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南俣穴観音 [神社仏閣・史跡(下越)]

二王子岳登山のために車でアプローチする場合、最終集落が南俣です。
その集落の外れにひっそりと石碑が立っています。

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この石碑は自然石のようで、そこには”三十三観世音”と刻まれています。
すぐ背後の急斜面に踏み跡がかろうじて残っていますが、ヤブがものすごいので早春か晩秋でないと登るのは困難でしょう。

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別な角度から。
地質は砂岩のようです。
この崖の上部に小さな洞窟があり、そこを今回初めて訪れました。

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洞窟内部は特に右側の奥が崩落しており、痛々しい限りです。
西国三十三番札所を全部巡るのと同じ効果があるというので、各地に設置されたのがこのようなミニ観音霊場。
しかし戦後は急激にその信仰が失われ、昭和40年代初期には既に廃墟と化していたと郷土資料にあります。

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二王子岳も山岳信仰の対象として崇められてきた山で、今でもその気になればトレースできる旧参拝道を歩くと、江戸時代に建造された巨大な石碑が出てきたり、赤い太鼓橋や、女性はそこから先へは進むことができなかったという祓殿跡など、かつての賑わいを忍ばせるあまたの遺跡が現れます。

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帰りに陣場山へ立ち寄りました。
ここにも二王子信仰の名残りを留める遺構があります。
これはストーンサークルではありません。
近年一帯の山林が伐採され、境内の大木もそのほとんどが枯れたり伐採されたりして見通しがよくなりました。
初めてここへ訪れたのは20年近く前ですが、当時は比喩的に言えばまだ境内に精霊や妖精がたくさん遊んでいたものですが、今はそういう見えない存在は完全にいなくなりました。


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