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勝木の神域 [鉱物 (村上市)]

日本海にせり出した標高72mの岩山の山頂に神社が鎮座します。
応神天皇を祭神とする筥堅八幡宮(はこがたはちまんぐう)は、延喜21年(921)の創立と伝える古社。
勝木(がつぎ)集落の産土神です。

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この岩山の山頂に神社があるのです。
山腹はうっそうとした杉やカヤ、アサダなどの原生林に覆われており、神域として昔から樹木の伐採が禁じられてきたため、温帯林・温暖林・準寒帯林の三種混合林が保存されています。
その貴重な環境から、昭和3年、神社を囲む社叢(しゃそう)は国の天然記念物に指定されました。

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背後は絶壁が控えています。
村上市が作った八幡宮散策マップのリンクを貼っておきますが、それによるとこの岩山はマグマの噴出によってできた山がベースになっており、大地の地磁気のパワーをも秘めているため、巨木と相まって山全体がパワースポットになっているとあります。
https://www.city.murakami.lg.jp/uploaded/attachment/2776.pdf
実は、ぼくが筥堅山(はこがたやま)を登ったのは今回が初めて。
予想よりきつかったですが、確かにすぐれたパワースポット地帯を歩いているという実感がありました。
新潟県地質図を見てみると、筥堅山は”かんらん石普通輝石ドレライト”とあります。
ちなみに村上市岩ヶ崎から寝屋までの笹川流れ一帯では、この地質は見られません。
ここからさらに北では、山形県温海町のあたりとか筥堅山と同じ地質が海岸部に展開するのですが。

最近2回に分けて筥堅山裏の海岸部を歩いてみました。
もちろん目的は鉱物調査です。
碁石の方からアプローチしましたが、あと少しで勝木川河口という所まで歩いて行けました。

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大岩壁の典型的な風景です。
圧巻です。
で、鉱物ですが、一帯はカルサイト天国でした。
沸石は意外と少なく、9割方カルサイト(方解石)といった感じでした。

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こちらは菱沸石。

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最後の3枚に見られるように、尖ったカルサイトの結晶が多く見られました。
特に、4mはあろうかという大きな岩の裏側に回り込んでみると、びっしりこのような犬牙状(というのかな?)の結晶が付いている様は圧巻でした。

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