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赤谷鉱山点描その8 [鉱物 (新発田市・赤谷鉱山)]

最近1ヶ月の探検の成果。

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分かる人には分かるであろう、この隙間。
木の葉が穴から吹き出す風に不規則に揺れており、それで見つけることができました。
腕を目一杯伸ばして撮っているので斜度は平らに見えますが、ほぼ絶壁。
穴の幅は実際にはもう少しあります。
ザイルで身体を確保すれば入ることは可能だけど、出る時は非常に難しい。
少なくともソロでは無理。

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場所は変わって、はるか下の斜面。
ここへ至る踏み跡がちゃんと残っていました。
右側の坑口のアップが次の写真。

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見事に封鎖されていました。

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恐竜の骨格のような遺構が山中に眠っていました。

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そこで発見した坑口。
右下に排水路が開けられています。

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排水路の奥を覗いてみました。

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その真上の坑口。

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下まで2~2.3mくらいありそうです。

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骨組みの隙間から下の地面を写してみました。

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坑道の奥の様子。
肉眼だとフラッシュライトの光量をMAXにした場合、もっとよく視認できたのですが、ストロボが貧弱なためそこまで写りません。
特に大きな障害物もなく、坑道はずっと続いていそうです。

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その右側にも坑口あり。
上がオーバーハングした岩場となっており、そこから崩れ落ちたであろう岩石が穴を塞いでいました。
しかし25cmほどの隙間はあり、そこから冷たい風がビュービューと。
地面まで、やはり2m弱の高さがありました。






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ペグマタイト祭り [鉱物(下越)]

27日、前回の記事の場所を再訪しました。
ここは巨晶花崗岩(ペグマタイト)も結構見られるので、今回はそちらに重点を置いて探索。
やがてペグマタイト脈が集中している場所を見つけ、そこでたくさんの写真を撮りました。
今回は写真撮影のみで石を持ち帰る予定はなかったのだけど、最後の最後でお宝級のペグマタイトを発見。
重さ10kgありそうな大きな石だったのだけど、庭石にすべく頑張って持ち帰りました。

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これだけ、マンガン方解石です。
小さいのでこれも持ち帰り、簡単に水洗いしたあとの画像がこちら。

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実は洗っている最中に一部欠けてしまい、それが逆にプラスとなってより新鮮なマンガン方解石が露出。
蛍光色も紅色でした。

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そして、これが問題のペグマタイト。
見た目が他の類似の石よりカラフルであるだけでなく、よく見ると針状の黒い筋があちこちに入っています。

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例えばこのように。
鉄電気石確定です。
ペグマタイト脈ではごく一般的に見つかる鉱物ですが、新潟県下越地方では初めて見ました。

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他の部分のそれを、ピクセル等倍に近いほど拡大してみました。
質感がトルマリンです。

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ホースで水洗いして庭に鎮座してもらいました。
重さは9kgちょうどありました。

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趣味の蛍光実験をしてみると・・・あら不思議、石英と思われた部分の一部が赤とオレンジ色に蛍光しています。
ちなみに、紫に蛍光している部分は斜長石であり、それはわかっていたので驚くことはなかったのですが、特に赤~オレンジ色に蛍光している部分も見られることは意外でした。
肉眼では識別できないけど、方解石が石英と同居しているのでしょう。
(※左下に赤い石がちらっと写っていますが、これはマンガン方解石。ちなみに、カリ長石部分はほとんど蛍光しませんでした。これはセオリー通り。)




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マンガン方解石祭り [鉱物(下越)]

8月15日と20日、ぼくが最近見つけた新産地を訪れました。
15日はソロで、20日は石友3人とで。

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15日の成果。
方解石脈の入っている花崗閃緑岩を割ったら、新鮮なマンガン方解石が現れました。
大学院博士課程で鉱物&地質を研究している知人に写真を見せたら、もはや菱マンガン鉱に近い気もします、とのコメントをもらいました。
マンガン方解石が見つかる産地は下越に複数箇所ありますが、ここまで色の濃い結晶を見たのは初めて。
驚くべきは、蛍光色もスピネルやルビーに準ずるほど真っ赤っ赤だったこと。

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最後の写真は、20日同行した石友氏が見つけたマンガン方解石です。
これはハンマーで割ったら出てきた結晶ではなく、このままの状態で地上に転がっていたもの。
普通は空気に長時間触れるとすぐに退色するものですが、奇跡のピンクです。
それにしても夏の日差しは強烈で、1時間で撤収。
(ぼくは途中で日陰に避難、実際の稼働時間は40分に満たないくらいでした・・・)



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天の川を追って [星景写真(下越)]

10日、マンニモ山山頂で天の川をザクッと撮影したあと、天蓋高原へ向かいました。
その途中、以前から目をつけていたちょっとした展望地があるのですが、そこで途中下車。

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EOS R改 + SIGMA 20mm F1.4 Art DG HSM (共通)

北の天の川です。
相変わらずよく晴れています。
星々の輝きも強い。相変わらず、風も強いけど。
そして、低空に大気光現象が見られるのはちょっと残念。

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同じ場所から、北極星を中心にもってきた構図で1枚撮ってみました。
そうです、10秒露出の1枚画像なのですが、あり得ないくらい人工衛星が写ります。
方角や時間帯にもよるんでしょうけど、なんだかなあ・・・
流れ星も1個偶然写ってくれました(最も明るい軌跡がそれ)。

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さらに場所移動し、天蓋大橋からの1枚。
ここからだとそれほど村上市の光害は気になりません。
地上風景を入れない星野写真より、地上風景を絡めた星景写真は構図のバリエーションが無限に増えるので、撮影している時のワクワク感が違います。
あ~、楽しい!

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天蓋高原近くの広場から、40分ほど北の天の川へレンズを向け放置プレイ(固定撮影)。
その間、3つほど流れ星が写ったので、それらをコピペして仕上げました。
ということで22時20分頃現地をあとにしたのですが、できれば月が上ってくるまでいたかった。
翌日も友人ファミリーを引き連れ、この場所を訪問、スターウォッチングを深夜まで楽しみました。
12日は途中かなり雲が湧いてきたりで、眼視に限って言えば11日より流れ星は全然少なかったけど。





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マンニモ山山頂からの天の川 [星景写真(下越)]

これ以上ないほどの快晴に恵まれた8月10日、まずは今年まだ見ていないグリーンフラッシュを見るべく笹川流れ方面の海岸へ行きました。

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薄雲に隠されることなく水平線に沈んでいったのだけど(形も完璧)、なぜかグリーンフラッシュは現れずじまい。
普通はここまで太陽が黄色いまま沈んでいけば、少なくともグリーンの縁取りが現れるはずなのだけど、グリーンセグメントでさえ見られなかったです。
残念。

IMGR4601p.jpg

EOS R改 + SIGMA 20mm F1.4 Art DG HSM (共通)

その後、急いでマンニモ山(村上市)方面へ移動。
山頂からの天の川を狙いました。
山頂に大きな鉄塔が立っており、そこからの送電線が天の川の中心部に向かって伸びているように見えます。
夜に来たのはこれが2回目。
今回はうまい具合に、送電線の方向と天の川の中心部が重なってくれました。
上の写真は10秒露出のワンショット画像。
画面右半分の山の稜線上部がほんのり青みがかっていますが、これは村上市街の光害になります。
ここ数年で一気にLEDライトが増え、光害の様相が変わりました。
中央部の黄色っぽい辺りは胎内市や新発田市方面の光害。
こちらは以前よりやや寒色に転んでいるとはいえ、まだ従来の光害の色合いをキープしています。

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こちらもワンショット画像。
赤く写っているのは白鳥座の散光星雲です。

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こちらは10秒X8枚を合成させた画像。
山頂付近はかなりの風が吹き荒れており、木々がぼやけて写っているのはそのためです。
北の天の川、最高です。
しかしここにも異変が・・・
右半分の低空の青み(かなり補正してはいますが)、これは山形県の長井市や南陽市の光害の影響かと。
随分距離は離れていますが、ここまで届くのですね。
7~8年前はこっち方面は光害皆無の虚空だったのですが。
付け加えれば、この日は若干低空で大気光が見られました。
それも多少混じっていると思います。
ところで、久々に訪れたマンニモ山山頂、ピークの30m手前までは登山道は全くヤブ化しておらず蜘蛛の巣にもかからなかったのですが、山頂一体は1~2mの壮絶な藪と灌木に覆われており、愕然としました。
ここまで来て撮らないで帰るのもシャクなので、強引に藪こぎしてなんとか撮影したけど、長居はしませんでした。




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