SSブログ

水谷銀山の御神木 [鉱物 (新発田市・水谷銀山)]

水谷銀山合宿?三日目。
本日の目標は次の通り。

①日本金山誌の蔵光鉱山(=水谷銀山)鉱床分布図において、”鉱脈3本あり。真ん中大きいと云う”と書いてある場所に2つ描かれている坑口を探すこと。
②そこに至ると思われる枝沢で多くの石英を見たので、もっとじっくり観察してみる。
③おととし訪れた山の神を再訪し、元通り立っているか確認する。

IMG_0164.jpg

現地へ着いてすぐ、エメラルドグリーンが美しい池を発見。
幸先いいと思いきや、最初に目指した①の坑口は見当たりませんでした。
今から思うと、もっと上流部だったかもしれない。
まだそれほど落葉が進んでおらず、遠方の視界があまり効かないので、宿題は来春に持ち越しです。

IMG_0178.jpg

昨日目をつけた沢はあまり大したことがなく、隣の沢に移ると、そこが石英の楽園でした。
落ち葉に隠れてよくわからないかもしれませんが、石英の多さは金丸鉱山の大切坑下のズリに準ずるほど。
この沢は実はおととしも歩いているのだけど、こんなに石英が多かった記憶はありません。
しばらく昨日同様、透明な結晶が付いている石はないか探し回りましたが、次の写真が限度でした。

IMG_0176.jpg

隣の沢も含めて、8月の豪雨では水位が30~50cmは上がったようです。
両岸がえぐれている所が多く、そういったむき出しになった斜面を見ると、結構な密度で石英が混じっているのでした。

IMG_0166.jpg

ここでも念入りに水晶が埋もれていないか観察したけど、なかなかないです。
やはりこの沢では、というか、地質学者が言うところの二王子岳花崗岩地帯ではクリアタイプの水晶はほとんど出ないみたいですね。

IMG_0169.jpg

さらに登ると、このような地形に2~3回遭遇しました。
やはり土の中には石英が一定の割合で埋もれています。
だから8月の大雨で一気に流出し、それが河原に散らばったのでしょう。

IMG_0194.jpg

なぜかこの沢には惹かれるものがあったので、さらに詰めていくと、いきなり桃源郷のような風景を目の当たりにしました。
ヤブがないのです。
広大な草原地帯といった風情。
中央に三角錐の形をした小山がそびえ、その天辺にはなんの木でしょう?辺りを圧倒する生命力を放っている大木が鎮座しています。
その天然のピラミッドにはその木を含め、4本の大木が生えており、天高く枝を伸ばしています。
この広場には明らかに人の気配の名残が感じられ、重要な採鉱区だったことを知りました。
日本金山誌にはこの場所の記載がありませんが、同誌における水谷銀山の記事はかなり古いもので、上谷坑でさえまだ坑口が描かれておらず、探鉱中と書いてあるほどです。

IMG_0196.jpg

ピラミッドの手前で沢は二手に分かれ、まず左側の沢を詰めてみました。
やはりというか、ちゃんと踏み跡が尾根筋に残っており、ラクに歩けます。
そして行く手には絶壁がそびえ、その直下がいい感じ(つまり、坑口が控えていそうな感じということ)。

IMG_0205.jpg

岩壁の付け根に来ました。
残念ながら穴はなかったですが、この岩壁が素晴らしいバイブレーションを放っているのです。
ここで座って瞑想でもしたいくらいでしたが、時刻はもう16時近いのでそろそろ下山しないといけません。

IMG_0198.jpg

右側の沢も下の方だけ歩きましたが、上の方が怪しかった。
こちらも来春の宿題に持ち越しです。
そして、この広場の近くで小さな坑口を発見(上の写真)。

IMG_0200.jpg

間口が狭いので奥の方が写せません。
手をうんと伸ばしてライトを奥の方へ向けると、自然地形ではなく坑道であることがわかりました。
まっすぐ東西に伸びているようです。
日本金山誌の”蔵光鉱山坑内平面図”における本脈の辺りに位置するのでないかと思うのですが、よくわかりません。

IMG_0180.jpg

それからは早足で下山。
帰りに山の神に立ち寄り、両手を合わせてきました。

IMG_0184.jpg

丘を下ると、見覚えのある木組みが出現。
元山坑の入り口です。
支保工もしっかり残っていました。よかったよかった。





nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。