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哀愁の赤谷鉱山 (2) [鉱物 (新発田市・赤谷鉱山)]

昨日の続きです。地図は昨日アップした地図をご参照ください。
Cで踏み跡は一旦途切れます。
沢の方へと下降するルートを歩いていたら、上の方にレールが見えました。
そこまで斜面を這い上がって撮ったのが次の写真。

IMG_2435.JPG

位置的には、地図Dのあたりです。
一番山側の破線から10mほど下の破線に沿った場所。

IMG_2444.JPG

線路に沿って進んでいくと、右手にこんなものが。
坑口?

IMG_2447.JPG

近づいてみたら、岩石に埋没していました。
多分中にはレールが敷かれていたのかも。

IMG_2439.JPG

対岸上部の風景。
大きな坑口がありそう。
この上、痩せ尾根の直下にも同様の地形あり。
大スダチ沢の方でも採掘しており、ぼくが地図で緑で印を付けた範囲よりずっと広い範囲で採掘は行われていました。

IMG_2450.JPG

上を見上げると、崖の上に建物が建っています。
ということは、上のラインにも道はあるのか・・・
(帰りは上のライン~一番山側の踏み跡~を歩いて下山したのですが、やはりそこにも道がありました。)

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さらに歩を進めると、ここに出ました(地図Eの下側)。
よく見ると、突き当りに穴があるようです。
そこへ行ってみます。

IMG_2460.JPG

坑口なのでしょうか?
カメラをわずかな隙間から中に入れ、内部の写真を撮ってみました。

IMG_2464.JPG

おお、レールが敷かれています。
入り口が土砂に埋没していましたが、山側からひとつ下の破線部分をトロッコが走っていたようです。

IMG_2470.JPG

入口の壁に黄鉄鉱(パイライト)の自形結晶が顔を出していました。
天然のパイライトの自形結晶、初めて見ました。
7~10mmほどの長辺ですが、とても存在感があります。
入り口上部、黒っぽい灰色部分は鏡鉄鉱でした。

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再び上を見上げると、やはり標高差で10mくらい上に何かの人工物があります。
トンネルのように見えますが・・・

IMG_2496.JPG

時系列は前後しますが、帰りに写した写真です。
やっぱりトンネルでした。
これは上手から撮っています。
地図のE地点。

IMG_2536.jpg

トンネル内部です。
下手から上手の方へカメラを向けています。
3mくらい前方でレールが分岐しているのがおわかりになりますでしょうか。
右手の分岐先は土砂に埋もれていますが。
一段上のレベルにもトロッコ軌道はあったのです。
かなり複雑にレールはあちこちに張り巡らされているようです。
ちなみに、一番上のレベルの小道が終始踏み跡が明瞭であり(繰り返しますが、Cの前後でやや不明瞭になります)、このルートをお勧めします。
一番下のレベルの踏み跡は途中路肩が完全に崩壊している部分があり、ぼくはそこで前進をあきらめ、いったん河原へ下降しました。
基本的には山歩き中級者以上向きの行程であり、何より現地に精通していないと厳しいものがあるかと。
少なくとも、国土地理院の精細な地形図とGPS機器は必修です。

※HP「緑の谷・赤い谷」に、貴重なスダチ沢鉱区にあった建物の古写真が掲載されています。
https://yabukarasu.blog.fc2.com/blog-entry-489.html
おそらくこれは(2~3枚め)E地点をスダチ沢右岸の尾根上から写したものではないかと推測します。
グーグルアース上でシュミレーションした画像を添付します。

sudachi_google.jpg

くだんのHP2枚めの写真には、よく見ると索道のワイヤー(もしくは送電線?)が写り込んでいますね。
近くの河原(DとEの中間地点の河原)には、ワイヤーや関連機材の一部が散乱していました。

IMG_2456.jpg




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