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オリオン大星雲、降臨 [星景写真(新発田市)]

16日夕方、かねてから頭に描いていた構図をモノにするために、快晴の二王子山麓(長峰原)へ駆けつけました。
ただ、まだハヤタカメラさんから天体用に改造を依頼したEOS6D Mark IIは帰ってきてないので、ノーマル機のEOS80Dで撮影。
レンズはEF100mm F2.8L IS MACROです。

IMG_3762_83pp.jpg

地上風景の固定撮影を18時20分頃から始め、赤道儀の追尾ボタンをオンにしたのが18時45分。
事前にステラナビゲーターでシュミレーションしていた通り、45分になったところでオリオンの大星雲が二王子山の稜線から上がりきりました。
もう1分くらい追尾開始時間を遅らせてもよかったかもしれません。
ただ、ふたつ失敗した点がありました。
ひとつは、とうとう極望の暗視野照明がいかれてしまったこと・・・
数年前から接触不良で、点いたり点かなかったり。
今まで騙し騙し使ってきたのですが、この日は指を離すとすぐ消えてしまうようになり、もう寿命かな。
きっちり極軸を合わせられなかったので、1回の追尾時間は45秒で行いました。
どうせノーマル機なので、たっぷり露出かけてもバーナードループが写るわけではないのですが、なんだかなあです。
コンポ枚数10枚ですが、それでも馬頭星雲はうっすら存在がわかります。
もうひとつは、ピント合わせが甘かったこと。
後述するM6 Mark IIで撮った星像のシャープさに比較すると、全然甘甘。
そうです、M6 Mark IIは今後も星景写真、及びホタル写真で使う予定は全くないのですが、せっかく評判のいい(一般撮影での評価ですが)EF-Mレンズ、EF-M 11-22mm F4-5.6 IS STMを持っているので、天体写真に使える性能かどうか、テストしてみたかったのです。

IMG_0224p.jpg
ISO3200, F4, 30秒, 11mmにて (追尾撮影・ワンショット)

開放F値が4の暗いレンズだと、ミラーレス機であるM6 Mark IIの液晶モニターには山並みが映し出されることはありませんでした。
この点も確認しておきたかったのですが、予想通り、液晶の明るさを最大にしてもダメ。
星は明るい恒星が幾つか浮かび上がりますが、正確なフレーミングは不可能であることがわかりました。
その代わり、AFの性能の高さには驚きました。
星で合わせられないので、新発田市の街明かりでAFで合わせたのですが、ジャスピンです。
80Dであろうと6D Mark IIであろうと、キャノンのレフ機で街明かりでAFさせた場合、ここまでジャスピンにAFが来たことはなかったです。
もっとも、レフ機でのAFをライブビューモードで行えば結果は違っていたのかも。
過去、キャノンのAPS-C機による天体&星景写真ではシグマの18-35mm F1.8 DC HSMをメインに使ってきましたが、周辺部以外の解像度、星像のシャープさは全然このレンズにひけを取りません。
だけど、周辺部の星像はやはり許容範囲外。
Webサイズならごまかせるけど、コマ収差もかなりあり、トキナーのAT-X 11-20 PRO DXより劣るかもしれません。
高感度ノイズはわずかですが80Dを上回ります。
しかし、画素数多すぎ!
個人的には2000万画素もあれば十分なので、なぜそこまで画素数を上げなければならなかったか、キャノンの戦略及びマーケティングに疑問を感じるものであります。
それにしても良い空でした。
ニノックススキー場上部の明かりもまだ点いていないし、このまま暖冬が続いて欲しいです。
ナイター反対!
冬の星座はこんなに美しいのに。

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コメント 6

まるひ

こういうのいいですね。超現実感があって素晴らしいです。
そこからの二王子岳は雄大で好きな場所です。
EOS6D Mark IIが帰ってきたらまた別の星雲でお願いします。楽しみにしています。
by まるひ (2019-12-18 00:07) 

ちーすけ

これまた素敵な作品ですね!
satoさんの仕上げられる星景は地上風景と星空とのバランスが絶妙なんでしょうね。一枚目など難しいだろう中望遠の星景なのに、不自然な感じがとても少なく感じます。確かに超現実的ではあるんですが、実在感があって、距離感があって、フィルム写真に通ずる空気感を感じます。そして、この何とも言えない宙の色、いいですね~。
by ちーすけ (2019-12-18 01:30) 

carlossato

まるひさん、コメントありがとうございます。
EOS6D MK2は超広角ズームで星景専用(固定撮影のみ)にするつもりでしたが、最近中望遠でこのような写真(追尾フレームも含む)をもっと撮ってみたいという意欲が湧いてきたので、かといって中望遠は100mm macroしか持っていませんが、来年は中望遠新星景をもっと撮ってみたいと思っています。
by carlossato (2019-12-18 09:52) 

carlossato

ちーすけさん、いつも暖かいお言葉をかけてくださりありがとうございます。空の色、いつももっと見栄えのする色にしたいと思うのですが、いざ画像処理に入ると忠実仕上げに落ち着いてしまいます。どうも冒険できません。
雪山の二値マスクを作るのは難しいのですが、独自のやり方を開発したので、今回うまく分離できました。山と空との境界線は、ぼかしを0.7pixel入れております。これによってエッジをなじませ、自然な感じで合体できたと思います。
一応数年前、新星景のパイオニアである山中さんのDVDをお金を払って買いましたが、これにはその辺のテクニックが詳細に説明されており、役に立っております。

by carlossato (2019-12-18 10:01) 

maimai

おひさしぶりです。
近所から見える二王子岳はニノックススキー場が一望できるからこの方面は斬新ですよ。
子供の頃はニノックススキー場の照明は気にしてなかったけど、こうしたフォトを見ていると逆のなかった頃はどうなっていたんだろう?と思うフォトでした。
by maimai (2019-12-18 23:15) 

carlossato

maimaiさん、こんにちは。
二王子山を一望できる場所にお住みとは、最高の贅沢ですね。
問題はこれからなんですよね。
この構図までは過去も撮ったことがあるんですが、1~2月、オリオン座から下の星座が二王子岳に登ってくる様子は撮ったことがありません。
その頃はナイター営業が始まっているので。
ナイター営業、せめて週末限定にしてほしいなあ。

by carlossato (2019-12-19 10:16) 

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