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クローライト入りガーデン水晶 [鉱物 (阿賀町)]

2週間ほど前に採取してきた石です。
場所は阿賀町の某山間部を流れる小沢。
沢と言っても全長150mぐらいしかなく、おそらく夏場は水が枯れるでしょう。
そんな小沢ですが、その短い区間で5cmほどのアメジスト、1kg以上ある大きなカルセドニーを見つけました。
そして、今日紹介するのがガーデン水晶、いや、正確にはガーデン石英というべきでしょうか、そんな珍しい石です。

IMG_1322.jpg

質量505g。
河原で2kg近い重さがあろうかという玉髄混じりの石を見つけ、現地で3つに割った石の中で最も小さなそれを1個持ち帰ったのです。
それがこの石。
長波のUVライトを当て、蛍光するかどうか実験しました。

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緑の部分を除く半透明の部分は白っぽい蛍光を示します。
問題は緑の成分は何かということ。
当初は苔かなと思ったのですが、苔だったら赤く疑似蛍光するはずですし、おそらくクローライト(緑泥石)だと思います。

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別な部分。
片面だけでなく、あっちこっちにクローライトが付いています。
高倍率のルーペで見ると、肌色の部分ももれなく珪化しており、ザクロ石っぽい微細な結晶も見られます。

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小さなくぼみもあり、ここだけUVライトを少し照射し、内部の様子がわかるように写しました。
丸い結晶に覆われているようです。
さらに割ったら新鮮なモコモコ君が顔を出しそうですが、もったいないのでこれ以上細分化するのはやめました。

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一般に何らかの内包物(インクルージョンと言います)を含む結晶は、それが多ければ多いほど価値が下がるのですが、例外的にガーデン水晶は内包物ありきの鉱物です。
内包物には様々な種類や色がありますが、その中で最も珍重されるのがクローライト(緑泥石)。
欧米では特にクローライトの人気が高く、クローライトだけを内包するガーデン水晶はいい値段がしますし、緑のクローライトだけからなるブレスレットも高いです。
緑は色が濃ければ濃いほど価値が高いとされるのですが、この石は深緑色をしているのでグレード的には高級品。
もちろん売ったりはしませんが、自尊心をくすぐられます。
白っぽい半透明の部分の透明度がもっと高ければなあと思うのは、あまりに贅沢な悩みでしょう。
実は多数持っている水晶系のブレスレットの中で、最も好きなのがガーデン水晶のそれ。
ゆえにこの石への愛着も捨てがたく、近日中に現地に残してある残り二つの断片も持ち帰ろうかなと考えています。




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