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畑鉱山、再び [鉱物 (関川村・畑鉱山)]

昨年4月29日に初めて訪れた、関川村の畑鉱山を再訪しました。
ここはグーグルアースで見ると、国土地理院の地形図に記載のないたくさんの林道が縦横無尽に走っており、予めプリントアウトした地形図にそれらの林道を正確に清書しつつ、マイマップを作成。
そして、いつものGPS機器(ガーミン)を携え、グーグルアースで目をつけた2箇所のズリを目指しました。

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国土地理院の1/2.5万地形図では、標高268m地点から左斜上に伸びる林道の記載はありません。
しかしながら、グーグルアースで眺めるとちゃんとした林道が上の方に向かって伸びており、その先には2箇所のズリが視認できます。
赤はGPS機器で記録した歩いた跡ですが、これが林道の正確な位置です。
今回道なき道は全く歩いていません。
貯鉱場跡の下の赤い軌跡を除けば、あとは全て林道や登山道の跡を忠実にトレースしています。

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ここが標高268m地点の車道の終点の広場。
この先も林道は大里峠に向かって伸びていますが、どこまで車で入っていけそうな道が続いているのかは未確認です。
地形図に記載のない林道は、上の写真で左側の道。
しっかりした道(悪路ですが)がズリ1まで付いています。
ただし、途中大きな倒木が道を塞いでおり、バイクもそこまで。
その先も林道は伸びていますが、30m先から急に不明瞭になり、ヤブが優勢となります。

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ズリ1です(標高約355m)。
広場からここまでの林道はカラミだらけだったのですが、ここのズリを見て納得。
膨大な量のカラミの山です。

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角度を変えて見てみると、整地された地面の存在に気づきます。
おそらくここに製錬所があったのでしょう。
事実、どこかの文書で上に製錬場があったとの記述を見た覚えがあるので間違えありません。
林道を隔ててやや下手の方にもズリがありました。

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地図で言うところの、ズリ2です。

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こちらが遠景。
中央と右手側に、やはり平らな地形が見て取れます。
この台地の上にも何らかの建物があったのでしょう。

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ぼくはカラミにはあまり興味がありませんが、それでも色々なカラーのカラミが落ちているので結構楽しめます。
こちらはメタリックな質感のカラミ。
ゴールドやアンバー、チャコール、そして青緑っぽい色のもの。

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銅の二次化合物である、このような青みがかった物質が付いた石もあちこちに落ちています。
だけど、なかなかそれ以外の鉱物はお目にかかれません。
今回、知人がここで拾った某レアな鉱物を探すのも目的の一つだったのですが、こっちの目的は果たすことができませんでした。

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このような針水晶というか、ミニチュアサイズの水晶がこびりついた石もそこそこ見かけました。
昨年もこの手の石は見つけたのですが、残念ながらこれより大きい水晶はなかったです。

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さて、ぼくが作成した地図を見てほしいのですが、ズリ1の左斜め上に”二股”という単語があります。
今回歩いていないので赤い軌跡は付いていないのですが、この地点でもうひとつの細い林道が分岐しているのです。
その林道を詰めていくと、おそらくこの岩場の下部に到達するものと思われます。
ぼくはズリ1&2を見学してから、そこから尾根に向かって伸びている登山道を歩きました。
きっとこれは登山道ではなく鉱山道ではないかと思ったものですから、その小道を登っていったのですが、どうも坑口や岩場が現れそうな気配はありません。
(これは鉄塔の監視用の道ですね。鉱山道とは関係ありません。)
その頃、左膝に違和感が生じたのでそこで撤退を決意、下山しました。
登山道を登っていくとすぐ、地形図にも記載のある、標高400~450m付近に屹立する岩場が否が応でも目に飛び込んできます。
それが上の写真。
そうです、あの大岩壁の下にパックリと口を開ける大洞窟・・・”ミックンのつぶやき”というHPで畑鉱山の紹介ページでアップされている大洞窟の写真と同一なのです。
そのときまで、ぼくはミックンのあの写真がどこで写されたものか、全くわかりませんでした。
ミックンのそのページには、他にもカラミのズリの写真が載っていますが、この場所はぼくの地図でいうところのズリ1でした。
ミックンはどちらの鉱山道も歩いていたのですね。

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望遠ズームで最大限拡大した、くだんの大洞窟のアップです。
大洞窟直下まで行ったミックンによると、これは自然地形が崩壊しつつあるものであると結論付けられていますが、写真で見る限りに置いては坑口であるように思います。
それにしてもここまで登っていくのはぼくにはできません。
等高線を見てもらうとわかりますが、おそろしい傾斜です。
その下に赤茶色の岩が散乱している場所がありますが、行けたとしてもその辺りが限界。
ちなみにこの赤茶色の岩、岩場の一番上の部分を見ると、やはり赤茶色の部分が見受けられます。
そうです、その岩場が崩落したため、その斜面に大小の岩石が散らばっているのです。
近寄らないほうが無難ですね。
そのあと、昨年も行った貯鉱場跡の南に展開する選鉱場跡などをざっと見学したのち、帰途につきました。
本当は、地図の左側”二股”と書いた地点から、まだ歩いたことのないそこから斜め右下に伸びる林道を終点まで行きたかったのですが、エネルギーの枯渇により断念。
ちなみに、林道をはさんで山の神とお墓が対峙する地点から下に伸びている、破線で示されている小道は見つけることができませんでした。
もう自然に還ったのではないかと思われます。






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