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めくるめく坑口群 (2) [鉱物(下越)]

今回、旧坑と思われる小さめの坑口の他に、この鉱区の主坑と思わる特大の坑口を2つ発見しました。

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一つは垂直に近い角度で切り立つ岩場に開口されていました。かなり斜面の下の方から大量のズリが現れ、この上に坑口があることを確信。
果たして、その通りの結果となりました。

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崩落しまくりで入れませんでした。
背後にも同じような坑口が埋もれており、両方の幅を合わせると7~8mになります。

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日当たりも良く(笑)、展望も抜群。
全ての苦労が報われた気がしました。

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こちらはもう一つの大きな坑口。
標高的には似たりよったりで、おそらく内部で両方の坑口からの坑道は接続していると思います。
こちらは立坑というか、深さ10m以上ある縦の裂け目がいきなり現れるという、特殊な構造をしています。

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立坑の端っこから通常の坑道が伸びており、入ってすぐ三段に分かれています。
それ以外にも壁面に複数の狸掘りの跡が見られ、採掘されまくった様子が容易に想像できます。

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これがメインの坑道だと思うのですが、下からは入れません。
あちこちに支保工が打ってあり、基本的には明治時代の古い坑口だと思います。
その坑口を昭和に入ってから、開発し直した感じです。

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こちらは下層側の坑道。
さきの立坑とは直接には繋がっておらず、まあ複雑極まる構造です。

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これも、とある方向の風景。
どこも坑道の幅は狭め。

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唯一歩けた下層階の坑道は、残念ながら15m先で閉塞。
おそらく古い坑道と昭和に入ってから開発された新しい坑道が入り乱れている感じ。
こちらは古い坑道だったようです。

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立坑の一部分。
ズリも含めて鉱物的にはこれといって目を引く鉱物はなかったけれど、こんなスケールの大きな鉱山跡が人知れず山中に眠っているとは誰が想像できたでしょう。
しかも、おそらくこれで全部というわけではなく、まだまだ多くの坑口が眠っているはずなんです。








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めくるめく坑口群 (1) [鉱物(下越)]

近代の鉱山(閉山の時期が昭和30~40年代)なら坑内図などの詳細な資料が残っている場合がありますが、全く残っていない鉱山もあります。
そのような鉱山跡での坑口探しは文字通り足で稼ぐしかありません。
しかし盲滅法に歩いても効率が悪いし、入念な下調べをした上で、ある程度目星を付けてから探索します。
某鉱山MA坑に関しては、昨年から少しづつ探索を実施しており、だいぶデータが揃ってきたので、この日はエリアをさらに絞っての探索。
予想は的中、次から次へと坑口が現れ、興奮を禁じえませんでした。

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一見入れそうですが、どの坑口も(明治~大正期のもの)土砂の流入が激しく、或いは崩落しており、3m以上進めた坑口はありませんでした。

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この坑口は、本来はかなり大きかったと思います。
坑道の佇まいからもかつての規模を想像できます。

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右にカーブしているようですが、這いつくばらないと入れないのでパス。

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この坑道も右にカーブしており、その先も続いているようです。
どの坑道も完全な水平坑道ではなく、やや下ってから水平に伸びているようです。
なのでそれなりに土砂が流入しており、高さが30~40cm前後しかない坑口がほとんど。

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この坑口は入口は小さめだったものの、例外的に13~15mほど進めました。
ただし天井は低く、四つん這いになる必要があり、一苦労。
最後は坑道が水没して終了。
この先、水没がなければ通洞坑からの坑道に接続していたのだろうか?



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