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UVライトが大活躍 [鉱物 (弥彦山周辺)]

そろそろ涼しくなってきたので、沢歩き(石活の沢編)を再開しました。
今年の春、古文書に書いてあった「第六の鉱脈は嘉永年間に発見されたが、場所が場所だけに大っぴらに採掘できず、鉢前と石瀬の稼業人が盗掘したのみ。」を思わせる坑口を発見しました。
坑口は2つあるのですが、うち1つに壁に銅の成分が滲み出た跡が入り口から4~5m先に見られるので、一度入ってみたいと思っていたんです。
しかしながら坑道の高さが低く、四つん這いにならないと前進できません。
しかも入口から5~6m先まで冠水しているし、かなりの気合と覚悟が必要。
20日、それなりの装備を整え、濡れる前提でフェルト底の沢靴を履き、いざ藪の中へ突撃笑

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入ってから4~5mの壁面に、予想より広範囲に水色がかった、つまり銅の成分が滲み出た鉱物が析出していました。
こういう場合、近くの間瀬銅山の某坑道がそうであるように、まずは胆礬を疑うのが常識なのですが、表面が硬いのです。
胆礬は指でこするとぐちゃっと結晶が崩れることが多く、指に付着します。
しかしここのは指に色が移らない。

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見た目はやはり胆礬によく似ているのですが、どれも硬い・・・
そして、胆礬ほどけばけばしくはありません。
微妙に色合いが異なる気がします。

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この日は、先日登山用に買ったより軽量なEDC UVライトを持ってきたので、試しに照射してみました。
すると、明確に蛍光するではありませんか。
ブルーアラゴナイトの蛍光とほとんど同じ、水色に蛍光しました。
胆礬は蛍光しませんから、胆礬ではありません。
本当にきれいでした。

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一応終点まで四つん這いのまま歩いたのですが(全長25m)、見た目以上に高さも幅もなく、方向転換がどうしてもできなかったので、そのままの姿勢で後退せざるをえませんでした。
下半身と両腕がすでに泥だらけになっているので、カメラを取り出すチャンスは1回だけ。
これは中間部から奥の方を写しています。
水蒸気がすごくて、肉眼でも3m先までしか見えませんでした。

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銅の何らかの成分が析出した壁面から、入口方向へカメラを向けてみました。
今カメラを構えている辺りまで冠水しています。
水深は10cmしかありませんが、水はもともと濁っています。

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坑口前の河原。
3段の滝を超すとその先は穏やかな渓相になるのですが、このゴルジュ地帯をもっとよく探すと、あと1個くらい新たな坑口が見つかるかもしれません。






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