SSブログ

石瀬鉱山再び [鉱物 (弥彦山周辺・石瀬鉱山)]

29日、3回目の石瀬鉱山探検に行ってきました。
行くたびにもっと楽なルートがないものか、探してみるのだけど、そもそもが急斜面に位置しているし、どこからアプローチしても毎回大汗かきます。

IMG_2451.jpg

ちょっとわかりにくいけど、これが坑口の周辺に残っている鉱山道の名残り。
部分的にしか残っておらず、まずこの道を見つけることが肝要。
あとは辿っていけば自然に坑口にたどり着けます。
畑鉱山(関川村)の本坑口も、やはり坑口周辺にしか鉱山道は残っておらず、林道から初見で来ることは不可能。
昔はもっと下からはっきりした踏み跡が残っていたんだろうけど、今は踏み跡も途絶え、完全に自然に還っています。

IMG_2458.jpg

ぼくの知る中では、この鉱山が最も複雑怪奇であり、坑道の総延長こそ短いものの、立体的な構造の複雑さは類を見ません。
上の階層は侵入ルートがなく(ひょっとしたら、ここより20m上部に位置する別な坑口からアクセスできるのかもしれない)、思い切り狭いです。
下の階層も2つのレベルからなり、やはり降りていけそうもないのですが、今回1.5m下の空間に降りることができ、初めて知り得た光景もカメラに収めました。
さて、これは下の階層を写した写真ですが、下の階層も南北に2つの空間があり、それらは分断されているので余計地形の把握が難しくなります。
この坑道で唯一、ブルーアラゴナイトらしい色合いと質感の鉱物を発見。
高い壁の途中にあるので、手を触れることもできませんが。

IMG_2463.jpg

IMG_2472.jpg

IMG_2477.jpg

これら3枚は、今回初めて下降した坑道の風景の一部です。
一番下の写真は前方にプールがあり、深さもかなりあるのでその先に行くのは難しそう。

IMG_2481.jpg

こちらは天井。
天井も3箇所ぐらいで上方に向かって掘られており、どこも支保工がいつ崩れてもおかしくない状況なので、見るだけでハラハラ・ドキドキです。
それにしても、どのようにあんな狭く高い空間から採掘できたのか、同じ人間のやることとは思えません。

IMG_2487a.jpg

今回のもう一つの収穫は、銅で覆われた壁を見つけたこと。
70~80cmくらいの幅があるでしょうか。
下に転がっている鉱石も含め、ここが銅山であることを示す、確たる物証を得ました。

IMG_2486.jpg

やや離れて、ここにも銅が・・・
ただ、どれも奥の方まで銅にはなっておらず、わりと表面の浅い層だけのようでした。
だから品位的には低く、それで鉱夫たちは手を付けなかったのでしょう。

IMG_2515.jpg

帰りに、スタート地点近くの岩場で、弥彦&多宝山系で初めて”らしい”石英脈を発見しました。
4mの高さの岩のあちこちに石英やチビ水晶が付いている。
サイズは小さいものばかりだったけど、晶洞があればもっと水晶らしい水晶が顔を出すかもしれません。
急斜面ばかりでなにかと神経を使う多宝山だけど、自形の水晶がどこかに眠っている可能性が出てきました。

IMG_2528.jpg

最後に、坑道内の壁から剥離した25cmほどの珪孔雀石です。
この坑道ではマラカイトよりクリソコラの方が一般的でした。
もっとも、どちらもごく一部でしか見られないのですが。




共通テーマ:趣味・カルチャー