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折居川の石英 [鉱物(阿賀野市)]

先月押入れの整理をしていたら、中学2~高3まで書き留めていた"釣り日誌"が出てきました。
その頃のぼくはとても几帳面で、例えばそれが渓流釣りだったら遡行図まで書いていたのです。
え、そんな沢へ行ったの?と記憶が定かでない記録も多く、少年S君の偉大さを思い知った次第。
それらの記録の中で目を留めたのが、五頭の折居川の釣行記。
1時間弱遡行して5mの滝に出会い、そこでUターンしたらしいのだけど、全く覚えていません。
でも、その沢と隣接する沢こそ、本格的に鉱物探しを始めてから最も表五頭エリアでは目を付けていた沢だったのです。

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車は大きな砂防堰堤の手前まで。
そこから先は徒歩になりますが、今回は本流筋を途中から離れ、40年前に一度だけ行ったことのある小沢を目指しました。
当時は林道はなかったのですが、今は虚空蔵山への登山道の登りが始まる尾根手前まで付いていました。
ちなみにこの登山道と、沢沿いに伸びている登山道は完全廃道となっており、踏み跡も認めることができませんでした。

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渓相はおおむねこんな感じで、ひたすら砂底が続きます。
魚はいないでしょうね。
堰堤も多く、この小沢沿いのそれだけで5~6つはあったと思います。
結局この沢と、帰りに枝沢を3箇所に分け遡行したのですが、半透明の石英がかなり多かったです。
岩はほとんどが花崗岩で、肥大化したカリ長石だけからなる石も見られました。

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素行を開始してからほどなくこの石を発見。
20cmくらいの石英の塊なのですが、窪みに細い水晶が何本も見られます。
これは期待が高まります。

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この日(5日)遡行した中で、最も大きかった石英(約22~23cm)。
この透明度がこの沢での標準です。
色合いもこれがスタンダード。
ただし、帰りに立ち寄った枝沢の方では、もう少し赤っぽいものやスモーキークォーツっぽい色合いに変化しました。

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両岸に岩場がなかなか現れず、晶洞との出会いは期待できませんでしたが、このように透明度の高い石英はいくら見ても見飽きません。

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サイズは15~20cmが平均的。
たまに濃いピンク色のカリ長石が同居しています。

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例えば、この石のように。

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これなんか表面を磨いたら、結構鑑賞に耐えうる石になるかも。

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そして、とうとう見つけたスモーキークォーツのポイントヘッド。
台座にしている石英は、この石の近くで見つけたもの。
それなりに摩耗しているし、縦に割れてはいるのですけど、ちゃんと錐面が残っています。
面によっては光沢もあり、小さいけれどすごくきれい。

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別角度から。
次回は本流筋を攻めてみたいです。

※10月7日追記:
五頭連峰山岳観光マップに沢の名称が書いてありました。
それによると、左側の沢(赤線沿いの沢)は赤倉沢といい、ぼくが引き返した地点から上流は滝の沢と名前を変えるらしい。ということは、あそこからもっと上流へ行けば滝が現れたのかもしれません。
そっして、帰りにちょっとだけ立ち寄った沢はスグ沢という名前が付いていました。
ちなみに、このマップによるとセイジョ沢ではなくセイジュウ沢が正当らしい。
そして本流筋は南俣沢。セイジョ沢の左の沢です。
枝沢1本1本に名前が付いており、非常に流域が広いことから、一生楽しめそうです。
秋取山の北、割石林道沿いの沢も面白そうですね。





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表五頭・大荒川の下見 [鉱物(阿賀野市)]

先日、ネットで五頭の水晶について書かれた興味深い文章を読みました。
それによると、五頭連峰では松平山付近が最も花崗岩の変成作用を受けていて、水晶が形成されやすい理想的な条件を備えているのだとか。
そして、地形図の記号でいうところのガリ(雨裂)で水晶のポイントが見つかることがあると。
ぼくの今年の目標は、そうです、新潟県内でポイント水晶、すなわち柱状に発達した細長い形状の水晶を見つけること。
一番可能性の高いのは五頭連峰だと思っているので、それを裏付ける情報でした。
とはいえ、ぼくが最も慣れ親しんでいるのは流紋岩地帯の玉髄であり、花崗岩地帯の水晶の産状はまだ一部しか知見がありません。
まずは、とにかく現場を数多く訪れること。
というわけで、先日五頭少年自然の家から魚止めの滝にかけての区間をざっと歩き回ってきました。

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大荒川本流は、今が雪代水の真っ最中。
水量が多いので対岸に渡ることもままならない状況だったため、魚止めの滝から200mくらい下流の支流をちょっとだけ遡行してみました。
50mほど遡行して、靴を登山靴に履き替えてくればよかったと後悔。
なんかイメージ通りの沢で、しかも歩きやすいのでもっと上流へ行きたくなります。
しかし、スニーカーではこの辺りが限界。
ここからいよいよポイント水晶にしろ玉髄にしろ、立派なものが現れそうな気配が漂っていたのですが・・・

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時間がなかったので早々に切り上げ、もう一つの調査地である秋取山へ向かいました。
地形図を見ると、登山道を時計回りに登った場合、標高200m付近で登山道の両側に崖らしきものが現れるはず。
そこを見てみたかったんです。
ところが行ってみると、単なる急斜面にすぎず、岩場はなし。

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最後に立ち寄ったのが、この沢です。
五頭少年自然の家の炊事場裏を流れる小沢。
100mほど歩いてみたのですが、一定の割合で石英が見られます。

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中にはこんなものも。
あまり大物が現れそうな雰囲気はなかったのですが、もう少し上流へ行くと雨裂記号が出てくるし、尾根をひとつ挟んで東側にはもう1本の小沢があり、そちらも良さそう。
当方、松平山(954)はおろか、山葵山(693)までも登る自信がないので、標高150~300mの辺りを探そうと目論んでいるのです。



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分厚い玉髄 [鉱物(阿賀野市)]

前回の記事の続き。
五頭山麓で採取した玉髄です。
酸に浸け、洗浄したはいいものの、残念ながら思ったより色合いは薄く、こびりついた粘土もあまり落ちてくれませんでした。
結晶も破損したり摩耗している部分が多く、見栄えはよくありません。
しかしながら、結晶部分の最も厚いところで7cmあったのですが、これは玉髄やメノウ系の石の中では自己ベストです。

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こちら側はあまりルックスがよくありません。

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90度回転させると、おお~とため息が漏れます(自己基準)。

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さらに90度回して反対側。
思ったより粘土がこびりついていて、そこが残念といえば残念。

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一番押し出し?が効いている部分。

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左半分、ほんのりと薄紫がかっています。
でも、断面が美しくないです。

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この辺が唯一摩耗していない部分。

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この辺が一番カラフルでしょうか。






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分厚いメノウ [鉱物(阿賀野市)]

昨日(11日)五頭山麓の、初めて訪れる無名の沢を半日遡行しました。
成果は皆無だったけど、すごく歩きやすい沢で、とても楽しかったです。

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この沢は花崗岩が主体で、砂底が源流部まで続きます。
経験上、砂に覆われた渓ではあまり玉髄も見ない気がします。
このような渓相では渓流魚も生息しないし、ある意味死んだ川なのです。
途中から五頭の玉髄地帯がそうであるように、流紋岩が目につくようになりました。
ちょっと期待はしたのだけど、玉髄は一向に現れず。
その後再び花崗岩ばかりになったのですが、源頭部は一面の雪原となりジ・エンド。

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日付は変わって、こちらは今日(12日)訪れた別な沢の上流部。
こちらも初の訪問です。
すでに源頭部に差し掛かっており伏流水となっているのですが、このあと再び水の流れが復活しました。
ここはお気に入りの沢の支流の支流のそのまた支流という、沢というよりは単なる谷間をたまたま細々と水が流れていると形容した方が近いでしょう。
実は最初の訪問地がまだ雪に覆われていて行けなかったため、その場の思いつきで来てみた次第。
この辺に来て、急にインスピレーションが湧いてきました。
この先、脈があると!
事実、ここから20mほど先に進んだ辺りから玉髄が一気に現れ始めました。

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この小沢もご多分に漏れず落ち葉や枯れ枝で埋め尽くされているので、丁寧に落ち葉を取り除きながらの撮影。
玉髄は並べ替えていません。
そのままの配置でパチリ。

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こちらはアメジスト。
もう少し色が濃いとうれしいのですが、この沢ではこの彩度が限界でした。

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水の流れが復活すると同時に岩場が現れ始め、その落ち込みに多数の玉髄が埋もれていました。
上のメノウは50cm上の方にあったものを移動させてきたのだけど、あとの石は動かしていません。

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太い根っこと共生する玉髄。
このままの姿でどれだけの年月が経過したのだろう。
もちろん採取はしませんでした。

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このように分厚いメノウが結構目立ちました。

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ここが今回最大のポイント。
15分以上かけてようやく落ち葉を取り除くと、この日最大の、今まで見てきた中でもおそらく最も厚みのあるメノウというか玉髄が出現。
質量1.2kg、これは持ち帰りました。
粘土にまみれていたので、今年初のサンポール原液での洗浄。
昨年は一度も酸には浸けて洗浄したりすることはしなかったけど、汚れが落ちたら結構見栄えがするのではないかと思って。
見栄えがするようになったら、近日中に写真をアップします。




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謎の鉱物を探しに [鉱物(阿賀野市)]

初めてこの沢を訪れたのは、2019年の春でした。
その頃は鉱物収集を始めたばかりでして、拾ってきた石を汚れの有無に関わらずサンポールの原液に浸けたりしていたものです。
ビギナーズラックでその時素晴らしい石を拾ってきたのですが(次の写真)、サンポールの原液に2日間浸けておいたら、なんと透明な結晶部分が全部溶けてなくなってしまったのです。

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当時のブログを読むと蛋白石(=オパール)ではないかと書いていますが、岩盤を写した写真には確かに蛋白石である可能性が高い結晶も見られますが、上の写真の石は多分他の鉱物でしょう。
酸に弱いということは何が考えられるか。
方解石が真っ先に頭に浮かびますが・・・

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昨年秋に来た時はヤブの高さが猛烈で(最大3mくらい)、何もせずに引き返してきたけど、豪雪の後はこれほどまでにヤブがぺちゃんこになるんですね。
ちょっと感激。
おととしの春最初に来たときより見通しがよく、これはと思う地形はすべて歩き回ってきました。

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沢が流れる岩盤は、五頭山では珍しい黒光りする玄武岩でできています。
あとは赤・黄・緑のジャスパー各色が多い。
写真は黄色のジャスパー。赤も混じっています。

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こちらは緑のジャスパー。
緑が一番多いでしょうか。
この岩で幅30cmあります。

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沢を覆っているヤブが全く消滅していたので、今まで行ったことのない上流部(といっても20m先というだけだけど)まで遡行してみました。
こちらは黄色のジャスパー。
ジャスパーの周辺を観察すると、たいてい水色ないしは透明な小さな結晶が見ることができます。

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例えばこのように。
もう一度この鉱物が付いている石を持ち帰り、正体を突き止めるのが今回の目的。

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こちらはやや水色がかっています。
いかにも蛋白石ライクなのですが、蛋白石は酸に溶けないでしょうしね。
なんだろう?

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結局、透明な結晶が付いている幅15cmくらいの石を1個だけやっと見つけ、持ち帰りました。
ジャスパーと玄武岩が重なり合っており、その隙間に透明な結晶が見られます。

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反対側の面に比較的大きな結晶が付いていたので、マクロレンズで拡大撮影しました。

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365nmのUVライトを照射すると、地球のマグマのような赤っぽいオレンジ色に蛍光しました。
ということは、マンガンを含んだ方解石なのか?

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別な部分の結晶。
幾何学模様がなんとなく神秘的。
透明な結晶部分はすべからくマグマカラー?に蛍光しました。





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水晶讃歌 [鉱物(阿賀野市)]

よく晴れた日曜日(7日)、ラスト胎内へ。
土日は8時から営業開始なので、もちろん8時から滑走開始。
天気も良かったし、風倉エリアの営業は今日までなので、ラスト胎内と見込んで乗り込んだ人は多いのではないでしょうか。
ぼくもその一人で、今日はついぞ正面ゲレンデへ行くことなく、10時過ぎに撤収するまでひたすら風倉側で滑っていました。
風倉の駐車場も第二駐車場まで満車で、久々にこれだけ人が集まっているのを見ました。
いいことだ。
ほんと、胎内スキー場が今年も営業してくれてよかったです!
来年は胎内か三川のシーズン券買って、本格的にスキー修行再開します。

さて、午後は五頭山麓へ。
そろそろ例の小沢の源頭部の雪も溶けたかなと。
確かに雪はなくなっていたけど、上流部は下流部と違い狭いゴルジュが続くので、あまり積雪の有無は関係ないみたいでした。
昨年探索したときと見通しはそれほど変わりません。
むしろ、落ち葉の堆積が昨年までより多いような・・・
倒木もこれでもかこれでもかというぐらい出てきて、足腰の疲労もあり、40~50分で撤退した次第。

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落ち葉の状況。
これなんかまだマシな方で、この倍くらい積もっているところも多く、水の流れが見えないところが多いのです。前回みたいに落ち葉を取り除くという作業は放棄、初っ端から戦意喪失気味。


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ふと見上げると、大きな岩が斜面に横たわっている。
その手前にあるのは玉髄ではないか。

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きちんと紫がかっているのだけど、少し風化度が高いです。

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源頭部に差し掛かる手前で早々と引き返したのですが、いつものことながら、引き返そうと思った瞬間、貴重な結晶が目の前に現れる場合が多い。
今日もそう。
我欲を捨てた瞬間、夢の世界が現実化する。
写真を撮るために水中から引き上げたのですが、全く汚れていませんし、結晶も摩耗していません。
左隣にあるのも玉髄。
もっとも、この日は小さなものでさえ全然見つけることができず、カメラを向けたのはこの石が唯一です。

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五頭山麓で見つけた石の中で、過去のベストスリーに入る素晴らしい水晶。
質量1650g。

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裏面も大半が玉髄に覆われています。

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結晶部分のクローズアップ。
写真で見るより薄紫がかっている部分もあるのですが、淡い色彩のグラデーションが美しい。
やはりぼくは金属系の鉱物より石英~二酸化ケイ素からなる鉱物~が好みです。




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鉱物の早春賦 [鉱物(阿賀野市)]

5日前からスキーを再開しました。
実に5年ぶり?
それまでは年間50日(といってもほとんどが半日だけど)前後滑るスキーバムだったのだけど、腰と膝に不調を抱えるようになり、しばらく雪山へは足が遠のいていたのです。
今シーズンは再開するつもりで板も久々に新調したのですが、なにせあの寒波。
心が折れ、ついでにスキーへの熱意も吹き飛び・・・
再デビューの地は三川温泉スキー場。
いやあ、面白かった!
やっぱり四季を問わず、自然の中で過ごしたいもの。
膝が悲鳴を上げたので2時間で切り上げたけど、翌日も胎内スキー場へ出撃。
この日は1時間半でリタイア。
1日置いて今日(28日)は再び三川温泉スキー場へ。
やはり2時間で撤退しましたが。
下越のスキー場はそろそろ営業を終えるけど、近県のスキー場にも行ってみたいし、3月いっぱいはスキー活動を続けるつもりです。
なので、鉱物ウォーキングの頻度は低くなると思うので、ブログの更新も滞りがちになりそう。
と言いつつ今日はスキーのあと、しっかり鉱物探しをしてきましたのでリポートします。

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場所は前回の記事(2月24日)の小沢です。
雪解けの様子を見るために立ち寄っただけだけど、一気に水量が減っていました。
これなら水中の石の様子もよくわかります。
上流へは行ってないけど、先日歩いた区間の2/3ほどですが、精査してみました。

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前回以上にヤブをかき分けかき分け、人目につきにくい河床を、時に水中で四つん這いになりながら探索しました。
思ったほど新しい発見はなかったのだけど、この玉髄には感激しました。
1kgほどのずっしりと重たい石ですが、半分くらいが玉髄です。
これでもう少し結晶が摩耗していなくて、色彩がビビッドだったら言うことないのですが。
あとは小さなものしか見つけることができず、現地で撮った石の写真はこれだけ。

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1時間ほどの探索でしたが、スキー疲れで腰が怪しくなったので早々に帰途につきました。
(中央に写っている半透明の部分は玉髄です。)

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今回持ち帰ったのはこれだけ。
質量270gの玉髄。
比較的結晶が摩耗しておらず、結晶がキラキラしています。
これぞパワーストーン。
何よりいいなと思ったのは、母岩からきれいに分離していた点です。

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裏面です。
裏も表も板状の玉髄はよく見るけど、このような産状の石は初めてかもしれません。

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結晶のクローズアップ。

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前回の記事には載せなかったけど、前回持ち帰った2個の石のうちの1個です。
よく似た形状ですが、こちらは裏側がそれほどきれいではないのと、表面に汚れが付いています。
たわしで洗っただけではこれが限界。
その代わり部分的に薄紫がかっており(写真で見るより実物はもっと紫が濃い)、アメジストと言えなくもない。
ちなみに、こちらの質量は205gでした。

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前回拾った2個のうちのもう1個がこの玉髄。
水に濡らすとオパールっぽい質感になります。
乾燥している状態でも、表面はこれだけ滑らか。
質量740g。
母岩と連続して一体化しており、玉髄が体積の3/4を占めています。
そして、長波のUVライトでもきちんと蛍光してくれました。

※3月18日追記:
つい先日、下から2枚目の玉髄を酸に浸け、洗浄したら見事にきれいになりました。
これならアメジストと呼べるでしょう。
昨年は怠慢こいて一度も酸による洗浄はしなかったけど、たまにはやってみるもんですね。

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五頭の沢歩き始動 [鉱物(阿賀野市)]

2月23日まだ残雪があるはずだけど、いてもたってもいられず下見がてら、五頭山麓を流れるとある小沢へ行ってみました。
標高は低いところなので思っていたより雪解けは進んでおり、100~120mほど沢歩きを楽しめました。

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沢に降り立ってみて感じたこと・・・わ、笹が寝ている!
この小沢を初めて遡行(というほど大袈裟なものではないですが)したのは一昨年の秋だったでしょうか。
そして2019-20シーズンの冬は雪があまり降らなかったので、きちんと雪が積もった年の春の状況を見るのは初めてです。
この小沢、そこそこ玉髄脈が見られる点が長所なのですが、猛烈な笹薮が続くのでそこが欠点。
しかし、写真ではわかりにくいですがきっちり笹が倒れているので、見通しがメチャクチャいいのです。
これは素敵だ!
期待に胸が膨らみます。

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歩き始めて間もなく、薄紫をしている玉髄を発見。
母岩が大きいので写真を撮っただけですが、今まではこの石の存在に気づかなかったかも。
小雪が時折ちらつく状況ですが、水の透明度もよく、つくづく自然と触れ合えることのありがたさ、すばらしさを実感。
ただ、思ったより水量が多く、昨年秋に来たときと比べると3倍程度多いでしょうか。
ところどころ水深が深くなっているため、水中の石のディテールがわからないのです。
雪代水が落ち着いてからもう一度来てみたい。

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途中、玉髄の小さな破片が集中的に散らばっているエリアを発見。
その場に座り込んで、30cm四方の範囲から集めた玉髄たちです。

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これもそれほど大きくはないのですが、シトリン風色合いが美しい犬歯状の玉髄を発見。
ヤブが全面的に寝ているため、今回もっとも明確に沢の地形を観察することができました。
で、いかに倒木や落ち葉が堆積しているかを実感。
それらの厚い堆積が水の流れを完全に覆っている箇所がたくさんあり、新たな発見につなげるためにはそれらを除去しながら探さなければいけません。
今回100mほど歩いたところで残雪が全面的に沢を覆い尽くしており、そこで引き返しました。
帰りは4~5箇所でその場に座り込み、根気強く落ち葉を取り除いたり、倒木を脇の斜面に移動させたりの作業をしながらの探索。
上の写真と次の写真の玉髄は、落ち葉を除去した水底で見つけたものなのです。

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これは大きい・・・
厚みが4cmほどありそうです。
表面がつるつるすべすべで、蛋白石と玉髄の中間ぐらいな感じでしょうか。
部分的に縞模様が入っているのでメノウとも言えるのですが、この石には一目惚れしました。

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この近くの斜面に大きな岩があるのが目に入り、すぐその一角に大きな玉髄らしい結晶が付いていることに気づきました。
急斜面をよじ登って横幅2.5~3mほどの岩の直下へ行ってみると・・・やはりそれは玉髄でした(右側の白い部分)。

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この岩をつぶさに観察してみると、もう四方八方玉髄が付いています。
この手の岩は五頭山麓ではそれほど珍しくないのだけど、新しいそんな岩を見つけると本当に興奮してしまいます。

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上の2枚はいずれもこの岩の玉髄たち。
笹薮はマダニの天国なので、探索に適した時期は3~4月上旬あたりでしょうか。
もちろんそれ以降も梅雨に入るまではマダニ対策さえすれば十分楽しめますが、昨年かなり五頭では(裏五頭・表五頭問わず)マダニや訳のわからない虫に刺されたので、早春がやはり狙い目ですね。




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ミカンのようなメノウ [鉱物(阿賀野市)]

16日、今やホームとも言える、表五頭の小沢へ行ってきました。
下流の方は特にボサがひどく、また虫もすごいのでまだ完全に遡行したことがありません。
頃合い良し、虫もほぼ姿を消したし落葉も進んできたので割と見通しがよく、1時間だけですがじっくり鉱物ウォッチングを楽しみました。

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思ったより水量が多く、小沢ながらも沢歩きモード全開。
もちろん足元は沢シューズを履いています。長靴でも大丈夫ですが。
こういう小さな落ち込みは見逃せません。
ここでは、はっきり六角柱の形状がわかる小さなクラスターを発見。

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この日もライトが大活躍。
落ち込みの岩の後ろを身を屈めて覗き込むと、かなりの確率で大きな玉髄を見つけることができるのです。
この日最大の大物(長さ約20cm)も、そんな岩場の陰で発見。

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この産地では板状の玉髄は多いのですが、これはちゃんと錐面が明確にわかる犬歯状の結晶が真ん中にサンドイッチされています。
色は黄色~橙色で、部分的にかなり濃いです。
厚みも2cm以上ありました。

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これは50cmくらいのかなり大きな岩に露出していたもので、結晶もあまり摩耗しておらず、見事なクラスターと言えるでしょう。
この沢の主でしょうか。
もちろん写真を撮っただけ。
素晴らしい出会いに感謝です。

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そして、やはりちょっとした落ち込みの岩の陰で、非常にユニークなメノウを見つけました。
横幅9cm、厚さ2.5cm、まるでミカンのような玉髄。
色も非常に鮮やかで、こんな石はミネラルマルシェでも見たことがありません。

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明るいLEDライトを照射すると、見事に透過しました。
UVライトで蛍光もしたのですが、こちらの透過光の方が美しかったので、今回は透過光の写真を掲載します。

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他の玉髄でも試してみました。
こちらはゴルフボール大の、厚みのある玉髄。
LEDライトによる透過光写真はセッティングが難しいのですが、その鉱物なりパワーストーンの新しい魅力を引き出してくれそうです。



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五頭の玉髄シリーズその2 [鉱物(阿賀野市)]

27日、最初加治川治水ダムの奥にある飯豊鉱山へ行こうとしたのだけど、スノーシェードが10月31日まで工事中だとかで、日曜祝日以外の平日は琴沢橋から先が通行止めになっていました。
次に馬ノ髪山へ向かいました。
この山は三川鉱山に隣接しており、登山道は最初の30分ほど増谷沢沿いに付けられております。
そのまま増谷沢の源流を目指せば、何かおいしい鉱物に巡り会えるのではないかと。
しかし、上綱木の林道の入り口から通行止め。
災害復旧工事のためとのこと。
仕方ないので、もう一度表五頭の小沢へ行きました。
実はこの小沢、途中で二手に分かれており、まだ1回しか遡行したことのないもう片方の沢はボサがひどく、木の枝が沢を覆い尽くしている区間が多いので今までは避けていました。
今回、その沢の源頭部を主体に探索。
もちろん源頭部を訪れるのは初めてです。

IMG_5804.JPG

EOS M6 Mark II + EF-M 18-150mm F3.5-6.3 IS STM (共通)

源頭部はスッキリしています。
こんなところにも玉髄が転がっているのです。
しかしながら、先日訪れた沢よりは玉髄の数は少なく、1/4くらいしかなかったです。

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河原に落ちている玉髄は少なかったけど、代わりに小さな落ち込みの岩の半分以上が分厚い玉髄で構成されている場所を発見。
周辺部の土をかき分け砂利をどかし、掘り起こそうとしてみたのですがビクともしません。
大きな岩盤の一部が露出しているようでした。

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その近くで30cmくらいの大きな玉髄を発見。
2m四方の河原にはメノウや玉髄が散乱しており、それらを1箇所に集めて記念写真。
今回持ち帰った石はありません。
このままのカタチで現地にあります。

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右上のメノウ部分を拡大。
このような板状のメノウは結構見かけました。

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2枚めの写真と同じ場所です。
幅20cmほどの玉髄の岩盤の上を水が流れています。

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先日アップしたアメジストの写真の岩は、沢から4~5m離れた土手の上にありました。
この沢でも同様に、沢を少し上がった斜面に散在している岩を、逐一玉髄脈が出ていないかチェック。
結果、このようにラベンダーカラーの玉髄が付いている岩を二つ発見。
それ以外にも色々と写真を撮ったのだけど、うっかりして手ブレ補正をオフにしたままで撮っていたのでブレブレ写真を量産してしまいました。
EF-Mマウントのレンズは手ブレ補正スイッチがレンズの鏡筒に付いておらず、カメラ側でオンオフを切り替えなければならないんです。
キャノン機は他社のカメラより全般に操作性がこなれていると思うのですが、この点だけはいただけません。





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