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ヒメボタル 2019 (下越) ブログトップ

精霊に会いに行く [ヒメボタル 2019 (下越)]

11日、ぼくが知っている県北のヒメボタルの生息地の中で、最も標高の高い場所へ。
安達太良山のヒメが今週後半ピークを迎えるだろうと聞いたので、月は大きくなってきたけれど確かに例年10日~15日頃たくさん現れていることだし、おっとりがたなで駆けつけてみました。
もちろん、今年初の訪問。
森の入り口には昨年訪れたけど、森の中へ入る(道はない)のは2年ぶりです。

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EOS6D Mark II + TAMRON SP35mm F1.8 VC

驚くべきことに、19時32分には早くも光り始める個体がありました。
やっぱりこの森は特別です。
19時40分撮影スタート。総露出時間60分。
森の中、というか森の中の谷間を見下ろすポイントなのですが、横幅が50~70mくらいあるので毎回異なる場所へカメラを構えるようにしています。
谷間の中央には精霊の宿る大木(木の種類はわかりません)~この森の主~が鎮座します。
谷間にはこの大木に潜む精霊の意識が行き届いており、精霊と交信し、許可を得てから撮影を開始するようにしています。
ヒメボタルの数はご覧の通り。過去3番目くらいに多かったです。
谷間一円をまんべんなく飛び交っており、耳を澄ませば彼女たちのダンスの背後で流れる妙なる調べが聞こえてきそう。

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これがその大木。
この森の入り口には杉が植林されていますが、谷間の近くまで来ると広葉樹林帯(ブナが多い)に変わります。
杉林の中は下草も短いのですが、広葉樹林帯に入ると高さ1mほどの灌木が生い茂っており、20mほどヤブこぎをしなければなりません。
しかし、その先には聖なる谷間が拡がっています。
谷間を小沢が流れており、しかも水はこの谷間から湧き出ているのです。
つまり、沢の源頭がここ。
沢をはさんで対岸も広葉樹林で、おそらく人の手が入っていない原生林でしょう。
ヒメボタルが棲息するのはこの谷間一帯のみで、近くの森にはなぜか全くいないのです、随分今まで探したのですが。
さて、今期のヒメボタルとのデートはこれが最後。
森の妖精さん、ありがとうございました。


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月光より気温重視? [ヒメボタル 2019 (下越)]

8日、新潟県北部の山中の、かなり標高が高いポイントへ。
この森を訪れるのは今期初めてです。
おととい訪れた、ここより低いけどそこそこ標高がある場所では思っていたよりヒメボタルが現れなかったので、これからピークに向かうのかなと思いました。
まだまだ長袖のジャケットを羽織らないと肌寒いので、気温的には2℃前後昨年の同時期より低めなのです。
しかし、既に先週半ばにピークを迎えているという見方もできます。
後者の場合、月明かりの影響を気温のそれより重視したときの考え方です。
果たしてどちらが正しいのか?
今週後半もう一度来ればはっきりするのでしょうけど、安達太良山のヒメボタルに詳しい知人が安達太良山のポイントは今週後半にピークが来ると断言していたので、やっぱり気温重視で予想を立てた方がよさそうです。

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EOS6D MK2 + TAMRON SP35mm F1.8 VC
総露出時間約60分

毎度のことながら、どこにカメラを向けるかは賭です。
今回も予想が外れてしまいました。
下手の林の方がよかったなあ。
この森のヒメボタル、心なしか他の場所のヒメより輝きが1~2割ほど強いような気がします。
存在感がいつもより感じられました。

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沈黙の森と壮絶な星空 [ヒメボタル 2019 (下越)]

7日、3年ぶりにある森へ行ってみました。
結構面積のあるポイントゆえ、どこにどれだけヒメボタルが現れるのかよくわかりません。
今回初めて小さな流れ込みを正面に据えたアングルで撮影開始。

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40分撮り続けてこれだけしか写ってくれませんでした。
全体的にピーク時の1/5ほどしかおらず、もうピークが過ぎたのか(おとといあたり?)、それともこれから月明かりをもろともせず増える傾向にあるのか?
それでも四方を見渡せばどこかしらでヒメボタル特有の点滅は見られたし、このポイントはゲンジもかなり生息しているのですが、ゲンジもそこそこ見られたし、眼視的には十分楽しめました。

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最初のポイントがあまりにカメラの前をホタルが通過してくれないので、背後の開けた草原にカメラを向け直しました。
総露出時間は20分くらいでしょうか。
ゲンジも少し写ってくれました。
細い三日月とはいえ、今日みたいに快晴の夜は月明かりがとても鋭いです。
ぼくの分析ですが、今日飛ばなかったのはこの月明かりと低い湿度のせいではないかと。
湿度はとても重要なファクターで、むしむしした夜は必ずどこでも乱舞が見られますから。

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この日は夜快晴になる予報だったので、予め用意してきたシグマの超広角ズーム14-24mm F2.8 をフルサイズ機に装着し(ホタル写真はAPS-C機での撮影)森の入り口で天の川の写真を最後に撮りました。
CS6で若干コントラストや明るさに微調整を加えていますが、ほぼ撮って出し。
(ちょっとノイズリダクションが強すぎますね。)
光害は皆無で、カブリもなし。
久々にこういう星空に出会いました。素晴らしい。
こちらは固定撮影ですが、ポタ赤を持ってくればよかったなあとちょっと後悔。

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トトロの森本陣へ [ヒメボタル 2019 (下越)]

今日(4日)から、標高100m未満の場所には見切りを付け、標高200m前後のポイントでヒメボタルを観察することにしました。
今のところ昨年と同じような感じで、ヒメホタル前線がじわじわと上へと移ってきているので、そろそろこの場所も夜になると舞踏会が行われているはず。
トトロの森と題していますが、昨日の森とは違う場所です。こちらが本陣。

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EOS80D + TAMRON SP45mm F1.8 VC
(総露出時間54分)

こちらのトトロの森本陣は面積が広いです。
昨年とはちょっと離れた場所で、今年初めてカメラ2台体制で臨みました。
どこに現れるかわからないので、自分の中でイメージする絵を元に構図を決めました。
しかし、こちらのアングルは失敗でした。
基本的にこの場所のヒメボタルは地を這うように飛ぶホタルが多く、上空高く舞ってくれません。
ホタルの通り道も昨年観察した結果、なんとなくあることがわかったのですが(約15m向こうで左右に行き来している)、それを収めるにはやはり横構図がふさわしいですね。

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EOS6D Mark II + TAMRON SP35mm F1.8 VC
(総露出時間47分)

一方、こちらの構図と場所の選定はビンゴでした。
今年初の乱舞。
あまり遅くまで彼女たちの舞踏会の盗み見するのはヤボなので、21時10分には現地を離れました。

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トトロの森、見~つけた! [ヒメボタル 2019 (下越)]

7月3日、気温と湿度が前日より上がり、ホタルにとっては好条件が揃いました。
さすがに連チャンで新発田から県北へ遠征するのはつらいものがあるのですが、今週が山場なので頑張って村上市へ。
前日ちょっとだけ下見した林道(ほぼ廃林道)の奥がとてもいい感じだったので、そこを目指して。
途中で沢が道路を横断するのですが、ほぼ天然のままの沢で、周囲の杉林もトトロの森のよう。
こんな所に桃源郷があるとは誰が想像するでしょう?
標高は100mに満たないのですが、そろそろ気温も適温になってきたので思い切って行ってみました。


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EOS6D Mark II + TAMRON SP45mm F1.8 VC (共通)

中央を沢が流れています。
地形図を見ると、この林道の奥に堰堤があり、道路の記号はそこで終わっています。
砂防堰堤を作るために造成された林道で、今はほとんど通る車もないようです。
渓流釣りをするには川幅が細すぎるし、全長が短いので山菜採りの人もあまり入らないのでは?
途中から道路(ダートです)はかなり草むした感じになっており、廃道に近い状態になっていることを物語っています。
しかしながら林道の両岸の林は下草もそれほど高くなく、開放感がありいい感じ。
これはきっとヒメボタルがいるに違いないと確信。
ところが、20時になっても林の奥は静かなまま。
19時50分に早々と林道脇の草むらで1匹だけ点滅を開始したので期待したのですが・・・
ただ、ここ数日の経験から遅めに(20時15分以降)現れる傾向があるので、20時半まではここで粘ろうと待機しました。

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総露出時間約35分でこれなので、まだまだ数は少ないです。
しかし、やっぱりヒメボタルは一定数生息していました。
撮影中100mくらい林道を歩いてみましたが、ばらつきはあるものの、大体まんべんなく林のあちこちでヒメボタル特有の光の点滅が見られます。
半袖だとまだ肌寒さを感じるので、数はまだまだ増えると思います。
また来年ですね。

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結局、このアングルがホタルの光跡をより多く写すのに最適な構図であることがわかり、最後25分間放置しました。
20時50分撮影開始。
ピクセル等倍で見ると、林道の奥の方でかなり多くのヒメボタルが写っています。
これは現地では気付かなかったです。
ヒメボタルの出現には波があり、10分間隔で現れたり消えたりの繰り返し。
でも、21時30分を過ぎたら波が消え、22時前には引き上げました。
完全な暗闇となってからの撮影なので、背景は毎度のことながらノイジーですが、これはこれで雰囲気があって自分では気に入っています。


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神域の守護者2 [ヒメボタル 2019 (下越)]

7月2日、昨年の同じ日に訪れた小さな神社(村上市)へ行ってみました。
昨年のブログはこちら
昨年よりやや数は少ないですが、十分飛んでいます。


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EOS6D Mark II + SIGMA 24mm F1.4 art (共通)

20時55分に撮影を切り上げ、次の場所へ移動。
昨日のラストで訪れた場所付近を改めて夕方下見したら、近くによさげな竹藪を見つけたので、そこにヒメボタルがいるかどうかの検証です。

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よくカメラ雑誌の、カメラの高感度性能を語る記事で、ISO12800はノイズまみれになるが、非常用には使える画質などという表現がされていることがあります。
まさしく非常用、記録用として撮ったノイジーな画像。
完全な暗闇に包まれてから、無理に背景をあぶりだそうとするとどうしてもこうなるのです。
さて、ヒメボタルはほんの数匹ですが現れました。
しかしすぐに小康状態となり、代わりにゲンジが1匹目の前を通過。
林道をはさんで隣の杉林にはもう少しいましたが、この辺一帯に生息することを確認し目的達成、早めに帰途につきました。


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わかってきたヒメボタルの生態 [ヒメボタル 2019 (下越)]

7月1日は、新たなるヒメボタルの生息地探し第二弾で村上市の某神社へ。

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標高約70m。
昨日の場所の標高は約45mだけど、そろそろ70~100mの場所も現れ始めるのではないかと。
しかし、境内からかなり下の林で1匹見たのみ。
それにしてもこの神社、ヤマビルが多いです。
予めヒルファイターを長靴に塗布して現地入りしたけど、乾くと効果がないようで。
加えて、空からもどこからともなく落下してくる場合があり(2匹、服に付いた)、20時15分には退散しました。
長靴にも2匹付いたけど、その都度スプレーをかけて靴の中には進入させませんでした。
車に戻ってくるといったん靴と雨具を脱ぎ、ヒルが付いていないか再度チェック。
この神社にはもう来なくていいです。

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EOS6D Mark II + SIGMA 24mm F1.4 art (共通)

次に向かったのは、昨日最初に訪れた場所の近くの神社。
標高約60m。
時間は21時20分を回ろうとしています。
境内端っこの林の中に1匹光るものが。
こんな遅い時刻でもヒメボタルはいました。
もちろんこの神社も今回初訪問。
神社に通じる林道を200mくらい奥へ歩いてみたけど、2匹ほど見ました。
多分ピークは2~3日あとにやってくるのでは?

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神社に戻って、本殿を入れた構図で撮影開始。
しかし、先ほどいたヒメボタルはいなくなっていました。
ここで境内外れの暗闇にカメラを向け、コンビニ弁当を食べる間しばし放置。
戻ってみたら、運良く1匹写っていました。それが上の写真。

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神社へ通じる林道の下手の方を歩いてみたら、なんとこちらには10匹前後のヒメボタルが舞っていました。
道路の両側の杉林それぞれに生息しているようです。
時刻は既に22時15分になろうとしています。
あわててカメラを持って来て、こちらで15枚ほど撮りました。
林の奥の方も含めると、ヒメボタルの数はもっといそう。
この林道、夜は誰も来ることがないでしょうけど(集落は先にないので)、林道沿いに生息しているとなると、神社に車で来るのもはばかられます。
帰りはスモールランプだけ点けて林道を抜けました(といっても100mだけですが)。

昨日最初に訪れた場所も近くなので、ひょっとしたらあの場所でも今日からヒメボタルが現れている可能性が高まりました。
ちょっとだけ覗いてみようと、昨日の場所へ移動。
しかし、手前の集落は道が入り組んでおり、道に迷いました。
昨日の場所とは違うところへ出てしまったのですが、こちらの林にもヒメボタルはいたのです。


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標高約45m、カメラ搭載のGPSをオンにしてあとで調べてみたら、昨日最初に訪れた場所の割と近くでした。
やっぱりこの辺一帯、広くヒメボタルは生息しているのでしょう。
しかしながら、ヒメボタルが地上に現れる期間は非常に短く、それゆえ人目に触れることはないのだろうと推測されます。
この林、人家の脇に立つ外灯(蛍光灯)から50~60mくらいしか離れていません。
林の中に差し込んでいるのは、蛍光灯の明かりです。
細い林道の両側にそれぞれ4~5匹はいました。
関西の方では住宅地に隣接するちょっとした林や畑にもヒメボタルがいるそうですが、ここもそんな感じなのかもしれません。
23時に現地を離れましたが、22時台でもそこそこヒメボタルは見られたので、当地のヒメボタルは割と夜型なのでしょうか?
21時を過ぎるとぱたっといなくなるゲンジボタルと異なり、ヒメボタルも減ることは減りますが、激減するということはないように感じます、あくまで県北のヒメボタルの場合ですが。
数が多い場所でしたら、なんだかんだ5日間ぐらい見ることができますが、もともと数がそんなに多くない場所の場合(多分この界隈のヒメボタルも絶対数は多くないと思います)、3日ぐらいしか観察できないかもしれません。
訪れるタイミングが大切ですね。



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狂喜の乱舞 [ヒメボタル 2019 (下越)]

毎年、新しいヒメボタルの生息場所を探しています。
だいたい2~3箇所の候補地を選び、タイミングを見計らって訪問するのです。
6月30日、昨年シーズン終了後に目を付けた候補地のひとつに、頃合いよしと訪れてみました。

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雨も上がったし、気温も適温です。
しかしながら思ったより風が強く、22時過ぎまで風は弱まることがありませんでした。
残念ながらヒメボタルは見つからなかったのですが、隣接する大きな池にもゲンジやヘイケは皆無だったので、この場所にはホタルがいないのかもしれません。
大きな集落のすぐ裏なので、ちょっと開発されすぎているのかもしれません。
念のため、昨年初めて訪れそこそこの数のヒメボタルを見た、ほぼ確実にヒメボタルが見られるはずの同じような標高に位置するポイントに移動。
そこにもいなければまだ時期尚早ということですが、ほんの数匹だけでしたがそこにはいたので、やはりこの新規の場所にはいないと判断してよさそうです。

ヒメボタルはあきらめ、昨シーズン初めて訪れた、とても風光明媚な里山風景が残っている山村へ移動、ヘイケとゲンジを撮りました。
ところがここでサプライズが待っていました。
ピークは多分もう少し先なのでしょう、ヘイケやゲンジの数はそれほどでもありませんでしたが、林の際にヒメボタルが現れてくれました。

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EOS6D Mark II + TAMRON SP35mm F1.8 VC
村上市にて

実は昨年来た時も正面の林の際にヒメボタルが数匹現れたのですが、今回は強風にも関わらず活性度が非常に高く、田んぼの真ん中まで何度も飛んできたのです。
このあと、別な田んぼへ移動。
やはり狙いはゲンジとヘイケです。
沢も田んぼも古き良き時代の佇まいのままなので、ホタルの楽園ではないかと、昨年目を付けていた場所です。
この場所は下見済ですが、夜来るのは初めて。

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EOS6D Mark II + SIGMA 24mm F1.4 art

そこはさっきの田んぼ以上にホタルの楽園でした。
それほど広くない場所なのですが、ホタルの人口密度は圧倒的。
たきがしら湿原以上かもしれません。
21時半くらいから撮り始めたのだけれど、乱舞が22時まで続きました(もっと続いていたかもしれないが、22時に帰途についたので不明)。
風はなかなか収まらず、これで無風の好条件だったらどういうことになるのか?
ゲンジもヘイケも動き方がとにかく活発です。
特にゲンジは移動スピードが早く、テレポーテーション一歩手前。
そして、左側の林にはヒメボタルがいました。
たま~に林道の方へ出てきてくれますが(写真に写っています)、1枚目の写真のヒメボタルとは違い、田んぼの方までは遠征してくれません。
とにかくこの場所のホタルは種類を問わず動きがアクティブで、雨が上がってうれしくってしょうがないといった感じでした。
ぼくもすっかり舞い上がっていましたが。



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