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マンガン方解石だらけの沢 [鉱物 (弥彦山周辺)]

日にちは前後するけど、4日の記録です。
弥彦山山麓で、方解石だらけの沢を見つけました。
まさかこんなに見られるとは・・・
全てマンガンを含む方解石で、3個ほど石を持ち帰りましたがいずれも赤く蛍光しました。

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かなり上流部まで歩きましたが、傾斜がゆるいので歩きやすかったです。
まんべんなく方解石が見られるわけではなく、密集している所とそうでない所が交互に連続しました。

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この沢は玄武岩質の岩が主体で、脈石は方解石がほとんどだという、先日取り上げた曽我氏の論文を裏付けるものでした。
上の写真の石はその場で割ってみたのですが、いつぞやのようにサイコロのような形の結晶は現れなかったものの、そこそこ透明感のある美麗な方解石が出てきました。
ルーペで拡大して見てみると、1~2mmの細かな黄銅鉱の微粒子が付いている部分もあり、この辺は間瀬銅山のズリで見つかる鉱石と同じ特質を備えています。

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沢の中間部には地層が露出している場所も連続して出てきたり、今回はごく短い区間の観察しかできませんでした。
晶洞があったら面白いでしょうね。

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今回見かけた中で、最も存在感があった石。
質量950g。
これは持ち帰り、入念に観察。
やはり赤く蛍光しました。
ただし、この沢では石英等他の鉱物は一切見られず、方解石の産状もワンパターンでした。

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ある程度上流になってきたら、通過が難しい滝が現れました。
倒木がいやらしい。
この滝を越えた先にも落差15~20mくらいありそうな滝が待ち構えており、右岸から大高巻きをしないといけないのでここでUターン。
五頭山系や二王子岳界隈、阿賀町の馴染みの里山などどれも沢筋に出てくるのは玉髄を始めとした石英系の石ばかりなので、新鮮な体験ができて楽しかったです。

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この沢は途中二手に分かれており、その中間部の尾根にかすかな踏み跡が付いていました。
沢歩きを中断してこの踏み跡を辿ってみたのですが、ふむふむ、ガーミンのログを見るとどこへ向かって伸びているかが大体わかりました。
そして、ぼくが歩いたほどの区間はご覧のようなお花畑となっており、足のやり場に困ったくらい。
カタクリの花が主体でしたが、尾根だけでなく、沢に近い斜面までもびっしりとカタクリの花が覆っている場所もあり、天国へ迷い込んだかのような錯覚に囚われました。
秘密の花園発見です。

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このように赤に近いサーモンピンクに蛍光。
しかも、今まで間瀬銅山の坑道内や田ノ浦海岸で見つけてきた同じような方解石より赤の彩度が濃く蛍光しました。
(ちなみに、右側の石はさっきの950gの石ではありません。もう一回り小さい石です。)
方解石のカルシウムの一部がマンガンに置き換わったものをマンガン方解石と言います。
マンガンの含有量が2~5%の時に、長波の紫外線ライトで鮮やかなピンク色に蛍光するのが特徴。
個人的に好きな鉱物です。
次はこの沢の支流にも行ってみたいですし、腰を落ち着けて晶洞探しもしてみたいと思っています。

Trekgeoという鉱物のデータベースサイトでマンガン方解石を検索してみると、新潟県では赤谷鉱山と飯豊鉱山の名前が出てきました。へえ~。今度探してみよ。






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