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間瀬銅山丘敷坑 [鉱物 (弥彦山周辺・間瀬銅山)]

宝川支流・深ヶ沢沿いには多数の坑口が存在します。
郷土資料の絵図のそれと照らし合わせると、丘敷坑と八号坑をまだ見つけていないので、これらを見つけるために徹底的に深ヶ沢源流部を歩き回ってきました。

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大雑把な位置関係はこのようになっています。
丘敷坑だけが沢筋からかなり離れているので、まずは前回怪しいなと思った斜面を登ってみました。


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基本的に間瀬銅山の坑口は沢沿いに開坑されています。
そしてほぼ予想通りの斜面で、小さな谷筋の奥に坑口が現れました。
画面からは切れていますが、左斜め下にも小さな坑口が口を開けています。

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メインの坑口内部。
竪坑でした。
写真では完全に塞がっているように見えますが、実際は右奥の方へ坑道は伸びています。

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こちらは、もう一つの坑口内部。
やはり竪坑のようでした。

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これら2つの坑口上部に、ご覧の大きな岩場がありました。
ここにも坑口が一つ。
さて、ここから前回見つけた五号坑入り口の痩せ尾根を経て、次のルートを探索してみました。

①その痩せ尾根にはさらに上の方に向かって踏み跡が付いているので、そこを登ってみる。
②その痩せ尾根の手前で沢は二手に分かれるので、右側の沢を登ってみる。
右側の沢は分岐から50mほど上流でさらに二手に分かれるのだが、その右側の沢はおととし既に登っており、そこには何もなかったので、今回は分岐から左側の沢を詰めてみる。

①ですが、標高差で20mほど登ってみたのですが、踏み跡はだんだんと消滅し、沢も平凡な渓相に変化。
何もなさそうなので、途中から右側の沢へと斜面をトラバースしました。
しばらくして②の沢の河原に降下。
途中、沢の右岸に赤いテープが現れました。

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それまでの巻道は一貫して紫のテープだったので、おやっと思いました。

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そして、源頭部の分岐点へ。
おととしの5月に来た時はここで右側の沢を登ったのですが、今回は左側の沢へ行ってみました。

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今回の最高到達点である標高約267m地点で、露天掘り跡らしき岩場を発見、よじ登ってみました。
ここから上は一気に様相が変わり、傾斜もさらに急に。
人が入った形跡は全く見られなかたのでUターン。
ここでこの日初めて10mの補助ロープを出し、懸垂下降3ピッチで安全地帯へ。

IMG_0517.jpg

帰りは巻道の終点地点に出るまでひたすら沢筋を下降したのですが、途中坑口らしき穴に遭遇。
内部はすぐ閉塞しているものの、位置的にどうやらこれが五号坑である可能性が高いのです。
となると、前回探索したあの本格的な坑道は八号坑ということになります。
最初はそれが五号坑と思っていましたが、そこより上部の小沢を2本登ってみたにも関わらず何も坑口は見つからなかったので、あの本格的な坑道が八号坑と判断せざるをえません。
ただし、今回も八号坑手前の分岐までは行きも帰りも巻道を利用したので、深ヶ沢本流沿いに、既に場所が確定している沢敷坑と八号坑の間に坑口がないか、今一度調べる必要がありそうです。
何もなかったら、上の写真の坑口が五号坑ということで確定ですが。

※4月4日追記:
ぼくが今まで八号坑と思いこんでいた坑口が万才坑である可能性が高いです。
詳しくは2022年4月4日の記事参照。






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田ノ浦を散策していて坑口を発見したので参考に。
深沢の西隣の沢の標高120m弱程のところ。
谷筋の上方に向って左手側の斜面の途中に小棚のような平地があって、綺麗な台形の坑口で奥行がありそうに見えました。
by お名前(必須) (2023-04-11 15:23) 

carlossato

情報提供ありがとうございます。ぼくが度々引用している曽我氏の文献に、間瀬銅山事務所付近にも多くのヒあり、と書かれています。具体的に名前の挙がっているのは、ナハタケのヒとトチノキ沢のヒ。そこはこれらのどっちかかもしれませんし、多くのヒありということなので、その文献に取り上げられていないヒの中の一つである可能性もあります。近日中に探検してきます。ありがとうございました。
by carlossato (2023-04-11 20:14) 

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