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白い岬 [鉱物 (村上市)]

新潟県北部から山形県にかけての羽越地域には、タイプの異なる3種類の花崗岩体が存在します。
磁鉄鉱系列の早田花崗閃緑岩、チタン鉄鋼系列の岩船花崗岩、その中間の西田川花崗閃緑岩です。
新潟県側の羽越地域の山間部には、かつて脇川、神徳、塩野町、高根、重石、鍋倉、能化山、金丸、観世音、大徳鉱山など、岩船岩体に伴う10箇所の鉱床群が知られ、鉱山が操業されてきました。
今回調査したのは笹川流れの磯ですが、一口に岩船花崗岩といってもところによっては微妙なバリエーションがあります。
笹川流れ全域の岩場に共通して言えるのは、思い切り粗粒な花崗岩が多いこと。
ぼくの地元の二王子岳で見られる二王子花崗岩とは明らかに特徴が異なり、行く度に新たな発見があります。
さて今回の大発見ですが、大規模な石英脈を見つけたのです。

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この先の磯が真っ白な石英に覆われていたのです。

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興奮を禁じえませんでした。
かなり時間を食ってしまったので、この日の行動予定が大幅に狂ってしまい、本来の目的地であった山形県の五十川までは行けませんでした。
岩船花崗岩は晶洞を伴わないのが基本とのことですし、白い不透明な他形結晶しか見当たらなかったので水晶はないと思うのですが、それでも可能性はゼロではないと思います。
珪石といえば、新発田の千石鉱山が下越で操業された中では最も規模が大きかったと思うのですが、現在その露天掘り跡へ行っても石英はほとんど見つかりません。
そこに至る小沢の転石の方が石英や珪石の数は多いでしょう。
きっと千石鉱山の露頭も、採掘が始まる前はこんな感じだったんでしょうね。





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