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三光鉱山探検 [鉱物 (新発田市・三光鉱山)]

HP「ミックンのつぶやき」で紹介されている、三光鉱山(=三光石採掘跡)を訪れました。
実は5~6年前、山菜採りをしていて偶然坑口を見つけたことがあります。
林道の終点にあるその坑口、入ってすぐのところで水没しているので、そのときは入り口から中を覗いただけでした。
当時、その洞窟の正体を調べたことがあるのですが、確か市の郷土史か何かで焼き物の原料の粘土を採掘していた坑口で、その焼物は三光焼きと呼ばれたとか何とか書いてあったのを読んだ記憶があります。

手元にある”新潟県地質図説明書(昭和52年)”から改めて引用します。
「明治初年頃より何回か採掘されたが、いずれも長続きしなかった。戦後は昭和22年より採掘され、原料として陶業地に輸送されたが、運賃高のため出荷がとまり採掘を中止した。三光陶石と呼ばれている。鉱床は、新第三系七谷層の流紋岩質凝灰角礫岩、酸性凝灰岩および砂質凝灰岩を貫く流紋岩質の変質したものである・・・」
さて「ミックンのつぶやき」によると、坑口は二つあることになっています。
今回、まだ見ぬ二つ目の坑口を探すことも目標にしました。

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一つ目の坑口です。
林道の終点に位置しているので、これはすぐわかります。

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内部です。
西洋の神殿みたいで、改めてその美しさに酔いしれました。
沢歩き用の格好で来たので太ももまでの水深なら歩き回るつもりでしたが、思ったよりも水深があり、2mくらい進んだところで太もも上部まで水が来ました。
水はあくまで透明で、水温は低く、長時間水に浸かるのは不可能です。
ここは素直にあきらめ、数枚写真を取り終えると退散。

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2枚めの写真で右側に階段が写っていますが、高倍率ズームレンズの望遠側で拡大してみました。
その奥がありそうですが、この角度からはわかりません。
林道は終点からも登山道となって奥へ続いており、途中何箇所かで送電線監視路が出会います。
その登山道もどきの踏み跡もやがて途絶え、送電線監視路も2本尾根の上まで登りましたが、坑口らしきものは見当たりませんでした。
となると、もう一つの坑口はひょっとしたら最初の坑口の上にあるのではないかと推測、戻って笹薮の中へ突っ込んでいきました。

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数分後、二つ目の坑口が顔を出しました!

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こちらは水没していません。
最初の坑口から標高差で10mくらい上の尾根上に位置するため、当然といえば当然ですが。
内部は最初の坑口と同じくらいの広さがありました。

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正面奥の方に、下の階へ降りるアルミ製のハシゴが設置されていました。
なので多分ですが、最初の坑口とは中でつながっていると思います。
(危険なので、もちろん下へは降りませんでした。)

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右側奥には鉄製のハシゴが立て掛けてあり、その上のロフト?には何やら動物が数匹いるようです。

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ハシゴを半分上り、腕を伸ばしてロフトを写してみました。
この動物の正体はハクビシンでした。
先に1匹ハシゴを伝って逃げていったので、合計6匹このねぐらに住んでいるようです。
ハクビシンは夜行性。
お休み中のところ、激写してすみませんでした。

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もちろん、壁面の鉱物調査も怠りません。
結果、ごく限られた部分なのですが、銀色の細かい粒子がたくさん付いているところがありました。
黄色っぽい粒子が見られる箇所もあったのですが、それは銀を多めに含むアマルガムかもしれません。

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林道の途中に現れる地形。
昔は田んぼか畑だったんでしょうね。
ホタルがたくさん生息していそうです。

※4月28日追記:5~6年前に探しだした資料名がわかりました。
NPO法人加治川ネット21の情報誌”水辺のひろば No.18”です。
pdfファイルを保存していたのでした。
それによると、昭和30年代までは、坑口付近ではヒメサユリが咲き乱れていたそうです。
(今は一面の笹薮ですが・・・)









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