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場割沢を極める (前篇) [鉱物 (新発田市・赤谷鉱山)]

赤谷鉱山の主要な鉱区であった場割沢を再度訪問。
沢沿いに、前回よりさらに上部へ行ってみました。

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途中、選鉱場があった所を通過していきます。
このコンクリートの残骸もその施設の一部なのでしょう。

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沢の転石には、よく見ると1~2mmくらいの小さな黄鉄鉱の結晶が付いているものも多かったです。
五頭山や弥彦山のちょっとした沢の浅瀬でも黄鉄鉱の細粒は見られますが、ここのはサイズが一回り大きい。


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素直に沢を詰めていくと、20mほどの滝で詰まります。
その滝のやや手前から、右手のわずかに窪地になっている地形を詰めていくともう少し上へ行くことが出来、やがてここに出ます。
今回はGPS機器を持ってきていなかったので標高はわからないのですが、前回の到達地点から標高差で15mほどは上に行っているでしょう。
まだまだ場割沢の半分のレベルにも達していないのですが。
ここから先は傾斜がきつくなり、ザイルがないと危険なので、ここで引き返しました。
さて鉱物ですが、場割沢下部と同じようなものしか見当たらず(赤鉄鉱&黄銅鉱)、今回念頭に置いていた苦灰石の美晶はなかったです。
なので長居はせず、次の目的地へ。

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ブログ「緑の谷・赤い谷」からお借りした写真を加工しました。
場割沢鉱区は結構横幅があり、端っこの方の地形を探索しようと思ったのです。
場割沢を過ぎ、20~30mも歩くと、右手に高さ4mくらいのコンクリートの壁が現れます(次の写真)。
帰宅後、その施設は何かなあと思って調べてみたらこの古写真を見つけた次第。
黄色の矢印がこのコンクリートの壁だと思います。

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他の資料をあたったら、どうやらこれは飯豊鉱山(赤谷鉱山のではない)の貯鉱所跡らしいです。
やぶからすさんの記事にも同様のことが書いてあったので、間違いないと思われます。
もっとも、5月3日にアップした自分の記事で、自作の地図に貯鉱所跡と記載していましたね。
実際の場所は、自作の地図よりわずかに左側でした。
現在の国土地理院の地形図にもまだ載っていますが、袖上橋はとっくになくなっていますのでご注意。
壁は30~40mほど続きます。
この壁の向こうはどうなっているんだろうという好奇心で、壁の向こうへ行けそうなルートを探しました。

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壁が終了するとここへ出ます。
貯鉱所の排水パイプが横たわっています。
このすぐ右手に石段がありました。

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よく目を凝らさないとわからないです。
この石段の上の方は枝が被さっていたりして、最初の3mしか石段の恩恵に預かれなかったのですが、なんとか壁の上部へ到達。

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壁の内側には何もなく、やたら椿の木が生い茂っています。
笹薮よりはマシですが、藪こぎを強いられます。

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こんな感じで続いています。
壁際に小さな鉱石が密集しており、ここで石探し。

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この写真ではわかりませんが、なにげにここに散らばっている鉱石はレベルが高いのです。
先の場割沢上部では1個しか拾わなかったけど、ここでは4個も拾いました。
念願の、美晶とは言えないまでも、苦灰石の結晶の形が明確にわかる石や、びっしり自然銅が付いている石などが次々と目に留まりました。
ほんの15分ぐらいしか石探しはしなかったけど、この場所はすごい。
閉山してからここで石探しに来たのは、間違いなくぼくが第一号と思われ。
椿は常緑樹なので、早春でもヤブの濃さはあまり変わらないかも。
再訪するかは微妙ですが。



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