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珪灰石の蛍光 [鉱物(新潟市中央区)]

天気がいいので、寄居浜~日和山浜を散歩してきました。

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一番の目的は、昨年出現したこの埋立地での鉱物探しです。
もう4~5回訪れてはいるのだけど、方解石がたくさん見られるし、岩石の種類も多く、全然飽きることがありません。

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今回新たに見つけた方解石たちです。
この埋立地の捨て石は、おそらく中国から輸入されてきたものでしょう。
新潟県内、間瀬海岸や角海浜、笹川流れの岩場で見られるネイティブの方解石は飴色のものが多く、このような無色に近いものはあまり見ません。
また、この浜の中国産?方解石はサーモンピンクに蛍光するものが多く、夜UVライト片手に来ても楽しいです。

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このあと、ここよりやや北の海岸へ移動し、そこで改めて鉱物ウォーキング。
この写真の石は、そこで見つけた珪灰石(ウラストナイト)。
横幅15cmほどです。
そのエリアでは昨年も珪灰石をいくつか拾っているのですが、こいつはとてもきれいな個体なので持ち帰りました。

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珪灰石はごく一般的なスカルン鉱物。
新発田の赤谷鉱山でも採掘されていました。
あまり知られていませんが(そもそも珪灰石はパワーストーン屋さんではあまり売っていない)、珪灰石は長波の紫外線でイエローに蛍光します。
今回拾った個体は片面(こちら側)が色濃く蛍光したので、写真に残しました。
ピンぼけに見えるかもしれませんが、繊維質の表面がそう錯覚させるのであって、特にぶれてはいません。
ちなみに、類似の結晶構造の鉱物にソーダ珪灰石(ペクトライト)がありますが、この水色のものはラリマーと呼ばれ、人気のパワーストーンであるのはご存知の通り。

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ひょっとしたら既出かもしれませんが、昨年同じ場所で拾ったやや大きめの珪灰石の蛍光写真を改めて撮ってみました。
繊維質の部分が珪灰石なのですが、この石は左端の方が方解石となっています。

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おお~、やっぱりスゴイ。
一粒で2度美味しいというか、蛍光鉱物としての珪灰石は奥が深いです。


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一本梅を見に行く [星景写真(新発田市)]

新発田市エリアの桜や梅の中で、おそらく最も好きな”一本梅”を見に行ってきました。
2~3年前まで早咲きの桜だろうと思っていたのですが、知人(keroさん)の指摘で、実は梅だったことが判明。
一本桜とはよく言いますが、果たして一本梅という単語はあるのだろうかとネットで調べてみたら、やはりこちらの呼び方もあるようですね。
まあ桜でも梅でもどちらでもいいのですが、3月30日、今年最初の訪問です。


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EOS 6D Mark II 改 + EF16-35mm F2.8L III (20mm・ワンショット)

あいにく雲が多く、梅星景というわけにはいきませんでした。
花も咲き始めといった具合で、開花率1割未満。
しかし、記録的な暖冬のせいか、蕾の数が非常に多いです。
樹勢も盛んなような。
満開になるとどんなことになるのやら。
あと1週間もするといい感じになってくるでしょう、また来なければ。
その頃には月も満月に近くなってきますが、まあ構いません。
その時の状況で粛々と撮るだけです。

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EOS 6D Mark II 改 + EF16-35mm F2.8L III (16mm・ワンショット)

ケンコーのプロソフトンAを装着し撮ってみたりもしたのですが、やはりフィルター無しの方が好みです。
なお、どちらの写真も若干LEDライトを照射しています。



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今年初の二王子神社 [星景写真(新発田市)]

今年始めて二王子神社へ行ってきました。
ただし夜です。
前回行ったのが昨年8月下旬ですから、ほぼ半年ぶりの訪問です。
標高300mに位置するニノックススノーパークの駐車場の積雪もゼロになったし、それならば二王子神社へも車で行けるようになっただろうと・・・
12日の月の出は20時49分、薄明終了は19時14分。1時間は真っ暗闇の中で星見ができそう。
天気は夕方現在快晴。これは行くしかないでしょう。
ニノックスは既に今季の営業を終了したので、箱岩峠あたりから二王子岳を正面に捉えるアングルで撮影してもいいのですが、ステライメージでシュミレーションしてみると、今の時期、二王子岳の山頂付近は星の密集度が低く、本当にスカスカ。
天の川が昇ってくるまでは非常に地味な星空です。
なので、まだ薄明終了直後はオリオンが拝めるであろう二王子神社を選びました。

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EOS6D Mark II 改 + EF16-35mm F2.8 L III USM (共通)

赤道儀は使っていません。
天体用にフィルター換装した6D MK2を使うのはこれで2度目。
ただし、前回は条件が悪く、短時間試写しただけで終わったので、実質今日がファーストライトと言えるかもしれません。
まだまだ露出不足ですね。
空が非常に暗かったので、もっとISOを上げるべきでした。
そう、空は最高でした。
恒星のコントラストも輝度も高く、久々に星を見てワクワクしました。
また、今回始めてLEDライトを神社にちょっとだけ照射してみました。
拡散光を照射できるLEDをケーズデンキで見つけ、照度も調整可能だったので思わず衝動買い。
使ってみて、実際これなら自然な感じでライトアップできるので、周囲に人がいない状況であればいろいろな対象に応用してもいいかなと思いました。

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こちらもライトアップ・バージョン。
マスク&レイヤーで照度と範囲を微調整しています。
どちらのショットも、な~んとなく散光星雲の存在がわかります。
この点はさすが天体仕様のカメラなのですが、キャノンの超広角ズーム、周辺部の星像は期待していたほどよくありません。
今回16mmと18mmで撮影したのですが、どちらの焦点距離もイマイチ。
昨年まで使っていたシグマの14-24mm F2.8のほうが断然いい。
しかし、もう二度と質量1kg以上のレンズを使うことはないでしょうけど・・・


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謎の蛍光鉱物 [鉱物(新発田市)]

昨日、水谷沢で見つけたピンク色のきれいな石ですが、現場で試しにいつも持ち歩いている紫外線ライト(365nm)を照射してみたら、鮮やかなピンク色の蛍光を示しました。
昼間なのに、明確にわかるほどのかなり強めの蛍光。
これはと思って持ち帰り、翌日夜(8日)、自宅で蛍光実験してみました。

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EOS M6 Mark II + EF-S 35mm F2.8 マクロ IS USM (共通) 

たわしでごしごし洗っても、これ以上は汚れが落ちてくれません。
尚、今回紹介する写真は蛍光写真も含めて、すべてカメラに装備されているフォーカスシフトの機能(6枚)を使って撮影しています。
原石の質量は約1.7kg。
透明感はありませんが、ピンクの色合いが絶妙です。

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ブラックライトを当てた写真。
見事な蛍光。
色合いは、ちょうどマンガン方解石の蛍光に似ています。
改めてネットや手持ちの図鑑で調べてみたのですが、ピンとくる鉱物は見当たりませんでした。
蛍光色だけからいうと、マンガン方解石が最も近いのですが、表面の質感は石英です。
おそらくピンクの蛍光はマンガンに反応していると思うんですけど、マンガンを含む石英ってあるのかな?
ちなみに、ローズクオーツのピンクは微量に含む酸化鉄の働きによるもの。
ぼくもいくつかローズクオーツの原石やブレスレットを持っていますが、ローズクオーツは蛍光しません。
一般に、紫水晶であれ、煙水晶であれ、透明な水晶であれ、水晶系は蛍光しないんです。
しかし、硬さは方解石よりは硬く、やはり石英系の石だと思うのですが・・・

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部分の拡大です。

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それの蛍光。
肉眼で捉える色は、これより気持ちオレンジがかっています。

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1枚めの写真と見比べてほしいのですが、裏側はこうなっています。
ピンクがかっているのは、全体の3/5くらいでしょうか。

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念の為、こちらの側にもブラックライトを当ててみます。
ほとんど蛍光現象は見られませんでした。
水谷銀山の坑口は発見できなかったけど、代わりにこんなお宝を見つけることができて結構シアワセかも。



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水谷銀山跡を訪ねて [鉱物 (新発田市・水谷銀山)]

新発田市のニノックススキー場へ行く途中、左手に菅谷地域コミュニティー実行委員会が作った標柱が現れます。
そこには、「明治から大正にかけて採掘された。最盛期には二百人余りの坑夫が働き、選鉱所、精錬所のほか、長屋、郵便取扱所、学校分教場があり賑わった。大正の始め、鉱脈が薄くなり廃校となった。」と書いてあります。
日本金山誌には蔵光鉱山の名前で出てきますが、地元では水谷銀山で通っているので、水谷銀山と呼ぶことにします。
実はとても歴史の古い鉱山で、600年前から採掘が行われていたようです。
ところで、三光川の支流である水谷沢には、実は30年前から山菜採りで何度か訪れたことがあります。
水谷沢沿いの林道に入って300~400mくらい走るとゲートが現れますが、車はそこまで。
当時からそのゲートはありました。
ゲートの前100mくらいの沢の両岸に多数のタラノキがあり、また、沢の対岸の斜面にはワラビも生えていました。
しかし10年くらいで一気にタラノキは成長し、同時にヤブも深くなり、ワラビが生えていた日当たりの良い斜面は樹木がどんどん成長し、今は単なる藪山と化しました。
水谷銀山に関してはそれほど詳しく調べたわけではないですが(まだ日本金山誌にも目を通していない)、”ミックンのつぶやき”と”新潟県北部の史跡めぐり”という2つのHPから得た情報が全てです。
最低限、石垣でも見つけられればいいやと軽い気持ちで久々に太陽が顔を出した3月7日、懐かしの水谷沢上流を訪ねてみました。

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赤の軌跡はGPS機器ガーミンで記録したそれです。
ゲートを過ぎてからも林道は道幅が狭まることもなく、林道終点の標柱が立っている地点まで(黄色の文字で書きました)しっかりした道が付いています。
林道終点の標柱(幅員3.6m、延長4,344mと表記)を過ぎても、しばらくは軽だったら通れそうな林道が続きます(ただし、路面は一気に悪くなります)。
行きは河原には降りず、ひたすら林道歩きで上流を目指しました。
”ミックンのつぶやき”によると、林道終点より300m先の右岸に、探鉱のために掘られた上谷坑があると書いてあるのですが、見つけることができませんでした。
もっとも、林道から見える範囲に坑口らしきものがあるかどうか、注意力を働かせただけで、坑口が道路から見えないところに位置しているのであればわからないわけで。
もっとも、林道終点から200mと記憶していたので(300mが正解)、その辺の誤差も影響しているかもしれませんが。

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林道終点を過ぎると、間もなく開けた風景が目に飛び込んできます。
気持ちいい!
左側は近年伐採された斜面のようで、グーグルアースでもこの地形を見つけることができます(2020/03/07現在)。

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渓相は基本的に癒やし系。
上流へ行くに従って岩場が出てきますが、まあまあ沢通しに行けます。
林道がなくなってからも、沢に沿って踏み跡がとぎれとぎれに付いていました。

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1.5mの小滝がかかる岩は、よく見ると珪岩でした。
水谷銀山では末期に珪石を採取していたらしいので、さもありなん的風景。
道端にも確かに石英系の石は一定の割合で見られました。
ただし、同じ二王子山麓の千石鉱山の珪石よりは純度が低いです。

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この日、カメラを向けた岩石は、先の小滝の岩とこのピンク色の石英の2つのみ。
地面に半分埋まっていたので汚れていますが、ハンカチでごしごしこすっても汚れは全然落ちませんでした。
しかしながらこの色合い、素敵です。
昨年内の倉川の枝沢でこのような珪石を拾いましたが、その石は赤紫だったけど、こちらはまさにピンクといった風情。
これで透明感があればローズクオーツです。

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そして、やっと人工物を発見。
山の神の祠です。
ただし、鉱山関係者が建てたものではなく、山仕事をしている人たちが建てたものである可能性もあります。
水谷沢沿いの山腹では今も盛んに林業が行われており、森はきっちり管理されています。
”ミックンのつぶやき”の「蔵光鉱山、水谷銀山跡」のページに出てくる、確実に鉱山関係者が作ったものと思われる祠を見つけたかったのですが、そちらはわかりませんでした。
付け加えれば、ミックンはHP内の「祠・石造物1」で、今回ぼくが見つけた祠の写真も掲載しています。
さすがミックン、ここまで来ているとは。
※参考 所要時間:ゲートから林道終点まで約40分、林道終点から山の神の祠まで約30分

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山の神から先は本格的な沢歩きとなり、ゴルジュ地帯も現れます。
ここは左岸を高巻き(踏み跡が付いていました)。
そして、まもなくUターン。
坑口が現れそうな気配がなかったし、帰りの体力のことを考えるとこの辺が引き際かなと思ったので。
途中、滝をかけて出会う枝沢も何本かあり、純粋に風景写真目的で来るのもいいかなと思いました。
(ただし、早春限定ですが。)

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帰りはできるだけ林道を歩かず、沢を歩くようにしました。
石垣は沢沿いにあるはずなので。
1枚目の地図で、ピンク色に囲った部分は”新潟県北部の史跡巡り”さんが、この辺りに男根を添えた山の神と、鉱山の石垣があるよ~と書いている場所です。
この地図をプリントして持参すればよかった!
帰宅してから改めてそのHPを見て気づいたのですが、場所を少し勘違いしていました。
上の写真の野原は、ピンクのエリアから150mほど右側に位置するのだけど、この辺一帯草木が生えていなかったので、てっきりここかなと思い込みました。
ここには石垣は見当たらなかったのですが、選鉱所があったのでは?と思ったりもします。
隣接する沢が非常に美しく、思わず250mほど沢登りをして道草しましたが、その沢では鉱山の名残を留めるものは何もなし。
1枚目の地図で黄色に囲った部分は、ぼくが勝手にこの辺に(岩場マークがある)坑口があるんじゃないかなと思っている場所です。
水谷銀山の鉱区はかなり広かったらしく、未知の坑口があちこちにあるかもしれません。

※水谷林道入口に立っていた、水谷銀山跡を示す標柱、倒れていました。
大きな標柱なので、一人ではなんともしがたく・・・



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