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草倉銅山の縦坑へ潜入 [鉱物 (阿賀町・草倉銅山)]

草倉銅山(阿賀町)の記事も、はや10回目となりました。
下越では最も個人的な思い入れが強い鉱山なので、これからも春が来たら草倉詣でをすることが習わしとなるでしょう。
さて、草倉銅山にはあまたの縦坑が存在するのですが、その中で唯一降下できそうな抗口へ潜入してみました。

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4月30日の不動沢上流の風景。
今回も車道から旧鉱山道を辿って沢へ降りましたが、途中からこのようにヤブが深くなり、右岸を歩いたり左岸を歩いたり忙しく行き来せねばならず、距離の割には非常に疲れました。

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今回、沢の途中で茶碗の破片を発見。
昨年は飯場跡と思われる広場で同様の破片を見つけましたが、距離的にも飯場からかなり近いのでそこから流れ着いたのでしょうか。
生活の痕跡(おそらく100年以上昔です)を発見するとなにか嬉しいです。
考古学者になった気分。

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高巻きの途中で、1枚目の写真に写っているのと同様の大きな緑色凝灰岩が出てきたのですが、そこに針水晶がたくさん生えていました。

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この手の形状の水晶は草倉銅山エリアでは最も一般的で(ていうか、これしか見つからない)、特に珍しくはありません。
この岩には最大で40cm四方の面がびっしりと細かい水晶で覆われていたり、これはこれで凄い!と思いました。

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さて、今回目指したのは舟内沢鉱区の縦坑。
この鉱区に最も多くの縦坑が集中しており、そのうち一つだけ斜坑と言えそうな坑口を昨年見つけました。
すぐ両サイドは縦坑となっているので、地中では水平坑道で繋がっているものと思われます。
坑口入り口には大きな木があり、そこにザイルをフィックスして恐る恐る降下開始。

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でも15mほど降りたところで直下が絶壁となり、降下はそこでストップ。
絶壁となっている壁の高さは4~5mくらいであり、ザイルにもまだ余裕があったので懸垂下降で降りようと思えば降りられるのですが、アッセンダーがないと登り返しができません。
この写真はUターン地点から斜め下方向を写したもの。
かなり脆そうな天井なので、やはり下まで降りない方がよさそうです。
坑道はずっと先まで伸びているように見えましたが、横幅はかなり狭く、いかにも明治時代の坑道といった風情。

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この足場の真下方向を写しました。
左隅に丸太のような太い柱が1本見えるかと思いますが、そこを中心に撮ったのが次の写真。

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丸太は杉だと思うのですが、等間隔に凹みが付けられています。
木製の階段というわけです。
鉱夫の人たちはこれを伝って下へ降りていったのですね。
既に木が腐っている確率99%。
体重をかけた瞬間にポキっといきそうです。

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実はザイルを使えば何とか降りていけそうな斜坑は二つあり、もう一つがこれです。
入り口は最初の斜坑からほんの7~8m離れた場所にあります。
しかしながら、よく観察するとこちらの方が距離が長く、深さもありそう。
左手方向にカーブしており、その先は見えないのですが本能的にヤバそうと思ったので断念。
カーブの先は、おそらく隣接する縦坑の先にある坑道と繋がっているものと思われます。

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さて、帰りにこの鉱区で新しい坑口を発見しました。
これも斜坑です。

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やはり横幅が狭く、見るだけで閉塞感を感じます。
斜度的にはそれほどでもないのでザイルを使えば降りられそうですが、残念ながらザイルをフィックスできる適当な支点が入り口付近にありません。
内部の構造的には、舟内沢鉱区や隣接する他の鉱区の坑道と同じスタイル~明治仕様?~です。

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舟内沢鉱区で最も不可解な縦坑がこれ。
昨年初めて見た時も頭を捻ったのですが、どのルートを辿って鉱夫のみなさんが地底世界へと降りていったのか、皆目見当が付きません。
今回は前日の雨のためかなり水量が多く、余計そう感じてしまいました。



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