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日出谷周辺の鉱山 [鉱物 (阿賀町)]

この記事を書くにあたって再度いろいろ調べてみたのですが、旧日出谷村には実川鉱山、日出谷鉱山以外に、日の出鉱山(もしくは日ノ出鉱山)と水沢鉱山があったようです。
出典はコチラ
県内の雪崩事故をまとめたデータベースなのですが、大正六年のそれにこの両鉱山の名前が出てくるのです。
地図を見ると、JR日出谷駅の北西に水沢集落があるので、水沢川上流のどこかにあったのでしょう。
そして、日の出鉱山に関しては、ミックンのつぶやきに載っていました。
実川鉱山同様、ちょっとわかりにくい隠しページにあったので、こちらもリンクを貼っておきます。
ある文献では、日ノ出鉱山=日出谷鉱山となっているものもあります。
また、日ノ出鉱山には稼行鉱床が二条あり、うち一つは川前坑といいます。
まさにこの坑口は川の真ん前に位置しているので、これが川前坑であるならスッキリします。
ということは、やはりこれは日出谷鉱山?
実は実川鉱山の帰りに、実川渓谷へ立ち寄ったのです。
9月20日に来た時は実川のやや下流部の河原へ降り立ったのですが、今回はもう少し上流の河原へ。
この辺の山も川も地質は花崗岩なので、石英あわよくば水晶をゲットするのが目的。
谷は深いですが、その渓谷美は超一流。
30年前の記憶を頼りに、かろうじて残っているかすかな踏み跡をたどり、河原へ降り立ちました。

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絶景です。
最高・・・

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下手を振り返ると吊橋がありました。
橋の真下へ行ってみると、板はほとんど剥がれ落ちていて通行は不可能。
この橋のものかどうかはわかりませんが、この河原一帯~50~70m四方~に4cm前後の太さの鉄パイプが多数散乱していました。

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橋の下付近の景観。
水が清く、夏だったら素っ裸になって淵に飛び込みたいところです。

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帰りに、吊橋のたもとへ立ち寄りました。
車道からは全くこの橋は見えません。
幻の吊橋なのです。

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そして、思いもよらぬサプライズが待っていました。
河原の岩場や転石を調べていたら、坑口らしき大きな穴を見つけてしまったのです。
これが日出谷鉱山の川前坑?

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早速中へ入ってみたのですが、10mほど進んだところで立ち往生。
この写真はそこから入口に向かってカメラを向けたもの。
この坑口、川面から高さでいうと3mくらいのところに口を開けているので、大水が出たときには容易に浸水するものと思われます。
坑道は30~40cmの砂や泥がうず高く堆積しているのですが、ここから先はさらに堆積が進み、四つん這いにならないと前進できなくなったので、ここでUターンしました。
軽装で来ていたので雨具も持ってきていなかったし。

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その先を望遠レンズで写してみました。
突き当りで坑道は右にゆるくカーブしており、左側にも枝坑道が分岐しているかもしれません。

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壁面の様子。
実川鉱山内部とよく似た地質です。
ところどころ石英脈が付いているのも共通点。
消去法でいくと、これが日出谷鉱山ということになります。
戦時中に掘られた鉱山とのことですが、思ったより本格的な佇まいでした。



※2024/04/17追記:
日出谷鉱山と日の出鉱山の正確な位置がわかりました。この坑口はどちらの鉱山のものでもありません。
戦時中だけ掘ったものやマンガンを掘ったものなど、マイナーな鉱山が他にも幾つかありますので、それのどれかだと思います。


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