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赤谷鉱山水無沢鉱区へ [鉱物 (新発田市・赤谷鉱山)]

結果から言うと、核心部にはたどり着けませんでした。
水無沢を歩くのはこれで3回目。
前回は篭久保沢との合流点を過ぎ、取水口のちょっと先、右岸に出てくる360m坑のあたりまで来ました。
ホーバー峰へ続く尾根の標高450~490m付近に坑道の多くが掘られているのですが、この尾根は非常に急斜面でヤブの状態も悪く、旧道もほぼ消失しているので上部の坑口へたどり着くのは不可能。
可能性のあるのは水無沢を標高400~420m付近まで遡行し、右岸に控えているはずの坑口を見つけることです。


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この辺からスダチ沢は水無沢と名を変えます。
旧道は超絶なヤブと化しているので、沢通しに歩くのが一番ラクです。

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360m坑。
完全にふさがっています。

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ここを過ぎた辺りから徐々に落差が大きくなり、巨岩が次から次へと現れてきます。

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詳細な地質図を見ると水無沢鉱区のかなり奥の方まで左岸に踏み跡があるはずなのですが、一応その痕跡は認められます。
例えば上の写真ですが、右端の真ん中あたりから左端の上の方まで斜めに踏み跡らしき地形が認められるかと思います。
しかしながら山肌が削られており、道の痕跡はほとんど消えています。
また、旧道下の斜面はどこも急であり、草付きの滑りやすい地面。
しっかりした灌木もまばらにしか生えておらず、旧道をトレースするのは早々にあきらめました。

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順調に行くかに思えたのですが、385m地点でとうとう通らずの小滝に遭遇。
太ももまで濡れる覚悟があればなんとか通過できそうなのですが、この日は沢靴ではなく登山靴だし、下半身を濡らしたくありません。
なのでここで撤退。
帰宅後、そういえば四方沢の旅の長島氏が大スダチ沢を登って水無沢を下降に使っていた記録を見た覚えがあるので、この滝が出てこないか読み返してみました。
すると、写真は載せていないものの、次のように説明がなされていました。
「・・・425mで左岸から枝沢を併せて、少し下るとようやく次の滝が出てくる。5m滝は右岸の小尾根上のリッジを下降し、次の倒木が詰まったゴーロの落ち込みのようなところは倒木を利用する。」
ここでいう倒木は右側に見えているそれではなく、死角になっていてわからないのですが、左側の落ち込みを塞ぐような形で横たわっている倒木を指すものと思われます。
まあ、ここさえクリアすれば問題なく、少なくとも標高425mまでは行けるはずなので、来年春にでもまたトライしようと思います。

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さて、ここで左側に縦長の坑口を見つけてしまいました。
地質図には載っていない坑口です。
中へ入ってみます。

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6mくらい先で崩落していました。
壁の岩は全部石灰岩。
ところどころ鍾乳石化している部分もありました。

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水無沢では、河原の転石だけでも結構いろいろな鉱物を見ることができます。
結晶質石灰岩、赤鉄鉱、鏡鉄鉱、黄鉄鉱、苦灰石、石英・・・etc
上の写真の黄鉄鉱は、沢に面した岩場に露出していたもの。
かなり後半に脈が出ており、うっすらと紫がかった石英脈も混じっていたり。
この日は荷物の軽量化を図るため、沢歩き優先のスケジュールにしていたため、ハンマーやバールは持ってきていませんでした。
実際、転石を割って紫水晶を見つけた人もいるし、そもそも水無沢鉱区は赤谷鉱山の中では最も新鮮なスカルンが生じているエリアなので、転石専門に鉱物ハンティングするのも面白そうです。






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