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日和山海岸の蛍光鉱物 (1) [鉱物(新潟市中央区)]

17~18日と二晩連続で、プロ仕様の長波紫外線ライトを携え、日和山海岸(新潟市)へ。
そろそろ月の出も遅くなってきたので、薄明終了直後は観察に絶好です。
ところが雲が厚く立ちこめると、新潟市のような都市部の場合は明るい町明かりが雲に反射してしまい、快晴時に比べると薄明終了時刻になってもそれほど暗くなりません。
18日がそういう天気でした。
17日は慣れないカメラ(EOS M5)で撮ったせいかブレブレ写真を量産してしまいました。
また、信じられないくらい不思議な世界を目の当たりにし、もう一度じっくり365nmのブラックライト下での世界を堪能したいと思い、使い慣れたEOS 80Dを持って18日再訪した次第。

IMG_3158.jpg

EOS 80D + TAMRON SP45mm F1.8 VC (共通)

ストロボを使って撮りました。
第四突堤の付け根をはじめとして、近くの護岸にはこのような大きな珪岩がゴロゴロしています。
関屋浜から聖籠町の太郎代浜までの海岸線で、珪岩が見られるのはここだけです。
この珪岩がブラックライトを当てると大変身するのです(375nmではここまで変化しません)。

IMG_3160.jpg

19時45分撮影。
17日に来た時はもっと濃い色で撮れたのですが、前述したように18日はかなり空が明るかったため、これが精一杯。
ストロボを使って撮った写真では上下の岩の違いはないように思われますが、面白いことに、それぞれ異なる発色をしました。
個別に撮ってみます。

IMG_3166.jpg

ウェルネル石という柱石の一種である鉱物があり、これがこの珪岩と全く同じような色合い&質感でイエローに蛍光します。
新潟市の海岸の護岸地帯や埋め立て地の捨て石に使われている岩石は、おそらく中国からの輸入品。
中国から入ってきた岩石なら、このような珍しい石もあっておかしくありません。
それにしても神秘的。
他に言葉が見当たりません。

IMG_3168.jpg
こちらは赤い方の岩。
あとで紹介する石ほど、色鮮やかに蛍光するわけではないのだけれど、こういう鉱物もあるんですね。
最近ひたすら蛍光鉱物についてネットや本で情報収集しているのですが、どんなに詳しい図鑑を見ても蛍光現象の有無についてはごく限られた鉱物にしか触れられていないので、調べれば調べるほど謎が深まるばかり。
だから、余計好奇心を掻き立てられます。

IMG_3151p.jpg

近くにはこんな岩もありました。横幅70cmくらいあります。
昼光下で見ると、最初の岩と色合いや質感は全く同一。
しかし、365nmの紫外線ライトを照射すると複雑な色彩を見せてくれます。
これを勝手に”日和山の五色岩”と名付けました笑。

IMG_0105.jpg

横幅約20cm、割と透明感のある大きめの結晶がところどころに付いている、鉱物標本のような素晴らしい石を見つけました。

IMG_0107.jpg

強烈な赤の蛍光を見せてくれました。
撮って出しでこれです。一切補正は加えていません。
水色の部分はどんな鉱物?
苦灰石とマンガン方解石のミックス鉱物のような気がしますが、あくまで素人の見立てです。
下越地方の海岸線の岩場で見つかる方解石はほとんどが飴色をしており、蛍光色もクリーム色~白です(間瀬や佐渡ではピンクに蛍光するマンガン方解石もあるようです)。
ところが、方解石がマンガンを含むとピンク~赤に蛍光し、そのような方解石は世界的に見ると非常に多く、マンガン方解石と呼びます。
苦灰石(ドロマイト)と方解石は連続体として産出することが多く、肉眼では判別付かないことも多いとか。
この石に関しては、375nmのブラックライトでも薄めのオレンジに蛍光してくれました。


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