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草倉銅山通洞坑へ [鉱物 (阿賀町・草倉銅山)]

やっと草倉銅山通洞坑へたどり着きました。
草倉銅山については、過去3回の記事で歴史とか詳述しましたので、概要はそれらの記事をご覧下さい。
今回の目的は次の3つ。
1.通洞坑を見つける
2.舟内沢鉱区の坑口を見つける
3.通洞坑から下流部の河岸段丘にあったはずの鉱山施設もしくは鉱山集落跡の痕跡を確かめる

一応、目的は全て果たすことができました。
まず、今回は1.及び3.についてレポートします。
昨年色々と資料を収集した中で、通洞坑及びその周辺にあったと思われる集落跡へ行くには、ある沢沿い(結局これが舟内沢だったのだけど)に下って不動沢へ抜けるしかないと判断。
昨年の下見で、林道からその沢の入り口で踏み跡を見つけたので早春になったらこの踏み跡を辿ってやろうと思っていたのです。
その踏み跡は出だしの100mほどは思ったより明確で、道幅もそこそこありました。

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途中から不明瞭になり、左岸に行ったり右岸に行ったりしましたが、行きは沢をほとんど歩くことはなく、極力旧道を拾いながら歩いてみました。
結果、40分ほどで不動沢へ到達。

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すぐ目の前の対岸(右手)が、地形図の等高線通り平べったい河岸段丘となっており、ちょっとした広場が出現。

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このような広場が3つほど連続したのですが、どれも広さと灌木の密生度は同じくらい。
不動沢の右岸にこれらの広場を縫うように旧道が伸びていました。
今回は下流へは行かなかったですが、200~300mほど下れば大切二番坑が出てくるはず。
そして、資料通りの位置に通洞坑はありました。

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通洞坑こと大切一番坑は、草倉鉱区、舟内沢鉱区、滑滝鉱区と坑道でつながっており、草倉銅山の中では本坑口と並び、最も歴史ある坑口です。
昨年探し当てた資料に通洞坑の古写真が載っており、それによると通洞坑の入り口は建物の中にありました。
今は青天井状態となっていますが、鉱山が大正9年(1920)に閉鎖されてから100年も経っているのです。
在りし日の鉱山集落を思い浮かべると、目頭が熱くなるのでした。

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通洞坑内部。
右側も同じような穴が空いており、やはりすぐ先で閉塞されています。
ここから15~20m奥で同様の坑道らしき穴が見られるのですが、もちろんそれは通洞坑の坑道の一部。

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通洞坑から旧道を沢の上流側に向かって歩いていくと、すぐ石垣が出現。
このような石垣は他にも見られました。
本来の計画だと、ここから不動沢の遡行を開始し、草倉銅山入り口の案内板が立つ林道へ抜けるつもりだったのですが、100mくらい上流のゴルジュ地帯でスノーブリッジが谷を覆っているのが見えました。
さらにその先には落差10mはあろうかという立派な滝が控えています。
なので、おとなしく来た道を引き返しました。

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引き返す前に、40分ほど鉱物探し。
左岸の斜面がこのように岩だらけとなっており、標高差にして70mも登ってみました。
あとでGPSのログを見てみると、その先には地図に記載の岩壁が待ち構えています。
林道から見える大岩壁です。
やはりそこで引き返して正解でした。

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地質ですが、一番目立ったのは緑色凝灰岩。
ついで頁岩に礫岩といった感じでしょうか。
新潟県地質図説明書(昭和52年版)記載の地質図と照らし合わせても、やはりこのような岩石となっていました。
で、かなりの頻度で針水晶が見られるのです。
ぼくの最初の草倉銅山訪問記にも、同様の水晶の写真を何枚か載せましたが、どうやらこの辺の山は針水晶が一般的のようです。
ただしサイズは小さく、ラストの写真のやつでも長さは2cm程度です。
その点2019/05/24の記事の場所の記憶を思い起こしてみると、一回りサイズも本数も多く付いている岩をもっと見かけました。
そこはここから標高差にしてさらに60~80mほど上の斜面なのですが、上へ行けば行くほど結晶のサイズは大きくなるのかな?
といっても50歩100歩ですが。
それ以外の鉱物は、素人目には皆無でした。

※不動沢のスノーブリッジ先に見えた滝ですが、不動沢を遡行した方の記録を見ると落差12mあり、2段になっているでそうです。下段は乾いている左壁を快適に登れるけど、上段はナメ状で滑りやすく、水流の右側を慎重に登ったとのこと。
でも、今は雪代水でかなり水量が多かったので、直登はできないかもしれません。




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