SSブログ

五十川新鉄採石場跡の沸石 [鉱物(山形県)]

日本海を見下ろす大きな岩場がなんともワイルドな、山形県温海町五十川(いらがわ)の採石場跡。
昨年8月初めて訪れたのだけど、どこもかしこもヤブが深く、海に近い磯をちょっと探索しただけでそのときはお茶を濁しました。
11~4月の冬の時期じゃないと、全貌を知るのは不可能。
さて1月26日、波も穏やかなので行ってみたけど、改めてヤブの深さに感心しました。
それでもなんとかぐるりと、一段高い上の踏み跡をたどって一周できたし、屹立する岩場の付け根をあちこち探索できたけど、思ったより沸石は少なかったです。

IMG_0796.jpg

踏み跡はしっかりしており、北側から歩いていくとやがて平らな広場に出ます(右端に写っている広場がそれ)。
そこから採石場全体を写した写真が次の1枚。

IMG_0800.jpg

どこも見た目以上にヤブが深く、ところどころトゲトゲ系の灌木がはびこっているので気を抜けません。
右側の斜面は急なので、今回探索したのは左半分の一番低い部分。
同じ玄武岩でも間瀬のそれよりはるかに硬く、沸石密度も全然低い。
方解石でさえほとんど見られず、探していて全然予兆が感じられません。
それでも、数は少ないものの小さな晶洞をいくつか見つけたのですが、その晶洞の中にはしっかり沸石が芽生えていました。

IMG_0814.jpg

五十川の代名詞、方沸石でしょうか。
やはり方沸石を一番多く見かけました。

IMG_0820.jpg

こちらは方解石の、よくあるパターンの産状。
採石場下部の崖下はこれくらいしか鉱物がなく、昨年訪れた海に近い磯へ移動、そこから未知の岩場へ。

IMG_0835.jpg

ここは波が荒いと入れない場所。
しかしこの厳しい地形が故に、その谷底?はラストフロンティアといった趣でした。

IMG_0837.jpg

IMG_0841.jpg

晶洞の数も採石場下部の岩場よりあり、写真のような大きめのトムソン沸石(2cm前後)が見られます。
そしてちょっと大きめの、魅惑の晶洞を発見。
といっても入り口の高さは15cmくらいしかなく、カメラのレンズの先端を2~3cm潜り込ませるのがやっとです。


IMG_0852.jpg

絵に描いたような方沸石です。
3cmくらいありそうです。

IMG_0854.jpg

この方沸石の上の天井には、さらに方沸石やらなんやかやがへばりついていました。
左手前のそれもかなり大きそう(現場では気づかなかった)。
この磯と磯の間の谷間からさらに向こう側の磯は、簡単には行けません。
面積的にはそちらの方がはるかに広いので、本当のラストフロンティアはそこに違いないのですが・・・


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。