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飯豊鉱山旧鉱山道の現状 [鉱物 (新発田市・飯豊鉱山)]

今年8月の豪雨で、飯豊山系の新潟県側、福島県側の山々も大きな打撃を受けました。
飯豊鉱山へ続く旧鉱山道の一部は加治川治水ダムのダムサイトから遠望できるのですが、3/5くらい歩いた地点で大きく崩落している様子が見えるのです。
年内に一度その危険箇所をこの目で確かめてみたかったので、26日午後から現場へ行ってみました。

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地形図だとベンチカットの記号が出てきますが、今は草木に覆われているのでその地形を視認することはタイミングが難しいです。
(ベンチカットはその昔、石灰岩を採掘していた跡です。)
雪解け直後が一番地形がよくわかるのですが、加治川治水ダムへの道路は冬期通行止めになり、例年開通するのが5月のGWの前後。
その頃は既に新緑が生い茂っているので、おそらく初冬である今の時期が観察には最適なのかもしれません。
白い部分が豪雨による土砂崩れが起きた地点。
果たして無事通れるのでしょうか?

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この谷はダムサイトから死角になっているので見えませんが、ここも地すべり被害が見られました。
しかし、通過には支障なし。

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ここが問題の大規模な地すべりが発生した谷。
斜度がそれほどきつくないし、多少浮き石が多かったものの、通常のガレ場と相違はありません。
ただしトラバースの最後の方でいやらしい場所が現れ、ちょっと神経を使いましたが、山歩き中級者以上の方であれば多分大丈夫。
しかしながら、従来はぼくの複数の石友がそうであるように飯豊鉱山へ行くときは長靴を履いていく人が一定数いると思うのですが、ミッドカットのある程度しっかりした登山靴ないしはトレッキングシューズじゃないと危険なんじゃないかなと感じました。

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ここは小岐沢の河原ではなく、ベンチカット最下段部にある広場です。
ご覧のように、広場一面に土砂が流れ込んできています。
ズリ石も少しは含まれるだろうから、この広場で石ころ探しをするのもいいかも。

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参考までに、おととし写した広場の写真。
厳密には、今回写した場所はこの広場の手前側~もっと延長線上~なのですが、どこも一様に草木がなくなっていました。

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午後からの散策だったので坑内には入らず、鉱山道を終点まで歩いてみました。
本坑口への分岐をすぎると、まもなくこの半ドーム型の遺構が現れます。
今まではこれが何の施設かわからなかったのだけど、こないだ何度か訪れた赤谷鉱山某鉱区の繰込場(くりこみば)とそっくりなので、もしかしたらこの建物も繰込場なのかもしれません。
周囲には多数の坑口が点在しているし、ここが鉱夫さんたちの集合場所だったとしてもおかしくはない。

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帰りに旧鉱山道沿いに点在する坑口を、ちょっとだけ覗いてみました。
土砂の流入がないか、やはり心配ですし。
この坑道は手前の部分、わずかに土が堆積しているように見えるけど、まあ以前の姿と変わりありません。
ちなみに中程に立坑の入り口があるのですが、位置関係から言って、この立坑は本坑エリアと接続している可能性も高いです。

IMG_0773.jpg

別な坑道。
奥の緑泥石の壁がなんかいい感じ。
視界が非常にいいため、今まで気付かなかった複数の坑口の存在に気付きました。
これはその一つ。
長さは全然短いけれど、人が入った痕跡のない坑道を見つける作業は快感です。





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