SSブログ

塩野町鉱山の坑口目指して [鉱物 (村上市・塩野町鉱山)]

前日に引き続き、塩野町鉱山へ。
まずは選鉱場跡周辺を改めて歩き回り、それからメインの坑口があるはずの尾根上に向かって踏み跡が残っているかどうかを調べました。

IMG_6072.JPG

昨日の写真は全体がよくわからないので撮り直し。
それから左手の踏み跡を辿り、昨日の到達地点からさらに先を目指しました。
すると、いくらも歩かないうちにズリらしき地形を発見、さらに坑口と露天掘り跡を続けざまに発見しました。

IMG_6114.JPG

間違いなく坑口です。
2/3ほどが土砂に埋もれており、入り口から1m入ったところで天井が狭くなっているので潜入は不可能。
ライトで中を照らし出してみると、25度前後の傾斜で下へ落ち込んでいます。
奥行きはかなりありそうでした。

IMG_6086.JPG

手を伸ばして内部を写してみました。
天井はそこそこ高さがあり、鉄マンガン重石らしき黒っぽい鉱物が析出していました。

IMG_6111.JPG

坑口手前のズリです。
近くの細い谷筋にも鉱石が多数散らばっていたのですが、結構石英が目立ちました。

IMG_6083.JPG

坑口近くの斜面の岩。
このような組成がひとつのパターンです。

IMG_6124.JPG

こちらは近くの露天掘り跡。
ほぼ上部の壁が垂直なので下から見上げただけですが、黒い部分は鉄重石でしょうか。
この鉱山では鉄マンガン重石も採っていたので、黒っぽい岩はそれに見えてしまいます。

IMG_6089.JPG

ほぼ埋没していますが、もう一つ坑口がありました。

IMG_6092.JPG

ズリに転がっていた石より。
母岩の石英にキラキラした白雲母が付いています。
このような石は昨日も写真に収めましたが、坑口前のズリの石の方が断然白雲母の密集度が大です。

IMG_6106.JPG

白雲母がびっしり。
細粒の柘榴石もところどころ付いています。

IMG_6108.JPG

ひょっとして、これが鉄マンガン重石?

「早稲田里山の自然と文化歴史」の地図に記載の坑口へ続くであろう踏み跡は結局見つけられなかったので、思い切って尾根に取り付きました。
それにしても、腕力登りはキツイ・・・
途中から部分的に踏み跡の痕跡が出てきたのでホッとしたけど、GPS機器(ガーミン etrex30x)持ってきてよかった。
谷から痩せ尾根に出ると踏み跡はさらに明瞭になりましたが、それなりに灌木が行く手を遮っているので疲労度は半端ない。
登り始めて30分、坑口があるはずの標高240m地点に到達。
しかしそれらしき地形は現れず、踏み跡も消えかかってきました。
結局250m地点まで歩いたところで撤退。
ヤブはそれほどでないけど、密生している灌木や樹木のせいで見通しがそれほど良くないので、坑口が7~8m横にあるのだとしたら気づかないでしょう。
でも、坑口が近くにあるのだったら踏み跡が現れそうなものですが、それはなかったのでもっと先に坑口があるのか?
まあこの日は既に坑口を見つけたので満足度は高く、尾根上にあると思われる坑口は幻に終わっても悔いはありません。
今日は大満足。

IMG_6128.JPG

ということでやっとスタート地点よりやや奥の河原に下山。
くだんの尾根は右側になります。
塩野町鉱山へはもう来ることはないと思うけど、もう一箇所、これもつい最近知ったのですが、板屋越にも鉱山があったみたいなのです。
ある文献に塩野町鉱山などと共に名前が出てくるのだけど、ここも訪れてみたい。
産出鉱物は笹川流れからR7にかけての山脈に位置する全ての鉱山共通で、タングステンかモリブデン、あるいはその両方。
ですから真新しい鉱物が見つかるわけではありませんが、地形図を見ると1箇所だけ気になる場所があるので、そこへ一度行ってみたいと思います。

※追記:改めて「早稲田里山の自然と文化歴史」収録の坑口の写真を見てみると、非常によく似ていることがわかりました。ひょっとしたら、これがメインの坑口であり、尾根上にはないのかもしれません。つまり、地図の誤記ということも考えられます。







nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。