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倉谷鉱山の通洞坑、他 (前篇) [鉱物 (阿賀町・倉谷鉱山)]

倉谷鉱山の沿革や概略については、昨年6月2日の記事をご覧ください。
その時に本坑、本坑中段、中切坑を見つけることができたのですが、まだ立坑中段、大切坑は未発見。
また、今年になってから入手した資料で、さらに下部坑、通洞坑があることを知りました。
すなわち、倉谷鉱山の下半分はまだ探索したことがなく、そこにこれらの坑口が控えていることから、下半分の区域を探索してきました。

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通洞坑です。
この辺りは非常にわかりにくい地形なので、踏み跡をまず見つけないとたどり着くのは難しいでしょう。

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半ば水没していますが、ウェーダーを着用すれば突き当りの部分までは歩いていけそうです。

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突き当り部分を拡大してみました。
支保工の太さに驚愕します。
さすが通洞。

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そして、こちらが下部坑。

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滞水していますが、水深は20cmくらいです。
結構大きな坑道です。

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滞水地帯を通過すると、なんとトロッコのレール跡が現れました。

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引立。
坑道は風化した緑色凝灰岩と流紋岩の粘土地帯が多いです。
日本金山誌の記述によると、倉谷鉱床は倉谷凝灰岩中に胚胎する細脈網状鉱染状金・銅鉱床である、とのことなので、この坑道でもかなりの金が採れていたように思います。

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昭和の遺物発見。
これらのガラス瓶は年代物ですね。
坑内に特にこれといった鉱物は見られませんでしたが(粘土脈の自然金は見てもワカラナイ)、個人的にこういった産業遺構ないしは年代物の遺物の発見はショボい結晶の発見よりはるかに嬉しかったりします。






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