色合いの結晶なのに、紫に蛍光する部分とそうでない部分とがあります。
こういう結晶群は初めて見ました。
ただし、蛍光度合いは弱め。
手持ちの石の中では、斜長石がこれと同じ色合いに蛍光します。
ということは斜長石?

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肌色に光っている部分も気になります。
石のあちこちをルーペで観察したり、写真をピクセル等倍で観察した結果、黒い粒子は黒雲母で、ところどころ輝水鉛鉱が混じっているようです。
黄鉄鉱や黄銅鉱は皆無。
長石系は肉眼での判別は難しいものが多いのですが、カリ長石、斜長石、アルカリ長石が見られました。
今度行く時は長波(365nm)のUVライトを持っていって、壁面を照射してみなければ。

補足:調べている過程で、去年から疑問に思っていた謎が一つ解けました。
どうも村上市管内のどこかの鉱山で蛍石が少量ながらも採れていたみたいなのですが、それがどこかわからなかったのです。
その場所がわかりました。
鍋倉鉱山です。
ヤブが思い切り深いようなので、早春といえど現地にたどり着くのは困難かもしれません。
でも、一度は行ってみなければ。




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方解石ワールド [鉱物 (村上市)]

29日の記事の続き。
新潟県北部の海岸線で、新たに見つけた方解石の結晶の写真です。
どれも大きな岩に付いており、今でも現地にそのままあります。
岩場ならどこでも見られるというわけではなく、特定の場所に凝集しているようです。

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EOS M6 Mark II + EF-S 35mm F2.8 マクロ IS STM (共通)

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表面が汚れている結晶がほとんどですが、結構大きいポイント(3~4cm)もあり、かなり興奮しました。

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ラスト2枚の写真はいずれも同じクラスター。
過去記事で取り上げている結晶なのですが、前回撮った写真はレンズが安物だったので全然解像しておらず、そこが不満だったので今回はマクロレンズを使って撮りました。
また,前回の記事では鉱物名不詳としましたが、おそらく方沸石だと思います。
新大のサイエンス・ミュージアムにも方沸石の結晶が展示してありますが、ネットでもいろいろ調べたのだけど、これだけ大きい(幅40cmある)ものは見つけることができませんでした。
奇跡的に結晶も汚れておらず、透明度が高い。
たどり着くのが結構大変な岩場にあるので、今まで生き残ってきたのかもしれません。


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寝屋漁港の方解石 [鉱物 (村上市)]

寝屋漁港の湾内にひときわ目立つ岩があります。
それが鉾立岩。
岩は二つあるのですが、そのどちらにも方解石がところどころ付いています。

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EOS M6 Mark II + EF-S 35m F2.8 マクロ IS STM (共通)

こちらは小さい方の岩の裏側。
頂上へロープを伝って登れるようになっています。
岩肌に白いものが見えますが、それが方解石の脈です。

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弥彦山の日本海側、越後七浦シーサイドライン沿いの岩場で見られる方解石はほとんどが飴色をしていますが、こちらは山形県の五十川に至るまで、不透明な白がほとんど。
まれに犬牙状の自形結晶がはっきりわかるものもありますが、不定形の結晶が多いです。
寝屋漁港といえば岩牡蠣ですね。
今年は食べに行かなかったけど、すぐ近くにこんな結晶が見られる岩場があるのです。

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おまけ。
柏尾と村上を結ぶ林道の、現在の進捗状況と完成ルートが現地に張り出してあったので写真を撮ってきました。
日曜日は休工ということなので、そのうち日曜か祝日に切羽まで行ってみたい。
注目しているのは、林道が将来境川を横断することになっている点。
珪石を採掘していた能化山鉱山が境川の上流にあるのではと考えているのですが、林道がここまでできればアプローチが楽になりますね。
果たしてそれはいつのことやら。来年中は無理か・・・




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未開の地 [鉱物 (村上市)]

山形県の五十川海岸を訪れたあと、昨年1回行ったことのある笹川流れの某磯へ立ち寄りました。
おそらくこの磯は、笹川流れ全域で最も方解石や沸石が多く見られる場所と思われます。
磯の入り口に着くなり、その辺に転がっている岩石の半分以上に石英脈や方解石が付いているのを確認し、思わず感嘆。
五十川より全然面白い!

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例えばこんな感じ。
ちょっとした窪み(晶洞)の中に、水晶がびっしり。

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こちらの窪みには、方解石の大きめ犬牙状の結晶が。

今回は、この磯を岩場づたいにどこまで行けるかにチャレンジ。
結果、前回の到達点よりさらに10メートルほど奥まで行くことができました。
そして、このラスト10メートルの区間がすごかった。
磯の入り口に到着した時点で既に時刻は16時半になろうとしていたので、じっくりとは観察していません。
それは次回のお楽しみですね。
そして、Uターン地点の大きな岩の下の面に、それはそれは見事な結晶~ほとんど博物館クラス~がキラキラ光っているのを発見!

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近寄ってみます。


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ちなみに、このレンズキャップの直径は5.5cm。
結晶の粒がとても大きく、全く風化もしておりません。
オーバーハングした岩の下に付いているので、特定の角度からしかこのクラスターは見えません。

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既に日が陰ってきたので、ストロボを焚いて撮影。

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さらにアップします。
肝心の鉱物名ですが、よくわからないというのが本音です。
柱状ないしは釘頭状の方解石のクラスターだと思うのですが、水晶かもしれません。
表面は非常に硬く、沸石よりはるかにモース硬度がありそうでした。
それにしても、EOS-M用のレンズ(EF-M 15-45mm F3.5/6.3 IS)、光学性能がしょぼすぎます。
全然解像していない(泣)

※2020/09/30追記:
おそらく方沸石でしょう。

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ここから真上の岩場を写してみました。
この磯全体にメタル系の鉱物は見られないのだけど、雰囲気としてはスカルンチックな岩壁。

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ヘッドライトは車の中に置いてきたので、後ろ髪を引かれつつも早足で撤退。
こんな岩が連続するのです。
地質学的にも貴重な磯だと思います。


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勝木の神域 [鉱物 (村上市)]

日本海にせり出した標高72mの岩山の山頂に神社が鎮座します。
応神天皇を祭神とする筥堅八幡宮(はこがたはちまんぐう)は、延喜21年(921)の創立と伝える古社。
勝木(がつぎ)集落の産土神です。

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この岩山の山頂に神社があるのです。
山腹はうっそうとした杉やカヤ、アサダなどの原生林に覆われており、神域として昔から樹木の伐採が禁じられてきたため、温帯林・温暖林・準寒帯林の三種混合林が保存されています。
その貴重な環境から、昭和3年、神社を囲む社叢(しゃそう)は国の天然記念物に指定されました。

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背後は絶壁が控えています。
村上市が作った八幡宮散策マップのリンクを貼っておきますが、それによるとこの岩山はマグマの噴出によってできた山がベースになっており、大地の地磁気のパワーをも秘めているため、巨木と相まって山全体がパワースポットになっているとあります。
https://www.city.murakami.lg.jp/uploaded/attachment/2776.pdf
実は、ぼくが筥堅山(はこがたやま)を登ったのは今回が初めて。
予想よりきつかったですが、確かにすぐれたパワースポット地帯を歩いているという実感がありました。
新潟県地質図を見てみると、筥堅山は”かんらん石普通輝石ドレライト”とあります。
ちなみに村上市岩ヶ崎から寝屋までの笹川流れ一帯では、この地質は見られません。
ここからさらに北では、山形県温海町のあたりとか筥堅山と同じ地質が海岸部に展開するのですが。

最近2回に分けて筥堅山裏の海岸部を歩いてみました。
もちろん目的は鉱物調査です。
碁石の方からアプローチしましたが、あと少しで勝木川河口という所まで歩いて行けました。

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大岩壁の典型的な風景です。
圧巻です。
で、鉱物ですが、一帯はカルサイト天国でした。
沸石は意外と少なく、9割方カルサイト(方解石)といった感じでした。

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こちらは菱沸石。

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最後の3枚に見られるように、尖ったカルサイトの結晶が多く見られました。
特に、4mはあろうかという大きな岩の裏側に回り込んでみると、びっしりこのような犬牙状(というのかな?)の結晶が付いている様は圧巻でした。

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