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フラッシュライトの話 [撮影機材関連]

今年から本格的に洞窟や坑道を探検するようになり、併せてフラッシュライトやヘッドライトも色々と買い込みました。
入ろうとする場所の規模にもよりますが、小~中規模の場所を前提に話をさせて頂きます。
まず思ったのは、フラッシュライト(=懐中電灯)は中国製品に見るべきものが多く、国産品は総じて見劣りする点。
製造は台湾や中国で行われているにせよ、設計を日本国内で行っているメーカーを例に取ると、一番まともなメーカーがジェントスだと思います。
タジマはヘッドライトを一つ持っているけど、同じ価格帯で比較したら性能は明らかにジェントスはもちろんのこと、海外勢に劣ります。
今年に入ってから10回以上坑道に入っていますが、ヘッドライトは常に点灯させ(照射角は広角気味)、必要に応じて中~遠距離の地形や風景を確かめるためにフラッシュライトを使う、というスタイルに落ち着きました。
その際、フラッシュライトは中~遠距離まで光を届かせたいので、いわゆる飛び系と呼ばれるそれがいいのかなと。
最初、スルーナイト社のCATAPULT MINIを買ったのですが、いかんせん電池の持ちが悪く、スイートスポットの面積が小さすぎることがわかりました。
しかしながらモノとしてはよく出来ており、質感も高く、こういうニッチな製品を企画したメーカーはすごいなあと感心した次第。
それから色々調べた結果、小型の(個人的には250gが重量の上限なので、それ以下の質量のもの)飛び系フラッシュライトとして次の2つの商品に的を絞りました。

①OLIGHT WARRIOR 3
②SOFIRN IF22A

結局価格が倍以上安い②をAli EXPRESSから購入、1ヶ月近くたった本日やっと商品が届きました。
SOFIRNも聞き慣れないメーカーですが、中国の新進気鋭のメーカーの一つで、コスパの良さが特徴。
実は半年ほど前にSOFIRNのSP35を購入、それがとても良かったので同社のリピーターとなった次第。

IMG_4751.jpg

真ん中が今日届いたばかりのIF22A。
ちなみに、その上がOLIGHTの新製品、ヘッドライトのArray 2S、一番下がTrustfireのT11R
どちらも1ヶ月半くらい前に購入したばかりのライト。
まだ実践では1回しか使っていないので、IF22Aのテストも兼ね、3つのライトを携えて早速二王子岳山麓にある小さな洞窟へ行ってみました。

IMG_4747.jpg

これが洞窟の入り口。
南俣集落から二王子岳の登山道へ通じている林道を、少し入ったところに位置しています。
確か戦前までは中に薬師如来かなんかが祀られており、穴薬師と呼んだとどこかの本で読んだ記憶がありますが定かではありません。
南俣集落には他にも穴観音という岩屋があり、修験で栄えた二王子岳の歴史を物語る遺跡となっています。
実は、中へ入ったのは今回が初めて。
それまで中を覗いたことはありますが、入り口から泥々の状態なので、今までは入る気になれなかったのです。

IMG_4730.jpg

T11Rの最大光量(1800ルーメン)で、絞りやシャッタースピード、ISO値を固定してのマニュアル撮影。
入ってみると思ったより奥行はなかったですが(約15m)、横幅はかなりありました。
お堂の名残を留めるものは全くなく、更地に近い状態になっておりました。
これら3種類のライトに共通して言えることは、色温度がちょうどいいということ(6000k)。
安いライトだと寒色のもの、色温度の高いもの(7000~9000k)がほとんどなのですが、どれも見え方が自然。
写真に写しても、ナチュラルな色合いに写りました。

IMG_4735.jpg

こちらはIF22Aの最大光量(2100ルーメン)での撮影。
スポット光であることが一目瞭然。
欲を言えばもう少し周辺部との輝度差がないといいのですが。
この洞窟の奥行だったらそもそも飛び系のライトを使う場面ではないので、これは仕方ありません。
今最も勢いの感じられるメーカー、オーライトのヘッドライトも使いやすかったです。
このヘッドライトの充電池の容量は2600mAhと破格で、それでいながら質量は131gという軽さ。
このヘッドライトについては、日を改めて詳しくレポートしてみたいと思います。

IMG_4742.jpg

洞窟内をくまなく探索したけど、歴史を感じさせる遺物はこれくらいしか見当たらなったです。
定番のガラス瓶。おそらく酒瓶でしょう。

さて、ヘッドライトにしろフラッシュライトにしろ、LEDの性能もさることながら何より充電池の容量が大切。
特にフラッシュライトに置いてはなぜか日本のメーカーは汎用性のある大容量リチウム充電池、18650や21700、26650を採用しておらず、独自規格の電池を用いています。
それらの電池は容量が3000mAhに満たないものばかりで、今や5000mAhが常識となった21700や26650を採用しているメーカーのライトに比べるとどうしても基本性能の部分で見劣りがしてくるのです。
フラッシュライトの分野では、国産品はガラパゴス状態。

さて、最後にフラッシュライトの性能を客観的に詳しく分析しているサイトを紹介します。
ZeroAir レビュー
スペックに800ルーメン4時間と書いてあったとします。
多くのライトは800ルーメンの明るさが4時間続くわけではなく、徐々に明るさは下降線をたどっていくのが普通。
海外勢のライトはターボモードで2000ルーメン以上出る製品が少なくありませんが、最大光量の持続時間は短くて30秒、長くても2~3分しか持たないのが普通。
時間経過と明るさの変化をグラフにしてくれればと思うのですが、メーカーはそこまでガラス張りにはしてくれません。
しかし、このサイトではその相関関係をグラフと数字で見ることができるのです。
取り上げられているメーカーはそれほど多くないですが、参考にはなります。
こないだ水没させて故障してしまい、おしゃかになりましたが、SOFIRNのSP35を買うに至った動機はこのサイトのグラフを見てからのこと。
明るさが一定のまま保持されるからです。
これがいかに使いやすいことか。
残念ながら今回新たに買い足したIF22Aは定電流駆動ではありませんが、TrustfireのT11Rも定電流駆動のようです。
最後にT11Rの使用感を列挙します。
*テールボタンで消灯点灯させ、サイドボタンで光量を変化させる。この方式だと誤点灯がないので合理的。
*いたずらにモード数がないので、操作がシンプル。
*近~中距離向けの照射角。飛び系を求めない一般的な用途だったら非常に使いやすい画角。
*3000mAhの電池(18650)を採用し、重量145g。山中で落として紛失したジェントスのMG886R(167g)の後釜として買ったのだが、重量はもちろん全ての面でこちらのライトが格上。
*USB充電ケーブルの差込口の開閉がしやすい。かといってペラペラではない。その点SOFIRNのライトはどれもゴムが固く、締めるのに手間取る。

あまりに欠点が見当たらないので、一回り大きな充電池21700を用いた姉妹機T21Rも欲しいくらいです。
ただあくまでも近~中距離用なので、坑内で使うのはこれからはIF22Aを優先させたい。
もっとも、T11Rとて最大光量にすると100m先ぐらいは割と視認できるので、これでも十分実用にはなるのですが。


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