高根鉱山訪問 [鉱物 (村上市・高根鉱山)]
新潟県北部には金山がたくさんあります。
中でも代表格は、朝日スーパーライン沿いの鳴海金山。
近くには猿田金山があり、高根川上流には近年まで砂金を採っていた高根金山があります。
ここで話がややこしくなるのですが、旧朝日村高根管内にはもう一つ、輝水鉛鉱(=モリブデン)を採掘していた高根鉱山もあるのです。
今回紹介するのはこの高根鉱山。
比較的アクセスが良く、坑道も短いため見学に際して危険はありません。
ここの鉱床は、斑状花崗岩中のペグマタイト晶洞、及びアプライトの細脈中に輝水鉛鉱を伴います(時に鉄マンガン重石も)。
操業開始は昭和18年(1943)。終戦時まで稼行していたようです。
もう一つこの鉱山の知名度を押し上げたのは、昭和35年11月にこの鉱山及びその周辺で行われたウラン探査です。
昔も今も、新潟県内には稼行されたウラン鉱床はありません。
しかしながら、幾つかの地域で放射能異常を示す部分があり、探鉱が行われたことはあります。
具体的に高根鉱山以外の名前を挙げると、関川村中束(なかまるけ)、新発田市上赤谷炭鉱、旧三川村吉ヶ沢、旧中条町半山などです。
中でも最も有望視されたのは、関川村の中束。
昭和35年から数年に渡って、現在の動力炉核燃料事業団の前身である原子燃料公社により探鉱が行われました。
さて高根鉱山には坑口が2つ残っており、川を挟んで対岸の山腹にある坑口Aの東側の壁面で初めてウランを含む鉱物が発見されたのです。
花崗岩中の小断層に沿う黒色粘土脈で、0.10~0.15mr/hの放射能が検出されました。
坑口Bの入り口。
坑口Aは高根川を挟んで中央の山腹にあるはずですが、既に新緑が生い茂り、こちら側からでは坑口の存在を確認することはできませんでした。
高根川は深いゴルジュが連続しており、一見向こう側に渡るのは到底不可能。
それでも坑口Bの前後100mの間に、何とかザイルを使わなくても河原へ降りられそうなところを見つけました。
しかし、今回は軽装で来たので坑口Aの探検はまたいつかということで・・・
壁面はよく見ると複数の地質が入り混じっており、写真の石英や斜長石を見分けることができました。
坑道内(短いけど)の平均的風景です。
ウランを含む鉱物といえば燐灰ウラン石。
この鉱物は蛍光するので、念の為持っていった紫外線ライト(365nm)で壁面を照らしてみると・・・
何箇所かで青白く蛍光する部分がありました。
正体はわからないけど、これはすごい。
でも、手持ち撮影ではまともに撮れないので、いったん三脚を取りに車まで戻りました。
三脚使って撮影再開。
燐灰ウラン石は長波で緑に蛍光します。
残念ながら緑色に光る部分はなかったけど、やはり幾つかの部分が蛍光するのです。
これは黄色に蛍光(黄色の蛍光は少数派)。
Beforeです(ストロボ使用)。
Afterです(つまり紫外線ライト照射中)。
あまりに美しい色合いだったので、車まで三脚を取りにいったん戻り、三脚を使って撮影。
中央下部の、最も蛍光度合いが強かった部分をクローズアップしてみました。
蛍光部分の鉱物の正体は・・・調べたけどわかりません。
坑口Bの近くの風景。
ここ2ヶ月間、いろんな沢と山を歩いてきましたが、間違いなくTOP3に入る幽玄な風景。
いつかこの沢も歩いてみたい。
中でも代表格は、朝日スーパーライン沿いの鳴海金山。
近くには猿田金山があり、高根川上流には近年まで砂金を採っていた高根金山があります。
ここで話がややこしくなるのですが、旧朝日村高根管内にはもう一つ、輝水鉛鉱(=モリブデン)を採掘していた高根鉱山もあるのです。
今回紹介するのはこの高根鉱山。
比較的アクセスが良く、坑道も短いため見学に際して危険はありません。
ここの鉱床は、斑状花崗岩中のペグマタイト晶洞、及びアプライトの細脈中に輝水鉛鉱を伴います(時に鉄マンガン重石も)。
操業開始は昭和18年(1943)。終戦時まで稼行していたようです。
もう一つこの鉱山の知名度を押し上げたのは、昭和35年11月にこの鉱山及びその周辺で行われたウラン探査です。
昔も今も、新潟県内には稼行されたウラン鉱床はありません。
しかしながら、幾つかの地域で放射能異常を示す部分があり、探鉱が行われたことはあります。
具体的に高根鉱山以外の名前を挙げると、関川村中束(なかまるけ)、新発田市上赤谷炭鉱、旧三川村吉ヶ沢、旧中条町半山などです。
中でも最も有望視されたのは、関川村の中束。
昭和35年から数年に渡って、現在の動力炉核燃料事業団の前身である原子燃料公社により探鉱が行われました。
さて高根鉱山には坑口が2つ残っており、川を挟んで対岸の山腹にある坑口Aの東側の壁面で初めてウランを含む鉱物が発見されたのです。
花崗岩中の小断層に沿う黒色粘土脈で、0.10~0.15mr/hの放射能が検出されました。
坑口Bの入り口。
坑口Aは高根川を挟んで中央の山腹にあるはずですが、既に新緑が生い茂り、こちら側からでは坑口の存在を確認することはできませんでした。
高根川は深いゴルジュが連続しており、一見向こう側に渡るのは到底不可能。
それでも坑口Bの前後100mの間に、何とかザイルを使わなくても河原へ降りられそうなところを見つけました。
しかし、今回は軽装で来たので坑口Aの探検はまたいつかということで・・・
壁面はよく見ると複数の地質が入り混じっており、写真の石英や斜長石を見分けることができました。
坑道内(短いけど)の平均的風景です。
ウランを含む鉱物といえば燐灰ウラン石。
この鉱物は蛍光するので、念の為持っていった紫外線ライト(365nm)で壁面を照らしてみると・・・
何箇所かで青白く蛍光する部分がありました。
正体はわからないけど、これはすごい。
でも、手持ち撮影ではまともに撮れないので、いったん三脚を取りに車まで戻りました。
三脚使って撮影再開。
燐灰ウラン石は長波で緑に蛍光します。
残念ながら緑色に光る部分はなかったけど、やはり幾つかの部分が蛍光するのです。
これは黄色に蛍光(黄色の蛍光は少数派)。
Beforeです(ストロボ使用)。
Afterです(つまり紫外線ライト照射中)。
あまりに美しい色合いだったので、車まで三脚を取りにいったん戻り、三脚を使って撮影。
中央下部の、最も蛍光度合いが強かった部分をクローズアップしてみました。
蛍光部分の鉱物の正体は・・・調べたけどわかりません。
坑口Bの近くの風景。
ここ2ヶ月間、いろんな沢と山を歩いてきましたが、間違いなくTOP3に入る幽玄な風景。
いつかこの沢も歩いてみたい。
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