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金丸鉱山の黒雲母 [鉱物 (関川村・金丸鉱山)]

先日、金丸鉱山(関川村)へ行った際、観世音沢上部で写真の石を拾いました。

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8cmほどの石ですが、ズリの表面に落ちていたものではなく、沢の側壁(次の写真)からほじくり出したものです。

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時間がなくてちょっと見ただけですが、赤谷鉱山の場割沢でも同様の地形があり、そこにはこれは!?と思えるような石が多数ありました。
今回見つけた石は発見時はもっと黒っぽく、1日サンポール液に浸して洗浄した結果黒っぽさが取れ、光沢面が現れました。
沢の側壁は宝の宝庫。
今年はもう一度行くとしたら晩秋になるかと思いますが、次回は側壁をもう少し調べてみたいと思います。

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樹脂光沢が特徴の黒い結晶は黒雲母。
これだけの塊は初めて見ました。
花崗岩のペグマタイト鉱床である金丸鉱山では不規則片状をなして産出することが多く、火山岩中のもののように6角形の輪郭を示すものはやや少ないようです。

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これも黒雲母。
風化作用で黒い結晶が分解し、その鉄分がしみ出して水酸化鉄となり、周囲の長石類が褐色に染まっています。
中央やや左斜上に見える、茶色の結晶は灰鉄柘榴石だと思います。
もう一箇所、同じようなサイズの灰鉄柘榴石が付いていました。

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一応長波のUVライトで蛍光実験も行いましたが、この部分のみ僅かに蛍光しました。
黒雲母の周囲を覆っている斜長石か方解石か何かが蛍光しているようです。

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黒雲母、マクロ撮影するとその独特な質感に目を見張らされます。
母岩は長石なのですが、一部石英や輝水鉛鉱も見られました。



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