SSブログ

露天掘り跡を渡り歩く [鉱物 (弥彦山周辺・間瀬銅山)]

IMG_4635.jpg

間瀬銅山(新潟県)には特に共同墓地のようなものはないのですが、それでも山中に数ヶ所、人知れずこのような墓碑が立っています。
こちらは裏面なのですが、明治32年、天命45才と刻まれています。
このお墓の背後にかすかな踏み跡が残っており、その近くにも別な踏み跡が残っているのですが、どちらも途中から壮絶なヤブとなり、完全にトレースしたことはありません。
しかしながらおととしだったか、かなり上の方でそこそこ大きな露天掘り跡を見つけたことがあります。
今回はそこからさらに尾根の上部を目指しました。

IMG_0014.jpg

この斜面は宝川右岸側に位置しており、いろいろな文献を当たってみましたが、こちら側に坑口があったという確証は得られませんでした。
今回想定していたよりずっと上の方まで登ったのですが、下からは見えないもののひたすら岩稜地帯が続いており、ある程度大きな岩場にはことごとく露天掘り跡ないしは狸掘り跡が認められました。

IMG_0030.jpg

一見立派な坑口に見えますが、どれも奥行き2~3mしかなく、露天掘りの延長線上といった感じです。

IMG_0041.jpg

岩は全て凝灰岩で、本坑エリアの凝灰岩より若干風化気味。

IMG_0043.jpg

大きな穴の下にはたいていズリも見られます。
ざっと表面を見る限りにおいては、特に銅の二次鉱物や方解石はなかったけど。

IMG_0045.jpg

この岩尾根ですが、下部はあれだけヤブが密生しているのに、そこを抜けると別世界となり、とてもすっきりした林間になります。
この岩場地帯はかなり横幅があるので、片っ端から制覇していくとあっという間に時間が過ぎてしまい、全部は見きれませんでした。

IMG_0052.jpg

こちらは絵に書いたような露天掘り跡。

IMG_0065.jpg

とにかく岩場が途切れません。
ヤブも薄いままです。
これで好みの鉱物が拾えたなら言うことなしなのですが、そう甘くはありませんでした。

IMG_0070.jpg

この岩壁には径30cmほどの晶洞が二つありました。
人間が掘ったものです。
ライトで中を照らしてみたけど、特にこの鉱山で採れていたような鉱物や石英などは見られませんでした。
鉱夫さんは何をゲットしたのだろう?

IMG_0072.jpg

今回の最高到達地点。
思えば上まで来たもんだ・・・
ここから先は岩場が途切れ、斜度も少し緩やかになっていったのでもう露天掘り跡は現れないものと判断。
もっとも、雪がかなり増えてきたので、これ以上は進めなかったというのが本音ですが。



共通テーマ:趣味・カルチャー