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倉谷鉱山・本坑口 [鉱物 (阿賀町・倉谷鉱山)]

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これが本坑口です。
ちょっとしたすり鉢状の地形になっており、壁はかなり高く、迫力満点。
斜め下方向に向かって坑道は進んでおり、地形的に土砂の流入がしやすいのでどうかなと思いましたが、やはり坑道は半分以上埋没していました。

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坑道は左側へ向かって伸びており、意を決して降下してみました。

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上の壁と地面の間の高さは20cmほどでしょうか。
這いつくばってこの隙間から奥を眺めたのですが、やはりというか、左右に広そうな空間が拡がっていました。
土砂の流入がなければ、あるいはちょっとしたホールがそこにあるのかもしれません。
でも天盤が脆そうだったので、入っていくことは断念。

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それにしても、地底から流れてくるエネルギーがすごい。
全ての坑道がそうではありません。
中には何も感じない坑道もありますが、ここの坑道は大地の底から吹き上げてくるどっしりとした波動に満ち満ちていました。
こればっかりは、ぼくの拙い文章では伝わらないと思います。
その場へ行かないと体感できないことは、この世界にはたくさんあるのです。

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坑口周囲の岩壁がこれまた異色でした。
このような青緑色の細かい結晶があちこちに付いているのです。

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拡大してみて、胆礬(たんばん)であることがわかりました。
硫酸銅からなる鉱物で、銅鉱山の坑道などでよく見られる鉱物です。
この岩壁は地表側なので結晶は硬かったですが、坑道の内壁で見られるそれは、胆礬が水溶性であることから水分を含んでいるので柔らかいことが多いです。

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坑口を離れると、ナイフリッジがさらに上に向かって伸びており、もうもう上部に坑口はないはずと思いながらも、なんとなく右側に踏み跡の痕跡が認められたのでさらに上を目指しました。
そして、この岩峰が出現。
岩峰の裏までなんとか行くことができ、周囲を360度見渡すことのできる2m四方の平らなスペースで踏み跡も途絶えました。

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そこから下界を見下ろすの図。
標高500mをとうに過ぎています。
この先は猛烈な灌木藪となり、人が歩けるような感じではないのでここでUターン。
”富鉱部の鉱体幅は最大20m(平均5m)、上下に60mある”と日本金山誌には書いてありますが、トロッコ軌道が置かれていた中切坑から本坑口間の標高差が50mくらいでしょうか。
そして、本坑中段と本坑口の間の標高差は約5m。
大体辻褄が合います。
あとは、一番下に位置すると思われる大切坑がどこにあるかですが、やはりあそこかなあ・・・
先人のM氏の偉大さをまたしも思い知った、倉谷鉱山探検でした。




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