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坑口という名の芸術・草倉銅山滑滝鉱区 (1) [鉱物 (阿賀町・草倉銅山)]

幾つかも分かれている草倉銅山の鉱区の中で、最もアクセスしにくい滑滝鉱区は昨年まで僕にとっては処女地でした。
しかし、昨年不動沢中流部まで通洞坑を経て沢沿いに下っていったら予想以上にはっきりと鉱山道が残っており、滑滝坑の探索も不可能ではないと。
その時は時間と体力の関係でエンド坑附近で引き返しましたが、いつか山神堂と滑滝鉱区には行ってみたいと思ったものです。
そして、チャンスは意外と早く訪れました。
幸い、今年に入ってから最も詳しい地質図を入手し、そこに鉱山道がはっきりと書かれていたのです。
ただ、地図の横幅が足りず、滑滝鉱区に至る鉱山道が車道のどの辺りから派生しているのかがわかりません。
そこを先月下見した際に発見し、先日滑滝鉱区へアタックした次第。

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旧鉱山道は、覚悟していたものの壮絶なヤブに覆われていました。
雪解け直後の時期だったからなんとか前進できたものの、5月に入ったらもうアウトでしょう。
何よりやっかいだったのは、トゲのある枝が多いこと。
鉱山道の面影はなんとか残っていたものの、尾根超えルートとなるため、それなりに体力は消耗します。
それだけに滑滝が見えてきた時の感動といったら・・・
滝の上までしっかりと右岸に鉱山道が残っているようです。

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最初に現れた坑口と、その内部。
地質図には沢の右岸に坑口が4つ、左岸に2つ描かれていますが、実際にはその倍くらいありました。

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右岸には鉱脈が3本あり、前ヒ、本ヒ、奥ヒがその内訳。
今日お届けする坑口群は、前ヒに属するそれだと思います。
写真ではあのスケール感をお伝えできないのが残念。

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前ヒの坑口群は立坑が大半でした。

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真上から撮っています。
棒で坑口を〆てあるけど、懸垂下降しない限り侵入は不可能。

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こちらも立坑。

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おそらくこの坑口が前ヒを追っていたメインの坑道だと思うのだけど、やはりザイルがないと降りていけません。
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こちらは珍しく水平坑道でした。

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滑滝が眼前に迫ります。
よく見ると、対岸にもうっすらと踏み跡が付いているようです。
急な草付きを登り降りするから、非常に危険。
こちら側もそうなのだけど。






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