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真川の露天掘り跡 [鉱物 (弥彦山周辺・間瀬銅山)]


かつて間瀬銅山の鉱山集落(宿舎・神社・事務所・選鉱所・精錬所・長屋)があった真川の河原を、再度徹底的に探索してきました。

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まずは下流部から。
この堰堤は最終駐車場脇にある堰堤。
ここは比較的簡単に河原へ降りることができます。
左側の岩場に注目。

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一部えぐれている箇所があるのですが、堰堤建設のためにこういう地形になったとも考えられ、この岩場で採掘が行われたのかどうかは不明。
尚、間瀬銅山で採っていた鉱物は、黄銅鉱・黄鉄鉱・閃亜鉛鉱・方鉛鉱など。
鉱脈は第三紀中新世の粗粒玄武岩を貫く閃緑ひん岩です。
真川も、その支流の深ヶ沢も基本的には粗粒玄武岩が主体であり、毛色の変わった岩はほとんど見ません。

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その上流にある堰堤。
右手のこの岩場が今回来たかった場所です(前回の記事で2枚めの写真の岩場)。
下の堰堤から河原を歩いてくると途中で高巻きが必要な小滝が現れるので、なんとか堰堤直下に近く河原へロープを使わずして降りられるルートを探したところ、それを見つけることができました。
かすかな踏み跡を辿っていくと、ピンポイントでゴルジュ状の谷間へ下降することができ、そこから一投足で念願の岩場にたどり着きました。


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思っていた通り、人工的に岩を削った跡が不規則にあちこちにあり、露天掘り跡であることが確定。
深くえぐれている部分、ライトを当ててみると手当たりしだいに掘ったような複雑な形状となっている部分もあり、先人の苦労が忍ばれました。
壁面にはこれといって鉱物の結晶は見当たらず、しかし精鉱したら取り出せるかもしれないと思われる箇所もあることはありましたが、写真を撮るだけに留めました。

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堰堤下から下流部はこんな感じ。
20mほど先に何やら洞窟がありそうなので行ってみます。

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本流は左側の方です。
ここは明らかに露天掘りの跡。
近寄ってみます。

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フムフムなるほど・・・

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周辺の河原には、真川のもっと上流部分の河原よりはるかに高密度で、黄銅鉱や黄鉄鉱、方解石が付着した鉱石が落ちていました。

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これも黄銅鉱と黄鉄鉱の組み合わせ。

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この白い結晶はおそらくマンガン方解石でしょう。
このあとズリに立ち寄り、足場の不安定な上の方で格闘しましたが収穫なし。
真川って思ったよりも面白いです。
探せばまだまだほとんど人が入っていないような場所もありますし、もっと上流の方はさらに未知の部分が大きい。
明治時代は見事な紫水晶も産出した間瀬銅山なので、紫水晶を密かに探しているのですが、今のところ水晶系の玉髄はほとんど見かけておりません。
田ノ浦では小さいながらも、またかなり風化が進んではいますが紫水晶の小片が見つかっていますから、可能性はゼロではないと思っています。






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