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飯豊鉱山飯豊坑を目指して [鉱物 (新発田市・飯豊鉱山)]

つくづく飯豊鉱山へのアプローチはダイ・ハードだと思います。
16日、今年初めて飯豊鉱山を目指したのですが、こんなに草深い鉱山道を歩いたのは初めて。
まだ本坑へ入ったことが2回しかないので、加治川治水ダムから続く鉱山道も歩き慣れておりません。
そして、昨年の初回のアプローチがそうだったように、今回も行くとき道に迷いました。
それほど深追いしなかったので大事には至りませんでしたが、その代償として右足首を軽くひねってしまいました。
さて、今回の目的は本坑の探索ではなく、まだ誰も入ったことがないと思われる川向うの坑口に到達すること。
国立国会図書館デジタルコレクションや地質文献データーバースで入手できる飯豊鉱山の資料は意外と少なく、1950年や1961年に書かれたものがあるだけ。
それらの文献を総括すると、古岐沢をはさみ、右岸が飯豊坑、左岸が小岐坑ということになっています。
飯豊坑は鉱山の歴史において後期に開発されたエリアで、鉛・亜鉛を主に採掘していたようです。
一方、小岐坑は銅が主体。
黄鉄鉱の巨晶が見られるのは小岐坑であり、飯豊坑へ行っても黄鉄鉱が目的の場合は肩透かしを食う確率が高いものと思われます。
過去2年間の探索で、飯豊坑へ入れる可能性のあるルートはこれしかない、というルートを今回辿り、なんとか古岐沢の河原に降り立ちました。

IMG_7946.jpg

右端に見えている白いロープがぼくが垂らしたもの(あとで回収しました)。
小岐坑はこの沢の下流部に位置しています。

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まだまだゴルジュは続きますが、事前に調べた沢屋さんのレポート通り、ここから先はしばらく沢通しで歩けるようです。

IMG_7918.jpg

左手前方に、人工的な落ち込みが見えてきました。
近寄ってみます。

IMG_7922.jpg

なんと、ここでしたか!
飯豊連峰~四方沢の旅」の故長島氏が、古岐沢の遡行記の当該ページで上から5枚目の写真の場所です。
「・・・ブロックに埋め込まれたパイプから水が噴き出ており、ブロックの背後には洞窟のようなものがあった。」
確かに洞窟のようなものが見えます。

IMG_7930.jpg

別アングルから。
なんとか右側からよじ登れそうだったので、よじ登ってみました。

IMG_7934.jpg

確かに坑口がありましたが、入り口から完全に崩落しています。
もっとも、これは水抜き坑だと思われます。
下一番坑より下のレベルに採掘目的の坑道はないと思われますし。

IMG_7945.jpg

最初に降り立った河原の辺りは、あちこちにこのような太いワイヤーが垂れ下がっていました。
ズリらしい鉱石もたくさんあり、水中に大きな苦灰石が横たわっていたり。
この河原でゆっくり石探しするのも面白いかも。

IMG_7939.jpg

河原に降りてから最初上流側へ少し歩いたのは、地形的に坑口が控えていそうな感じだったからです。
ひょっとしたら、もう少し斜面の上の方にも坑口が待ち構えていたかもしれない怪しい地形があったのですが、いかんせん見通しが悪い上、ひねった右足首が徐々に痛くなってきたので、無理せず当初の目的である、下降地点から下流側に行けるかどうかを確かめることにしました。
長島氏の記録によると、索道の発着点でもあった右岸の大きな洞窟跡を過ぎてから、3m滝を直登、4m2条は左岸を巻き気味に登るとあります。
上の写真は下降地点から下流側に向かって20mほど歩き、そこから写したもの。
直下が3mの滝になっており、ここもぼくの技量ではロープがないと降りることができません。
この下に4mの滝が2つ連続しているはずですが、ここから見る限りではかなり急そうです。
そして、中央右側にコンクリートの壁が見えます。
おそらくその向こうに大きな坑口が控えているはず。

IMG_7949.jpg

ここも下の河原から直登できるのか?という疑問が残りますが、下の河原にたどり着くまでかなりのスタミナ&技量が必要となるので、エキスパートの領域です。
ぼくには無理かな。
とりあえず古岐沢上流の河原に降り立っただけで大満足。
ちなみにゴルジュ地帯はここまでで、2枚めの写真から上流になると渓相は一気に穏やかになります。





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